昨日は、隣りの部落のお祭りでした。
お祭りといえば、ブタ料理・・・
ママの妹が、隣りの部落に住んでいるので、親戚一同、ブタ料理を、食べに出掛けます。
私も、誘われたけど、「日本にいく準備をしなければならないから。」と、言って、断りました。
だって、あのブタ料理を、食べるのって、大変なんだもん。

ここのところ、お客さんと一緒に、美味しいものばかり食べていたので、少々、胃が疲れている。
そんな時に、あのブタ料理を食べたら・・・
いや、食べるところを、想像しただけで、お腹がいっぱいになります。
ママと息子たちだけで、行ってらっしゃい、と送り出しました。

さて、祭りで欠かせないのが、花火です。
各部落に、必ずある、教会のマリア像や、幼きイエス像などを、神輿に載せて、パレードをする。
その時、両側の道路で、花火が打ち上げられる。
花火といっても、ロケット花火や、爆竹のような、ほとんど、鳴り物系ね。

その花火の音が聞こえると、シロちゃん(犬)が、ビビる。

我が家は、一応、家の中に、蚊が入らないように、窓には、網戸がつけてある。
(だけど、家の中にも、蚊はいる。)
玄関にも、バネで開閉する、網戸の扉をつけている。

シロちゃんは、この網戸の扉を、自分で開けて、家の中に、入ろうとする。
外からは、引かなくては、扉は開かない。
それでも、シロちゃんは、ガリガリと、一生懸命、足の爪で、扉を開けようとしている。
たまに、見事に、開くこともあるが、ほとんどの場合、無駄な努力である。
仕方がないので、扉を開けてあげると、しっぽをお尻に貼り付けて、すごく低い姿勢で、家の中に、逃げ込んでくる。
相当、怖いらしい。
そして、ベッドの下に潜り込み、震えている。

シロちゃんが、こうまで、花火を怖がる理由に、思い当たることがある。

シロちゃんの母は、ピストルで撃たれて、死んでいるのだ。

実は、シロちゃんは、昔、チビシロちゃんという名前だった。
シロちゃんというのは、彼女の母親の名前だったのだ。
ダイビングショップのあるリゾートに、いた。

シロちゃん(母)は、いつの頃だったか、ショップの周りに、いつくようになり、お昼ご飯の残りだとかを、あげていたら、すっかり、懐いてしまった。
シロちゃんは、すごく頭良く、行儀もよかったので、リゾート内では、かわいがられていた。
「シロちゃーん!」と、呼ぶと、ニカッと、笑う犬だった。

そのシロちゃんが、ショップの横で、3匹、仔犬を産んだ。
3匹とも、真っ白。ママそっくり。
ご飯を自力で、食べるようになるまで、ショップの横にいた。
そして、自分で、ご飯を食べれるようになって、3匹とも、もらわれていった。
その中の一匹、ドギドギという名前をつけたオスの仔犬を、私は、もらったが、半年くらいで、死んでしまった。
3匹の中の、一匹が、今のシロちゃんだった。
最初、近所の人にもらわれていったが、朝、海水浴に連れてきたら、帰らなくなった、とそのまま、リゾートにいついてしまった。
シロちゃんとそっくりだけど、まだ小さかったから、チビシロちゃんと、私は勝手に呼び、仲良しになった。

チビシロちゃんは、どんどん、大きくなり、遂に、母親のシロちゃんより、大きくなってしまったが、やっぱり、私は、チビシロちゃんと、呼んでいた。

シロちゃんと、チビシロちゃんは、みんなに可愛がられ、2匹で、いつも、リゾートのレストランに入り浸っていたが、ある日、シロちゃんが、ガードマンにピストルで撃たれてしまった。
なんで撃たれたのかは、わからない。
私が知ったのは、事件のだいぶ後だったので。

たぶん、シロちゃんが撃たれた時に、チビシロちゃんも、傍にいたんだと思う。
だから、あんなに、花火の音に、怖がるんだと思う。

そんなことを想像していたら、なんか、すごーくシロちゃんが、可哀相になってきた。
ママが殺されるところ、見ちゃったんだろうね。
怖かったね、悲しかったね・・・
花火が鳴ったら、家の中に、すぐに入れてあげるから、もう爪で、ガリガリしないでね。
気が付けば、すごい傷なんですけど・・・