次男が帰ってきた。

 

 

一人(ママはいるけど)で、寂しくなったりしない?

 

なんて、知り合いに聞かれたりしていたけど・・・

 

 

まったくそんなことはなく、正直、

 

「ええ?もう帰ってきちゃうの?」

 

という感じ。

 

 

 

コロナ渦により、飛行機に乗るにも、いろいろとやらねばならない手続きがあると聞くし、それ、ちゃんとやっているんだろうなぁ?と心配になり、前日の夜に連絡してみたが・・・

 

 

応答なし。

 

 

続けて夫にも電話をしてみたが・・・

 

 

こちらも応答なし。

 

 

 

 

しばらくして、次男からビデオコールがあったのだが・・・

 

 

どっかのフィリピンカラオケ(フィリピンパブではない)にて、送別会を催してもらっているとか。

 

 

在住フィリピン人男性が、すっかり酔っぱらって、カメラに乱入してきた。

 

 

えっと。

 

大丈夫なのかな。

 

 

 

「支度、できたの?」

 

「うん!」

 

 

君の自信満々の返事は、不安しかないよ、母は。

 

 

 

「空港に迎えに行くけど?」

 

「あ~、いい。行くとき、送ってもらった子がまた来てくれるって。」

 

 

へぇ。

 

 

「で、荷物、家に置いたら、またすぐ出かけるから。」

 

「あ、うん。別にいいけど。」

 

 

 

この後、夫から、ビデオが送られてきた。

 

 

店の中で、次男が歌っているタガログ語のノリノリの曲に合わせて、在日フィリピン人のおっさん、オバちゃんたちが腰を振り振り踊っている、という夢に出てきたらうなされるレベルの怖い映像が。

 

 

 

 

まぁ。

 

楽しそうで、よかったよね。

 

 

 

翌日の夜、空港のコンビニでおにぎりを買ってきて、とお願いしたから、わざわざ夕飯も食べずに待っていたのに、なかなか帰ってこない。

 

 

8時過ぎにようやく帰ってきたが、おにぎりは一個しかなく・・・

 

 

すぐに送ってきてくれた女の子たちと、どこかへ消えて行った・・・

 

 

 

 

奴の手荷物と思われるリュックには、なぜかメロンパンとアンパンが大量に入っており、

 

「これも食べていいの?」

 

と、メッセージを送ったら、

 

「それは、だめ。頼まれたヤツだから。」

 

と。

 

 

 

友達のお父さん(日本人)から、頼まれたんだと。

 

 

・・・せめてもう一個くらいおにぎりがあってもいいじゃん。

 

 

 

 

しゃけのおにぎりを食べ終わった頃、次男から、メッセージがキタ。

 

 

空港で知り合った日本人、迎えにくるはずなのに、まだ着ていない、とか。

 

「知らんわ。」

 

「え?でも、かわいそうじゃん。」

 

 

まぁ、確かに。

 

1時間以上は待っている感じだよね。

 

 

短期の英語留学で来た人らしい。

 

「あ?女の子?」

 

「うん!」

 

「若いの?」

 

「20歳の大学生だって。」

 

 

空港で困ってそうだったので、一応、ラインを交換してきたそうだが・・・

 

 

 

「いや、もうそれ、自力でタクシーで行った方がよくね?」

 

と、アドバイスを送っておいた。

 

 

 

 

例えばさ。

 

長男だったら、絶対に、声なんかかけないよ。

 

 

私も、いかないなぁ。

 

「ああ、何か困ってそうだけど、私には関係ないしね。」

 

と、通り過ぎる。

 

 

 

 

それから数日後。

 

セブ市内まで行くと出かけていき、夜、遅くなっても帰ってこないので、さっさと寝た翌朝。

 

「あんた、昨日、どこ行ってたの?」

 

「昼間は、学校の友達と会ってた。夜は、例の留学生の子とご飯、食べてた。」

 

「は?」

 

 

 

やるなぁ。