相変わらずの引きこもり生活を送っている私・・・

 

とにかく外に出るのがホントに億劫・・・

 

 

買い物でさえ面倒で、本当に何も食べるものがなくなってから、しょうがない、と、重い腰を上げる、といった状態だ。

 

 

 

バイクで3分くらいの距離のスーパーに行くのも億劫で、徒歩3分のコリアンマートに行ってみたら、賞味期限間近のセール品がたくさん売られていて、ロッテのガーナのチョコバーなんてものを箱買いしたんだけど、意外に美味しかったんだよね。

 

私が買った時には、30%割引だったが、店の入り口にドーンと在庫が置いてあったので、まだあるかな~と、しばらくしてまた行ってみたら・・・

 

なんと50%割引になっており、あれだけあった在庫が、残り3箱になっていたので、すべて購入したのだった。

 

 

 

「タイミングよかったぜ~!」

 

と、上機嫌で帰ってきたら・・・

 

道路沿いのアメリカの叔母さんの家の前に、奥の集落に暮らすママの妹二人がたたずんでいた。

 

 

 

満面の笑顔で、あごをクイッとあげるこちら式の挨拶をしたら、向こうも同じように返してきた。

 

 

例の、隣の叔父さんの家につながる門(仮)に、手をかけ、中に入ろうとしたら、何と叔母さん二人もついてくる。

 

 

ここの門(仮)を通るのは、叔父さんの家の人と、私だけだよね・・・?

 

この叔母さんたち、あまり自らの兄である隣の叔父さんとは仲良くないのに、なぜ?

 

 

と、いぶかしんでいたら、

 

「たいまいを待っていた!」

 

と・・・

 

 

え?私に用なの?

 

 

いやいやいや、怖い、怖い!

 

ママも亡くなり、私に用事なんて、考えられるのは金のことしかないじゃん!

 

 

「え、やだ!」

 

と、言いたかったけど、やっぱりそうもいかない・・・

 

 

 

二人の叔母さんを引き連れ、家に入る。

 

 

「まぁまぁ、座って。」

 

と、ソファに座るように促す。

 

 

もう前置きはいいから、用件を言って。

 

と、思いながらも、軽く世間話をする。

 

 

「で?」

 

と、たまらず突っ込むと、叔母さんが話し出す。

 

 

この叔母さんの子供たちがまだ学生の頃には、ずいぶんと助けてあげた。

 

子供たちの家庭教師をしてもらったり、洗濯をしてもらったりしながら、金銭的な援助もしていた。

 

息子の私立高校4年間の学費と、大学への交通費も(私が!!)出した。

 

 

糖尿病で長く患っていた叔母さんの夫にも、何かあるたびにそれなりに支援もしたが、それも数年前に亡くなっていた。

 

 

その後、姉は結婚し、二人の娘がいるし、その夫は、ちゃんとどこかに勤めて、FBを見る限り、なかなかの生活をしているようし、弟の方は、船員になり、ここ何年も金の話はされたことがない。

 

 

が。

 

その船員の弟が、病気で手術をしなくてはならない、という。

 

 

 

8月に船に乗ることが決まっており、健康診断を受けたら、胆石が見つかったらしく、手術をして取り除かなくては、船に乗れないらしい。

 

 

「で、手術にいくらかかるって?」

 

「15万ペソ(約40万円)・・・」

 

「は???」

 

 

 

いやいやいや・・・

 

そんなべらぼうな・・・

 

 

 

適正価格がいくらなのかは知らんけど。

 

 

とてもじゃないけど、ウチにはそんな金、ないよ?

 

と、言えば、今はとにかく、みんなに声をかけていて、いくらでもいいから貸してほしい、と・・・

 

 

 

それにしたってさー・・・

 

 

 

でも、まぁ、無事に手術をして、予定通り船に乗ることができれば、ちゃんと返して・・・

 

くれるんだよね?

 

と、一応、確認してみたが、それはもちろん!と・・・

 

 

まぁ、そう言わざるを得ないだろうね、この状況では。

 

 

 

久々にデカいのがキタな・・・

 

 

 

仕方がないので、今の私の精一杯である金額を貸してあげることにした。

 

 

まぁ、百歩譲って、貸すのはいいんだけどさ・・・

 

 

現金があるわけじゃないし、イマドキ、私はほぼほぼ電子マネーだしね・・・

 

 

銀行に行ってー、下してー、なんてのも、果てしなくめんどくさい・・・

 

 

「息子、銀行口座、ある?」

 

「ある・・・と、思う・・・」

 

と、頼りない返事・・・

 

 

 

日本人にとっては、銀行口座なんて、みんな当たり前に持っているけど、こちらの人はそうではない。

 

そう簡単には作れないんだよね。

 

身分証明書だって、複数必要だし、そもそも口座に常に入れておかねばならない金額が設定されているため、宵越しの金は持たない人にとってはハードルが高いのだ。

 

 

「あったら教えて。」

 

と、言って、お引き取りいただく。

 

 

すると、数分後、当人の弟からメッセージが送られてきた。

 

 

本人名義の銀行口座の情報が・・・

 

 

 

すぐにネットバンキングで、送金し、終了。

 

 

「ありがとうございます!神様のご加護を!」

 

と、返信がキタ。

 

 

 

 

自ら銀行に出向かなくて楽チンだったが、痛い出費であった。

 

 

 

手術が成功し、無事に2か月後に予定通り船に乗り、金が返ってきますように、と、神様に祈るとしよう。

 

 

 

 

それにしても、もう一人の叔母さんは、何だったんだろう?

 

 

お得意の、一人では恥ずかしい、という理由でくっついてきたのだろうが、こちらとしては、いてもいなくてもまったく問題なかったよな。