私には、ずっとやってみたいことがあった。
それは・・・
乗馬・・・
ある時、ひょんなことから、知り合いが牧場を運営していることを知った。
その牧場では、サラブレッドの馬を乗れるとのこと・・・
それを知り、
「乗りたい!」
と、すぐに思ったんだけど、場所を聞けば、車で山を越えてネグロス側へ行く3時間コースだと・・・
それは、簡単には行けないかも。
と、思っていたのだけど・・・
次男とその友達(一月にも一緒にやってきて、初海外にも関わらず、いきなり安ホテルにぶち込んだら、カルチャーショックを受け、もう二度と来ることはないな、と密かに思っていた彼)が来るというので、そのタイミングでバンを手配して行ってみるか?
彼らにも話をしてみたら、乗り気だったので、夫のいとこのバンを手配し、行ってみた。
いやね。
距離的にみれば、ぜんぜんたいしたことないんだよ。
でも、何しろセブだからさ・・・
一応、きれいに舗装されている道路なんだけど、ガタガタで、乗り心地は最悪。
運ちゃんは、技術もないのにやたら飛ばすもんで、ゆったりしているはずのバンなのに、気を緩めると舌を噛むんじゃないか、と思うほど揺れる・・・
ってか、弾む?
やたら大きなトラックが通っていて、追い越しもままならぬし、その横をヘルメットも被っていないバイクが、反対車線から飛び出してくるし、とてもじゃないけど、のんきに寝ちゃーいられない・・・
余裕を持って出発したはずなのに、途中、通勤通学の時間帯にあたって渋滞に巻き込まれるし、着くだけでヨレヨレ・・・
けど。
念願の乗馬だ。
まったくの初心者ということで、とりあえず練習とかするのかと思っていたんだけど、実際に馬に乗る前に、
「手綱を右に引っ張れば右に、左に引っ張れば左に行きます。止まりたい時には、手綱を引いてください。歩いてほしい時にはお腹を蹴ってください。」
と、ちょこっと説明されただけで、いきなり、
「乗って!」
と、言われた。
「へ?」
と、かなり動揺したが、それでも、一人ずつサポートする人がついてくれていたので、引いてくれるんだと思っていたんだけど、基本は勝手に乗ってください、みたいな感じで・・・
え?え?え?
と、かなり戸惑ったのだが、お馬さんがとってもお利口さんで・・・
割とすんなり乗れました。
牧場を出て、道路を歩いたり、草原や山道に入ったり・・・
川にも、そのまま入った。
パッカパッカと・・・
のんびりと・・・
2時間弱のお散歩だったけど、とっても楽しかった。
驚いたことが二つあって・・・
まずは、お馬さんの放尿が・・・
ものすごい量だった。
ジャージャーと、すごい勢いで、なかなか止まらず・・・
やっぱり体も大きいから、おしっこの量もハンパないな、なんて思ったりして。
あともう一つは・・・
お馬さんには関係ないんだけど、途中で入った川にさ・・・
フツウにバイクとか車とか通ってること。
ガイドさんの話では、それほど水かさがない、とのことだったんだけど、それでも深いところは、普通にひざ下くらいまであったけど、その辺に住んでいる人にとっては、「道」なんだそうな。
いや、すごい。
セブは、なかなか都会だし、セブに比べればマクタンなんか田舎だよな、と、いつも思っていたけど、車で3時間ほど行けば、バイクにヘルメットを被っていない人がほとんどで(10年くらい前はマクタンもそんな感じだったが)、のどかか田園風景が広がっていて、それもなんかおもしろかった。
で、乗馬の後に、ガイドさんおすすめの展望レストランみたいなところに行ったんだけどさ・・・
え?この坂、上れるの?って感じの、勾配おかしいだろっ!と、突っ込まずにはいられない坂道をいくつも越え、バンの運ちゃんも、思わず、
「エアコン、消して!」
と、叫ぶくらいで、ちょっと、いや、かなり恐ろしかったけど、山の頂上からみる景色は最高でした。
レストランの料理は・・・
まぁ、お値段の割に美味しかったと思うけど、飲み物は、料理を食べ終わるくらいに出てきたし、サラダに関しては、こっちはすっかり忘れて、お会計をしようかっていうタイミングで出てきていたが、それを全く悪びれずに対応しているスタッフたちに、ああ、平和だなって思ったりしたよ。
息子たちも、楽しんで、また行きたいねって話になったんだけど・・・
行き返りのことを考えると、そう気軽には行けないよね、ということで話がまとまった・・・
そして、馬を降りた瞬間から、お尻が痛くなり、翌日には、内ももとか、普段、使っていない筋肉が悲鳴をあげていた。
数日経って、筋肉痛はよくなったけど、お尻の痛みは、結構、続いた・・・
特に、バイクに乗る時に・・・
その痛みが消えた頃には、やっぱり乗馬の楽しさを思い出し、また誰か来たら、一緒に行こうと思っている。