先日、こんな手紙が届きました。
手紙の内容は、1978年(昭和53年)当時、大学四年生でスポーツ「アメリカンフットボール」のプレーヤーであった人たち の同期会を行うそうで、そこに出席をしていただきたいとの事。
○大フェニックスの金○さんを筆頭に早○田、東○大、法○大、○体大、慶○大、桜○林、和○大。
そして関西からも関○学院大、京○大、関○大の有志と共に企画進行しているそうです。
12月6日に東京、有楽町の某所にて同期会を開催するそうです。
そんな手紙を読んで、1978年36年前当時のことを思い出しました。
私が大学時代、当時は「アメリカンフットボール部」に所属しておりました。
ジャージはストレッチ素材でツルツルの着心地抜群ではなく、又ずれをおこすような、チクチク、ごわごわ素材。
しかし、体は脂肪で下っ腹が出てない筋骨隆々、ヘルメットの中は、ふさふさの髪の毛でした・・・・。
そして周りには、素晴らしき同期や後輩の仲間たちがいました。
私がスポーツをしていた昭和40年代後半から昭和50年代前半は、「スポ根」と言って「スポーツ根性」のブーム。
ドイツ「ミュンヘンオリンピック」では男子バレーボールが金メダルを取ったり、テレビでは「アタックNo.1」「サインはV」そして「巨人の星」が放映されていた時代。
思い込んだら、試練の道を~行くが~男の~ど根性
歌のフレーズの通り、すべての難局を「根性」と言う言葉で乗り越えられるという一種、「乱暴な」というか、「無謀」な考えを誰もが当たり前のように持っていた「メッチャ精神を鍛える時代」。
「ど根性カエル」なんて漫画もあったよな・・・・。
スポーツの技術を覚えるというよりかは、時代だったのでしょうか、当然のように「根性」と言う徹底した「精神面を鍛える」。という練習でした。
四年生は「天皇」三年生は「人間」二年生は「兵隊」
そして一年生は「奴○」と完全にタテの社会。
先輩、コーチの言葉は絶対命令で服従。
「アメリカンフットボール」だから真夏の猛暑の中でも、体を守る総重量、約15キロ前後の肉襦袢(にくじゅばん)のようなヘルメット・プロテクターを身につけ、
灼熱の太陽の元、地面が焼ける熱い砂漠のような、がりがりのグランドで、「水を飲むと疲れる」と言う事で水も飲まずに走り続けておりました。
水を飲まずに灼熱の太陽のもと、グランドを駆け回るとは、なんて恐ろしいことだったのでしょうか。
今そんなことしたら、脱水症状で脳の血管が切れるか、心臓麻痺を起こしますよ。
この写真、秋のリーグ戦。
優勝をかけての大一番。
天気は最悪大雨状況。
東京都世田谷区「駒沢競技場」の第2グランドですよ。
これで。
現在の「駒沢競技場」と言ったら人工芝生で「水はけ」がいいんでしょうね。
大雨が降れば、水はけが悪いので大きな水たまりができてグランド全体が「水田状態」。
リーグ戦もスケジュールが逼迫しているもんだから、こんなグランド状態でも強行に行うんだから、今じゃ信じられないよね。
「今日はメイキング・ガッツ・デイだ~(根性を作る日)」。
なんて訳のわからない英語を言い出す先輩の一言で試合開始。
「突っ込め~」
「体が覚える事なんだから、とにかく何も考えずに行け~!!」。
雨の日は、足が泥に取られていつも以上に疲れます。
スポーツを経験した方はわかると思いますが、雨の日は寒いし、転んだり、ぶつかったりすると、いつもよりすご~く「痛いんだよね~」。
ヘルメットの中は汗だか泥水なんだかそして涙なんだか訳わからず、かきまくり、ただひたすら試合に臨みました。
プレーヤー達はもちろんのこと、審判達もみ~ンな、半べそかいて「こんちくしょう・・・」と思いながら大雨の中、競技を嫌々ながら、やっていましたよ。
「根性」がなっていない」。
「なに三味線を弾いているんだ(泣きを入れている)」。
「目にゴミでも入ったのか(嫌味)」。
「今どんな状況かわかるか」。
「渡辺、今、どうすればいいかわかるだろう・・・・おまえにも」。
なんて言われ、身体がぼろぼろにもかかわらず、無理矢理立たされ、再び強制されながら、打撲で痛いのに、ふらふらになりながらも試合グランドに引き戻され、猛烈ダッシュ
こんな非情な状況でも何とか試合に勝って。
おかげで大学四年の時には大学はじまって依頼のリーグ全勝優勝もできて、汗だか涙だかわからないくらい、グシャグシャにたくさん、たくさん流して、最高に嬉しかった事は今でも頭の中に焼き付いていて、一生このことは忘れませんね。
今こうして仕事をがんばれるのも、その頃つちかった、我慢強さ、持久力があるからできるんだよね。
当時の監督、コーチ陣には本当に感謝してます・・・・・。
忙しい仕事をさいて遠いところから来てくれて、こんな私達、若造を育ててくれたご恩は一生忘れません・・・・・・。
ありがとうございました。
本当に・・・本当にありがとうございました。
誰もがみんな、ひたむきに一生懸命に頑張れる「青春時代」があるものです。
手紙を読んだ後、昔のアルバムを押し入れから引っ張り出し。
写真を涙流しながら見て・・・・・・・そういった辛い試合の日々や嬉しかった全勝優勝の事を思い出しましたよ
年齢が30代、40代だったら仕事に忙殺(ぼうさつ)され「忙しくて、そんなところになんか行くもんか」。
な~んて変な意地張って「とんがっていた」時期もあったけど、50代後半にもなると仕事も一段落ついて、子育ても終わって、角(かど)が取れてくるんだよね。
大学は違うけど、その頃(36年前)同じスポーツで頑張っていた連中と久しぶりに会いたいな・・・・・・。
卒業してみ~んな散りぢりになったよな・・・・。
今頃、どうしているんだろう・・・・・。
今度の会合・・・・・・・・「行ってみようかな」・・・・・・・な~んていって思わず出席のメールを打ってしまいました・・・・。
昨年8月8日発行「オーダーメイド・ガイド2」に「テーラー渡辺」の記事が掲載されました。
詳しい事はこちらまでhttp://www.tailorwatanabe.com/category1/ordermadeguidegapjapan.html
昨年3月1日発行の「カンパニータンク・インタビュー」についてはこちらまで
http://www.tailorwatanabe.com/category1/companytankjouhousi.html
当店が載っている「東京オーダーメイドガイド」のホームページが開設されることになりました。
http://ordermadeguide.com/tailor/
テーラー渡辺ホームページ(渡辺弘行)
http://www.tailorwatanabe.com/index.html