先日、なんちゃってガイドをしていた時のこと。
 
「ガイド」って言っても、もう長いお付き合いで、ほとんど親戚のような感じ。
 
 
 
突然、
 
「シャングリラで朝ごはんを食べてみたい。」
 
というから驚いた。
 
 
 
「へ?何でまた?」
 
「長いことセブにも来てるけど、シャングリラなんて行ったこともないから。」
 
と、おっしゃる。
 
 
 
確かに。
 
セブを何度も訪れる人たちというのは、往々にして、ホテルのレベルはどんどん落ちていく傾向がある。
 
ぶっちゃけ、
 
「安いに越したことはない。」
 
のだろう。
 
 
折しも、高級ホテルはどんどん値段も高級化していくし、安ホテルでもそれなりのところが増えたしね。
 
何よりさ。
 
リピーターほど、東南アジアの、何でもありの雑多な雰囲気を味わいたい、という不思議な感覚になるらしい。
 
 
 
しかし、泊ってもいない人が、朝ごはんなんて食べれるんだろうか?
 
と、お客さんが心配していたが、ホテルだから、金さえ払えば大丈夫じゃないのって簡単に答えたが、念のため、電話で確認してみた。
 
大丈夫ですよ、予約も必要ない、と言われたので、ついでに値段を聞いてみた。
 
すると、約1500ペソと言われた。
 
ホテルだから、これにきっとサービスチャージがついて、税金もつくんだろうな。
 
 
「・・・ありがとうございました。」
 
と、愛想よく電話を切って、深いため息をつく。
 
 
朝ごはんで、1500ペソ?
 
私は、給料だってフィリピンペソだし、もはや日本円にしてどのくらいなのか、なんてどうでもいいこっちゃ。
 
 
1500++と聞いただけで、ビビる。
 
いや、日本円で考えたって、高いだろう。
 
が、
 
「せっかくだから行こうよ!」
 
と、あくまで行く気満々。
 
 
と、ある日曜日の朝、行ってきましたよ。
 
朝ビュッフェ。
 
 
 
いやぁ、シャングリラ・・・
 
別世界だった。
 
 
家から車で10分程度だが、ここはどこ?ってくらい、外の世界とはちがっていた。
 
 
正直な話、料理は、たいしたことはなかった。
 
朝だったから、それほど驚くようなものは出てこない。
 
 
しかし、サラダに始まり、私の大好きなクロワッサンをたらふく食べて、パンケーキにアイスを乗せてもらったりした。
 
昨今、どこのホテルでも別料金のマンゴーも、ここでは食べ放題だった。
 
 
いや、何が一番、感動したかというと・・・
 
従業員のサービスだ。
 
 
 
もちろん、スタッフ全員というわけではない。
 
その辺のレストランで見かけるようなあまり気の利かないスタッフもいるにはいる。
 
 
もうこちらの生活が長いと、もはやレストランのウェイトレスやウェイターなんていう人達は、間違えなく注文したものを持って来てくれれば、多少、時間がかかろうが、従業員同士でおしゃべりしていて、呼んでも気が付かなくなっていいや、ってくらいになっている。
 
ビュッフェだから、何かを持って来てくれることはないんだけど、その佇まいや何かをお願いしたときの対応なんかが、ここがフィリピンであることを忘れてしまうレベルだった。
 
 
 
何というか、とても贅沢な時間と空間、と考えると、1500++も決して高いとは言えない、と思ったわけ。
 
(ま、私が払ったわけではないんだけど。)
 
 
 
素晴らしいっ!
 
と、感動したわけだったが、最後の最後に、不思議な人たちを見た。
 
 
コリアンのカップル・・・
 
お約束通り、ペアルック・・・
 
 
ピシーっとアイロンがかけられているようなんだけど・・・
 
どっからどう見ても、パジャマなんだよね。
 
縦縞の。
 
 
 
 
 
ピシーっとしているから、寝て、起きて、そのまま来ました~って感じじゃないんだけどさ。
 
 
部屋着なのか?これは?
 
 
 
思わず上から下まで、ジロジロと見てしまった・・・
 
 
 
 
 
 
シャングリラは、別世界。
 
いろんな意味で。