11月に入り、すっかり寒い冬になりました。
この頃になると決まって御注文いただくのが、カントリージャケット。
その中でも、当店オリジナルのノーフォークジャケットの御注文が増え始めました。
今回のお客様
クラシックのバイクに乗るときに、使うそうです。
パターンは一番人気の、イギリスのエステートツイードで有名な「ラバット」。
以前も何回か、御注文いただいている柄。
以前御注文なさったノーフォークジャケットのくわしいことはこちら
久しぶりなので、以前仕立てたジャケットを見ながらのお仕立て。
あえて本格的なノーフォークジャケットをもう一度掘り下げてみます。
「究極のゲームジャケット、ノーフォークジャケット復活!!」のくわしい事はこちらまで
「本格的なノーフォークジャケット」についてのくわしい事はこちらまで
究極のゲームジャケット「ノーフォークジャケット」についてのくわしいことはこちらまで
ノーフォークジャケットにおいて、巷の洋服屋さんが背中にアクションプリーツ(ひだ)を施しているだけの上着を総称して「ノーフォークジャケット」だとお客様に勧めているようですが、それだけでは本来の「ノーフォークジャケット」とはいえません。
「ノーフォークジャケット」とは
1860年代にイギリスのスコットランド、ノーフォーク地方のノーフォーク公爵が狩猟用に着ていたジャケットが発祥とされている。
このように「ノーフォークジャケット」の源流はスコットランドの森で狩猟用(HUNTING)に着られていただけに、ディテールやデザインにおいてもその独特の名残を残しているので、衣服の性格性がはっきりしている。
馬に乗って獲物を生け捕りする鹿狩りやキツネ狩りの時に胸や背中に襞を入れウェストのまわりに、ベルトがついたクラシックなスポーツ・ジャケットが基本的な「ノーフォークジャケット」のデザインなのですが、それだけでは本来のノーフォークジャケットとはまだいえません。
それを今回【職人】の私がオーダーメイドで仕立てたノーフォークジャケットでご説明いたします。
1860~70年代にノーフォーク型のスポーツスーツが英国に初めて現れました。
これは当時、最もモダンなスポーツウェアとして人気を博し、ことにノーフォーク公爵愛用の狩猟服だったことから名付けられた、と言う説。
そしてもう一つがイングランドの東部に位置するノーフォーク州という地名から。
この辺りは、街場から少し離れますと、かつては狩猟地だった原野が現在でも多く残っている。
ともに、かなり信頼性のある説といえます。
さて、一般的にシューティングウェアというイメージが強いノーフォークジャケットですが、ゴルフや乗馬、自転車に乗る際の運動着、また日常の普段着としても幅広く用いられてきた歴史があります。
基本の型は、ノッチドラペルに3ないし4つボタンのフロントを持ち、ハンティングジャケットと同じくテーラードタイプのデザインにならっています。
これにスポーツジャケットとしての機能的なディテールがプラスされます。
ラペルのゴージ位置は高く、防寒性にも長けます。
そしてラペルには「チンウォーマー」を装備します。
当店オリジナルのフルハンドメイドでの「チンウォーマー」。
狩猟中に雨が降ったり、強い風が吹いた時、襟を立てる補助的なストラップ。
しっかりボタン止めにして、ラペルが外れないようにします。
ポケットは大型のパッチポケットで、収納とハンドウォーマーとしての役割を兼ねており、収納したモノの落下を防ぐフラップが取り付けられています。
加えてボタンも付けてより機能を付けています。
そして最も目を惹き付けるのが、ジャケットであるにも関わらず、コートのようにフィット感を向上するために装備された、ウェストのオールラウンドベルトです。
こちらもオリジナルに私自らフルハンドで仕立て上げます。
さらには激しい動きにも、追従すべく、背中の裾へと向かって直線的に伸びるベルトループ兼用のパーティカルパネルも大きな特徴に挙げられる。
頭には、茨の中や岩山で、保護の役割をする「ハンチングキャップ」もしくは「キャスケット」をかぶります。
今回御注文なさったのがキャスケット
【キャスケット】は鳥打ち帽の一バリエーションで、四枚か、六枚し、多くは八枚ハギのゆったりとしたタイプをいいます。
主にツイード製で仕立てる場合があるので、ジャケットやコートを仕立てる場合に一緒にオーダーすればオリジナルの最高にカントリースタイルの典型としてお洒落なファッションとしてコーディネイトには最適なキャップになります。
【キャスケット】は探偵シャーロック・ホームズの助手であるワトソン君や
約40年以上前の映画「スティング」で演じたロバート・レッド・フォードをもかぶっていたキャップがそれであります。
当店では「ハンチング帽」「蝶タイ」「バタフライ」もオーダー可能。
これだけの装備を行うことによって本来の「ノーフォークジャケット」としてのスタイルが完成されます。
その「ノーフォークジャケット」の発祥とされていますノーフォーク州では今日、ノーフォークジャケットを身にまとう人々の姿は、残念ながら殆ど見られません。
しかし海を隔てたアメリカやここ日本では品格と無骨さと併せ持つこのジャケットに見せられた男達が今なを数多くいます。
遠くイギリスの原野で誕生したノーフォークジャケットは今、ここ極東の日本の地でノスタルジーではない現代のリアルクローズとして再評価されています。
ウェイストコート付きのスリーピースも可能。
ただいま「感染予防対策実施中」。
スペシャルプライスの詳しい事はhttp://www.tailorwatanabe.com/special-price.html
グーグルマップで店内が見られます。
https://goo.gl/maps/X1vb5Xmwcgn
2016年フリーペーパー「rojiroji」に当店が掲載されました。No.1詳しい事はこちらまでhttps://rojiroji-blog.tumblr.com/post/144935146801/tailor-watanabe-order
2016年フリーペーパー「rojiroji」に当店が掲載されました。No.2詳しい事はこちらまでhttps://rojiroji-blog.tumblr.com/post/147790642911/tailor-watanabe-fitting
テーラー渡辺ホームページ(渡辺弘行)
http://www.tailorwatanabe.com/index.html