バリックバヤンボックスというのをご存じだろうか。

 

フィリピンに詳しい方ならご存じと思うが、日本からフィリピンに向けて送る荷物で、船便なので、ひと箱60キロとか80キロまではイケるという出稼ぎ国家ならではのものだ。

 

着くまでに一か月半から二カ月かかるらしいが、日本の方も荷物を取りに来てくれ、フィリピン側も自宅まで届けてくれる、というなかなかのサービスだ。

 

フィリピンに在住している日本人の間でも利用している方々も多く、定期的に日本食やら本だのを送ってもらっている、なんていう、なんとも羨ましい話を今までよく聞いていた。

 

セブに嫁いで早20年以上経つが、私は日本食がなければ生きていけないタイプではなかったので、まったく縁がなかった。

 

 

 

しかし、ある日のこと、次男が、

 

「お母さん、バリックバヤンボックスを送ってあげるよ!」

 

と、言うではないか。

 

 

「え?」

 

なんと親孝行な息子だろう・・・

 

 

ならばついでに、私の欲しいものも送ってもらおう、と、年明けの行事に使う無洗米のもち米と、中華街のアーモンドクッキーと中華三昧のセットを、夫のカードのポイントを(勝手に)使い、夫の元に届くよう手配した。

 

そして着くのを心待ちにしていたのだったが・・・

 

 

 

先日、奥の集落に住む叔母さんからメッセージがキタ。

 

「今、家にいる?」

 

「いるよ。」

 

「じゃあ、届けるものがあるから今から行くね。」

 

 

と、数分後、叔母さんがやって来た。

 

 

いくつかの荷物を抱えて・・・

 

 

 

「何?これ?」

 

「バリックバヤンボックスが届いたんだよ。」

 

「え?」

 

 

えっと・・・?

 

私宛ではなく・・・?

 

 

どうやら叔母さん宛に数日前に届いたそうで・・・

 

「これで全部かな?」

 

と、渡されたものは・・・

 

私が、自分で頼んだもち米とクッキーと中華三昧と・・・

 

 

まるちゃん正麺みそ味5袋パックひとつ・・・

 

 

だけ?

 

 

「ほかには何が入っていたの?」

 

と、聞けば・・・

 

 

奥の集落の親戚たちに服や靴など・・・

 

だそうです。

 

 

 

 

よくバリックバヤンボックスが着たよ~みたいなのがSNSにアップされているのは、インスタントの日本食がこれでもかと詰まった写真で・・・

 

そういうのが私に届くものだと、勝手に想像していたのだが・・・

 

 

 

ちがっていた。

 

 

 

しかも、私宛ですらなかった、というね・・・

 

 

 

ははは・・・