ドーナッツは皿に盛られた。そして少し崩れて、小さくて見えにくいけど勇気がなくなった。

他は全部残ってる。でも勇気がなくなった。
勇む力がないドーナッツ。
勇気はあるけど小粒過ぎてどうしようもないドーナッツ。
必死に戻るように説得するが、小粒ドーナッツは俺一人で充分だとか言い始める。
そこに人が集まってきた。
小粒ドーナッツは彼らにとって獲物としては不十分であるため、標的にならない。
しかし勝負を挑んでくる。
受け流しても受け流しても、果敢に挑んでくる。
人々は大きなドーナッツをどうやって仕留めるか話し合った。
勇気のあるドーナッツは、自分だけではこいつらを倒せないと悟る。
戻ることを決意した。
けれど自分から突き放しておいて、今更どんな形状で戻ればいいんだ。
見えない場所から、そっと帰ろう。塔の最上階へ。
ドーナッツが左を見ている時、小粒は塔の梯子を急いで降りた。
…長すぎやしないか?
そう、ドーナッツは梯子を降りる小粒ドーナッツを見てしまったのだ。
左を見続けてくれて、ありがとうお前ら。
俺が戻ったら、皆で勇気のある撤退をしよう。
力が戻ったドーナッツは怒り爆発。
人々を残さず追い払ったとさ。おわり。