今回のレビューは、トランスフォーマー マスターピースG より、
“MPG ライデン” です。
約1年と8ヶ月を経てついに集結したMPG トレインボット。
6体合体、
“重連合体戦士 ライデン” が、
堂々完成しました。
今回は、すでにそれぞれレビューしてきたチームメンバー6人についてざっと振り返りながら、合体形態であるライデンについて書いていきたいと思います。
いやぁ、なんだかんだ、完走しましたね。
あくまで個人的な評価についてはおいおい書いていきますけども、まぁある種の達成感はありました。
途中脱落しなかった自分を褒めたいとは思います。
ただ最初に一言だけ、これはモノ自体の話ではないのですが、モール限定品の情報(予約)解禁も、一般販売と同じ日付変更時にしたほうがいいと思いますよね。
というのも、今回トリを飾ったカエンの予約解禁の際に、いつも通り0時ジャストに一般販売単品版が解禁されたわけですが、それから12時間後、正午にモール限定の “MPGー6S トレインボット カエン ライデンBOXセット” が、なんの告知もなしにいきなり出てきたんですよ。
すでに単品版を予約した人から非難の声が上がったのは当然でしょう。
なんか怪しい気配はあったんですよね。モールに単品版のカエンが上がってこないから、なんかあるんじゃないかと様子を窺っていたら案の定でした。
でも、ほかのショップで予約した人も大勢いたでしょうし、そのあとにあんなの見せられたらみんな怒るよね。
予約キャンセルして限定版に切り換えればいいとか、そういう問題じゃない。
原則キャンセル不可のお店もありますし、仮にキャンセルできたとして、お店には迷惑だし申し訳ない気持ちになります。
本当、よくないですね。
内容の詳細まではいいとして、せめて限定版を同時発売するという事前告知をしておけばそんなことにはならなかったのに・・
ちなみに、僕はスイケン以降、何軒かのショップで販売価格を精査するようになっていたので、当日はたまたま昼時点で単品版の予約をしていませんでした。
いつものショップで解禁直後に予約していたら、キャンセルできずに泣いてるところでしたね。
そういうことも含めて、なにかと疲労を感じるシリーズだったかな。
それでは、レビューしていきます。
パッケージ
そんなわけで無事(?)購入できたタカラトミーモール限定のMPGー06S トレインボット カエン ライデンBOXセットの専用パッケージから紹介していきます。
MPG トレインボット6体のパッケージをまとめ収納できる豪華仕様の外箱が付属してくるのですが、こちらはその外箱の外箱。
白地に黒表記のシンプルなものです。
撮影ブースの横幅ギリギリなので、その巨大さがわかってもらえるかと思います。
中身がこちら。
MPシリーズ共通の黒地の中央に合体形態であるライデンの新規イラスト、左右に単体メンバーのロボットおよびビークルの現物画像が配置されたレイアウト。
オリジナルトイのセット箱を彷彿させます。
蓋を開けると・・
これが送られてきたときの状態。
向かって左上に単品版のカエン、あとのスペースには緩衝材のダンボールが嵌めこんでありました。
なお、蓋、身ともに折り返したかたちで厚みのある丈夫な箱になっています。
あれ? スタンド等のオプションはどこに?
底に薄い白い箱が入っており、その中に入っていました。
新幹線兄弟およびライデン用の大型スタンドアーム(TFパワーベースのアーム)が2本と、在来線4人用の中型スタンドアーム(新規造形かな?)が4本。ベースパネルが2枚 。
そして刀身部がメッキ処理されたライデン用光剣という内容です。
スタンド類については先に触れておきましょうかね。
大型スタンドアーム
かねてより単体発売して欲しいと思っていたTFパワーベース。
まぁ単体発売ではありませんが、今回こういったかたちで手に入れることができました。
底面4箇所のダボで新幹線用線路パーツや同じく今回付属するベースパーツに取り付けることができます。
メインアームと支えになるサブアームがそれぞれ可動し、サブアーム先端を下部の溝を嵌め込むことでメインアーム角度を固定できます。
先端の接続部も前後左右に可動する仕様です。
中型スタンドアーム
こちらはサブアームのない1本タイプ。
ベースへの接続は5㎜軸です。
根元にはクリックが仕込まれており、これがまた異様に硬いのでそちら側はまぁ安心。
一方先端接続部側は個体差もありますがやや緩めなので、調節した置いたほうがいいかもしれません。
スタンドベース
連結可能なスタンドベースが2枚付属。
ご覧の通りディティールはそれぞれ異なっています。どの方向、向きでも接続可能。
ライデン合体時のディスプレイにはこの状態がまぁ安定します。
それでは、カエン以外の5人のパッケージもまとめて外箱に収納。
すごく豪華。
だって、総額約12万だもんね・・
キャラクターカード
ライデンのカードは単品版のカエンにも付属しています。
表面のイラストは先の収納箱のものと同じですね。
裏面のスペックはオリジナルトイのまま。
MPGー01 光速指揮官 ショウキ
MPG第1弾として、22年6月に発売されたトレインボットのリーダー。
アニメでは真面目な堅物という印象が強かったですね。
ロボットモード
手脚が太めでわりとごつい仕上がりですが、アニメとオリジナルトイの折衷デザインという感じもします。
サイズ的には通常ラインに換算すると大きめのボイジャークラスくらいで、レジェンズ版のヘッドマスターたちと並べてもさほど違和感はありません。
ライデンのウイングレーダーが外付けではなく内蔵変形式になり、ロボットモードではそれが肩の後ろにマントのように配置されるのは面白いアレンジだと思いました。
ビークルの運転席部分を分離させることなく背負えるようにした・・というのが開発時にこだわった部分らしいのですが、そのためにパネル状のパーツを幾重にも折りたたむのは、慣れるまでけっこう面倒でしたね。
ビークルモード
0系新幹線にトランスフォーム。
ちなみに、パッケージにはチーム全員、ビークルモードで入っています。
JRの正規ライセンスが取得され、スケールはNゲージ規格の約1/72に統一。細部に至るまで精密に再現されています。
まぁ、後端など一部塗装が簡略化されていたり、また変形トイなのでどうしても分割ラインは出ますし、場所によっては多少歪み等も出てきますが、普通に鉄道モデルとしても鑑賞に堪えるレベルだと思います。
なお、側面外壁部などはほぼクリアパーツに塗装で再現されているため、当初は強度面にかなり不安を感じたんですが、これまで通算20回以上変形させてますけど、案外大丈夫ですね。
合体モード
ライデンへの合体では胸部を担当。
この段階ではなかなかのボリュームで全体像にも期待が持たれたんですが・・
運転席が変形する胸部前面部分や、ロボットの脚部を折りたたんだだけのバックパック部の固定が甘く(脚部についてはそもそもこの段階では固定されません)、フラフラとやや不安定なのは気になりました。
先にも触れた通り、ウイングレーダーは内蔵変形式になった一方で、頭部は外付け、しかもユキカゼに付属と、すでにご都合感が見えていた感もあります。
付属品
メイン武装のマッハレーザーと、単体ロボットモードではシールドにもなるライデンの胸部装甲。ビークルモード運転席内部に取り付けられるダイアクロン隊員用シートに、ディスプレイベースとなる線路パーツ(2本を連結)。別売りのスタンド用アタッチメントパーツが付属します。
カード、説明書等の紙の付属品は割愛しますね。
ビークルモードでディスプレイ。
BOXセットに付属の大型スタンドを線路パーツに取り付けてディスプレイしてみました。
こちらのアームについては支えで角度が固定できるので比較的安定します。
ただ、線路パーツをベースとして使う場合は、横からの衝撃に非常に弱いので注意が必要です。
MPG ショウキ レビュー | 退屈と惰性と 改 (amebaownd.com)
MPGー02 夜間戦闘員 ゲツエイ
2番手として、22年9月に発売されました。
ゲツエイは変形モチーフ由来で夜間戦闘が得意ですが、反面昼間はぼんやりしていることが多いですね。
ロボットモード
ショウキとは明らかに頭身バランスが違うんですけど・・
めっちゃ小顔だし、スマートだし。
手も小さいなぁ。まぁ、ショウキの手がでか過ぎるきらいはあるんですが。
ある意味オリジナルトイリスペクトという感じもありますが、実際はビークルモードでのスケール統一の弊害かもしれません。
もう少し、みんな近いプロポーションで揃えてほしかったかなぁ。
ビークルモード
寝台特急ブルートレインとしても有名だったEF65形電気機関車にトランスフォーム。
やはりJRの正規ライセンス所得、Nゲージ規格で再現度は文句なし。
天面前後のパンタグラフは合金製で後付け方式になっています。
相変わらず車窓などは無色クリアパーツで再現されていますが、ショウキと違って外壁全体が一体成型ではなく。窓部分だけ裏打ちにする箇所が増え、強度面での不安は少し解消されましたかね。
合体モード
ライデンへの合体では右脚を担当。
ビークルの半ばほどから上に折り曲げただけのシンプルな変形・・かと思いきやガワ処理がやや複雑でした。
足首関節部分は一応クリック内蔵ですが、全体のボリュームを想像するとこの時点でちょっと不安はありましたね。接地面も狭いですし。
なお、オリジナルトイでは単体の後付けパーツだったレッグビームは後発の腕担当キャラのパーツが変形する仕様にアレンジされたため、ゲツエイ単独では脚部のみの変形となります。
付属品
メイン武器のナイトレーザーのほか、ディスプレイ用の線路パーツは線路幅が在来線規格の新規造形。ショウキに付属の新幹線用線路パーツと連結はできますが、脱線するよなあ・・
あと、スタンド用アタッチメントパーツが付属します。
ビークルモードでディスプレイ。
う~ん・・やっぱり背部アームなしの1本タイプのスタンドでこの密度を浮かせるのはちょっと不安だなぁ。
MPG ゲツエイ レビュー | 退屈と惰性と 改 (amebaownd.com)
MPGー03 豪雪戦闘員 ユキカゼ
3番手として23年2月に発売。
ゲツエイの発売から5ヶ月もかかりましたね。いったいなにがあったのか・・
さて、ユキカゼはショウキの弟でチーム最年少。
相撲が得意で暑さが苦手です。
ロボットモード
ビークルモードからギュッと縮んでゲツエイとほぼ同じサイズ感になるのは驚きましたが、そのため脚部の側処理がかなり複雑で面倒なことになってしまいました。
個人的にMPG トレインボットで一番嫌いですね(笑)。
プロポーションは若者らしく(?)妙にむっちりしていて可愛いんですけどね。
ビークルモード
200系新幹線にトランスフォーム。
こちらもライセンス取得。
ショウキの色違いでしかないと思っていたら、けっこう細かく違うんですね。
全長もわずかながらこちらのほうが長く、ビークルモードはチーム最長。
ただ、ロボットモードでのサイズ感統一のため、車両後部はほぼ張りぼてです。
合体モード
ライデンへの合体では左脚を担当。
説明書が説明不足で変形・・というかやはりガワ処理に非常に苦労しました。
久しぶりに変形させようとしたところどうしても思い出せなくて、自分で書いたレビューを見返したくらい(笑)。
そして、明らかにゲツエイが変形した右脚よりもでかいです。
ビークルでのスケール統一の弊害ですが、ロボットモードほどには摺り合わせができなかったようで。
付属品
メイン武器のスノーレーザーのほか、ショウキと共通の線路パーツとスタンド用アタッチメント。
そしてライデン用ヘッドパーツが付属します。
ライデンヘッドについては、ショウキへの内蔵が無理というならオリジナルトイ同様カエンに内蔵、あるいは付属するものと思っていたら、まさかのユキカゼに付属ですよ。
ビークルモードでは先述の後部の張りぼて部分に収納しておくことができるのですが、あまりにご都合では?
ともかくも、胸部に変形したショウキにヘッドパーツを取り付け。
この段階でようやく胸部前面と後部のバックパックが固定できるようになるのですが、とくにバックパックのほうはかなり甘くすぐに外れます。
ビークルモードでディスプレイ。
ショウキ同様、パワーベースのスタンドアームを使用。
もちろん在来専用の1本タイプでもディプレイはできますが、多分重さに耐えられないでしょうね。
MPG ユキカゼ レビュー | 退屈と惰性と 改 (amebaownd.com)
MPGー04 原野戦闘員 スイケン
4番手として23年6月に発売。
ユキカゼから3ヶ月後に発売.ちょっとピッチ上げてきましたね。
スイケンはチーム最年長ですが、ダイナザウラーを投げ飛ばすほどの怪力の持ち主です。
ロボットモード
スラリとスマートな本体にでかめのバックパックを背負うスタイルで、やや自立しにくいのが難点。
ショウキのときに、運転席部分の分離なしでの変形にこだわっていたと思っていたら、彼やセイザンでは普通に分離させてきましたね。
まぁ、運転席部分がレッグビームに変形するというアレンジが加わったので、分離させる必要があった(?)わけですが。
ビークルモード
東海型153系急行列車にトランスフォーム。
今回、唯一ライセンスが取得されていない(理由はよくわかりません)のですが、ほかの5人とも遜色ない再現度だと思います。
かぼちゃ色のカラーリングがレトロで可愛いですね。
合体モード
ライデンへの合体では左腕を担当。
拳は内蔵変形式。
肘可動の際には外装の一部を開く必要があります。
なお、分離した運転席部分はオリジナルトイでは脇腹になってのですが、今回はユキカゼが変形した左脚に装着されるレッグビームに変形するようアレンジされました。
ということで、ユキカゼが変形した左脚にレッグビーム装着。
接続は5㎜軸1本だけです。
うん、ただ足首に箱がくっついてる感じだなぁ。
自立補助にもなるかと思ったんですが、とくにそういった効果もなかったですね。
付属品
メイン武器のストームレーザー。ゲツエイと共通の在来専用線路パーツ。スタンド用アタッチメントに加え、ライデン用の射撃武器であるトレインバズーカが付属。
トレインバズーカはそのままそれぞれの単体ロボットモードでも保持できますし、3分割して小型の銃にできたり、その状態でスイケンの運転席内部に収納できます。
スタンドを使ってディスプレイ。
在来線としても大型のため、スタンド先端の可動部がへたり気味になるので注意が必要です。
MPG スイケン レビュー | 退屈と惰性と 改 (amebaownd.com)
MPGー05 山岳戦闘員 セイザン
ついに終盤に差し掛かかった5番手。
発売は23年9月。いいペースですよ。
セイザンはアニメでは一言も台詞がなく、オープニングの集合シーンでもハブられるなどけっこう不遇・・
ロボットモード
基本的なデザイン、プロポーションは同じ腕担当のスイケンとよく似ていますが、多分流用パーツはないですね。
チームでは唯一のマスク顔(というかほぼコンボイ顔)のイケメン。
やはりでかいバックパックを背負うスタイルなので自立が難しい場面もあります。
ビークルモード
L特急485系特急列車にトランスフォーム。
JRの正規ライセンスを取得。
とくに有名なしらざぎとして再現されていますが、ヘッドマークの表示をサイバトロンマークに変更することも可能です。
スイケンとほぼ同じ構造ながら分離する運転席部分のサイズを変更することで全長の違いを再現しています。
合体モード
ライデンへの合体では右腕を担当。
ここも、左右の違いがあるだけで構造的にはスイケンとほぼ一緒。
分離した運転席部分もやはりMPGアレンジでゲツエイが変形した右脚に装着するレッグビームに変形します。
ゲツエイが変形した右脚にレッグビーム装着。
やはり5㎜軸1本での接続ですが、案外しっかりくっ付いて、そうそう外れることはありません。
付属品
メイン武器のブレインレーザー。在来専用線路パーツとスタンド用アタッチメント。交換用ヘッドマーク(厚紙製)。
さらにライデン用の武装である光剣とライデンキャノンが2丁付属。
光剣、ライデンキャノンともに単体ロボットモードでも保持できます。
ライデンキャノンはMPGアレンジで追加された武装で、続くカエンのパーツ(脚部)に組み込むかたちになるので、ならばカエンに付属させるのが筋という気もしますが、収納スペースの都合ですね。
なお、光剣は連結させた線路パーツの裏側に貼り付けるように収納できます。
ビークルモードディスプレイ。
スイケンよりわずかに全長が伸びたことでスタンドアームもよりへたりやすく・・
MPG セイザン レビュー | 退屈と惰性と 改 (amebaownd.com)
MPGー06 重機動戦闘員 カエン
トリを飾るカエンの発売は24年の2月。
セイザンからまた5ヶ月かかってしまいましたね。23年末に揃うと思ってたのになぁ。
単体版が一般販売、そして豪華収納ボックス、スタンド一式、メッキ処理された光剣等がセットになったBOXセットがモール限定で同時発売・・のくだりは先に触れた通りです。
カエンは、アニメではショウキに次いで台詞が多かったメンバー。
でもたまたまでしょうね。とくにサブリーダーとかそういう位置付けではなかったと思います。
ロボットモード
ここまでロボットモードでのサイズ感をおおむね揃えてきていたのに、最後の最後で力尽きたか・・ほかのメンバーより一回り小さいです。
いやまぁ、ビークルがあのサイズなんだからさすがに無理だよ。
ビークルモード
DE10型ディーゼル機関車にトランスフォーム。
小っちゃい。可愛い。
JRの正規ライセンス取得でレトロなディーゼル機関車が見事に再現されています。
いや6人とも、ビークルの再現度は素晴らしいのよ。
合体モード
ライデンへの合体では腰部を担当・・するのですが、どうしてこうなった?
というか、なぜこれでよいと思ったのか?
そもそもビークルのスケール統一のせいで一番小さくなったカエンの、しかも単体ロボットモードの腰部をほぼそのままライデンの腰部にするというのはもはや暴挙でしょう。
まぁ、100歩譲って付け根部分の変形で股間の幅を広げることで腰部はそれでいけたとして、なんでほとんどのパーツをただ後ろにぶら下げるだけにしたのか?
合体時の要となる部分なんですが、もっともおざなりで残念です。
付属品
メイン武器のパワーレーザーアニメ版斎下尿のヘッドマークパーツ。新規造形の線路パーツ。単体用とライデン用(合体モード用)のスタンド用アタッチメントのほか、ライデン用ライトソードが付属。
ライトソードは刀身のグリップを分離させ、線路パーツの裏側に収納できます。
ビークルモードでディスプレイ。
一番小さいのでスタンドアームがへたることはないですが、ベースとなる線路パーツも1本だけで短いので不安定です。
MPG カエン レビュー | 退屈と惰性と改弐 (ameblo.jp)
さて、それではいよいよ合体です。
トレインボット 重連合体戦士 ライデン
トレインボット6人が合体した大型戦士。
ショウキの人格を引き継ぎ、知能レベルも低下することがありません。
空手技を得意とするほか、トレインバズーカやレッグビームなどの重火器や、光剣、ライトソードといった近接武器も使いこなす万能戦士です。
ということでまず正面から。
まぁ、上半身のバランスはいいです。
さすがに重さに負けて両肩が下がり気味ですが、デザイン面での破綻はありません。
脚部も、パッと見上半身のボリュームに負けない十分な長さがあります。
なので、やはり腰ですよ。
正面画像だとほぼその存在が確認できませんよね。
胸からすぐ脚が生えてるように見えます。
そしてその脚の間に見える朱色の物体・・カエンの余剰パーツですね。
左右から見るとわかりやすいかな。
バックパック(ショウキの脚部)よりも明らかに出っ張っているカエンのパーツ・・
なんか大きなお尻が突き出しているようで不格好です。
後ろから見ると、やはり上半身は綺麗なんですよ。
左右の腕のデザインもほぼ色が違うだけですし、非常にバランスがいい。
しかし下半身は・・
カエンの余剰パーツのごちゃっと感や、正面ばかりに気をとられて後ろ側がかなりおざなりになってしまっている左右の脚のガワの処理に雑な感じとか、あとはレッグビームという名の謎の箱の存在も・・
もうちょっとすっきりできなかったものだろうか?
そして、当初より誰もが不安視していたであろう自立についてですが・・まぁご覧の通り、できなくはないです。
ただ、できる! と断言していいレベルではありません。
そもそも構造的に無理があるんですよ。
だって、左右の脚の長さが違うんですもん。
ゲツエイが変形する右脚に対して、ユキカゼが変形する左脚がやや長いんです。
ビークルモードのスケール統一によって、それぞれの長さが違うのは当然。
ロボットモードではなんとか違和感がない程度までサイズ感を揃えることには成功(カエンを除き)と、そこまでしておいてなんで肝心の合体モードの脚の長さが揃えられないのか?
結果、地面に対して真っ直ぐ立つゲツエイに対し、ユキカゼはやや後ろに引いてバランスとらなければなりません。
ただまぁ、そうすることで安定して発ってくれるならばまだよかったんですが、実際のところは左右ともに足首関節が緩く、足首が伸びて後ろに倒れやすいです。
まぁ、そこは個体差やこれまで遊んできたことによる劣化等もあるかと思いますが、すくなくともうちの両脚には上半身の重量を支えるだけの強度が残っていませんでした。
ということで、先の画像など、かなりギリギリのところでなんとか保っている状態です。
関節をキツめに調整できれば、自立時のストレスがかなり軽減されるとは思いますが・・
また、脚根元の可動部や太腿ロール軸も、カエン単体時と較べると力のかかり具合のせいなんでしょうね、感触的にかなりなってしまい、ちょっと油断すると・・
このように180度開脚で尻餅をつくハメに。
まぁ、これはうちの撮影ブースの床面シートがツルツルでよく滑るせいもあるんですけどね・・
不安定さという意味ではユナイトウォリアーズのスクランブル合体戦士もたいがいでしたが、総重量、そして各部の繊細さを考えると不慮の事故に遭ったときのダメージが比ではないので、やはり今回のMPG ライデンは気軽に遊べるものとは言い難いですね。
スタンドベースを使えば、まぁこけることはないです。
ただポージングの選択肢は狭まりますね。
まぁ、そもそもそれほど動かないんですけども・・
頭部アップで。
頭部後付けはかつての合体ロボシリーズでは当たり前だったのですが、ユナイトウォリアーズによるリメイクではすべて内蔵変形式になりましたし、ショウキに内蔵されなかったのは残念です。
ただ後付けゆえに抜かりのない造形で再現されたといえなくもない・
目や側面のライトはクリアパーツになっており、目には集光ギミックも盛り込まれています。
手の指は5指それぞれが独立可動。
人差し指以下の4指は第二関節でも曲げられます。
親指の向きだけが気になる・・
ちなみに左右の腕部合体ジョイントは共通なので、左右を入れ換えて合体させることは可能。
ただし、手が内蔵変形式になったために手が左右逆になるのと、肘も一定方向にしか曲がらないので実際意味はありません。
脚部は左右入れ換えての合体は不可能です。
武装等
ウイングレーダー
両肩に装備される、その名の通りウイング状のレーダー。
オリジナルトイでは後付けパーツでしたが、今回はショウキに内蔵されるパーツが変形します。
ゆえに形状が微妙・・
また、背面ではなく腕部基部に接続されているため、腕部の可動に従って動いてしまうのでポージングによってシルエットが崩れてしまうのも残念です。
ライデンキャノン
MPGアレンジで追加された武装。
腰部左右に1門ずつ装備されます。
これについてはカエンのレビューでも触れたので今回は紹介だけに留めておきます。
レッグビーム
左右の足首外側に装備されるビーム砲。
これもオリジナルでは後付けパーツでしたが、右はセイザン、左はスイケンそれぞれのバックパック(運転席部分)が変形したものを取り付けます。
ほぼ箱型になり、オリジナルのデザインとはまったく異なるものになりました。
なお、接続は5㎜軸ですがほぼ真上向きに固定なので、どう使う武器なのか不明・・
トレインバズーカ
スイケンに付属のライデン用手持ち射撃武装。
バズーカという名称ですが、形状的には普通にライフルっぽいですし、ライデンに持たせるぶんにはとくに大型火器という印象もありません。
グリップにあるダボを手のひら内側にある穴に嵌めて保持します。
これはわりとしっかりめに固定できるんですよね。
光剣
ライデン用近接武装。
セイザンに付属のものは刀身がクリブルー、ライデンBOXセットに付属のものは刀身がシルバーメッキになっています。
やはりグリップにあるダボで固定できる・・はずなんですが、個体差でしょう、どうにも跳ね返ってしまってしっかり固定できませんでした。
ライトソード
同じくライデン用の格闘武器。
こちらは固定しやすかったですね。
頭部側面のパネルを閉じ、ライデンキャノンを(砲身部だけ)取り外すと、
アニメデザイン版ライデンにすることが可能・・ということなんですが、
プロポーションが全然違う時点でアニメ版もなにもない気がする。
比較画像
一応のライバルであるプレダキングと。
パワーオブザプライムのタイタンクラスで発売されたプレダキング。
合体モードでの見栄えのよさは近年の合体戦士リメイクのなかでも群を抜いています。
ただその皺寄せががっつり単体状態にきてしまったという・・
それはともかくとして、このサイズ差は酷い・・
まぁ、プレダキングがでか過ぎるんですが、ライデンのほうももう少し大きくなると思ってたんですけどね。
PP プレダキング ( トロックス & ヘッドストロング ) の レビュー - 退屈と惰性と (weebly.com)
PP プレダキング ( ランページ と ダイブボム ) の レビュー - 退屈と惰性と (weebly.com)
PP プレダキング ( レーザークロウ ) の レビュー - 退屈と惰性と (weebly.com)
ユナイトウォリアーズ(UW)版デバスターと。
同じ6体合体戦士として、ライデンのほうがライバル視しているそうです。
このデバスターは全形態でわりと破綻なくまとまっている珍しいパターンですね。ロングハウルだけは例外ですが・・
サイズ感はプレダキングとほぼ一緒なので、やはりライデンが小さく感じます。
UW スペリオンと。
この通り、サイズ的にはUW スクランブル合体戦士と同程度。
重量感は較べものになりませんが。
以下、画像
まぁ、期待はしていませんでしたが、やはりそれほど動きはしませんね。
でも、思っていたよりは動いてくれました(どっちだよww)。
腰は回りません。
肘はギリギリ90度曲がってるようには見えますね。
膝はほとんど曲げられません。足首は内側にスイングできますが、前後動含め緩いのでスタンドなしだと常にヒヤヒヤ。
でも、案外適当にポーズ付けするほうがバランスがとれて自立させやすい感じですね。
やっぱり腕の可動に追随するかたちでウイングレーダーが動いてしまうのがどうにも・・
まぁ、そもそも存在感はほとんどないんですけどね。
走るライデン。
なお、この姿勢で安定させるのに十数分かかりました・・
お疲れライデン。
ライデンキャンはけっこうポロリするんですが、各メンバーの合体ジョイントは意外なほどしっかりしており、まずバラけるということはなかったですね。
ショウキとカエンの合体なんて、かなりシンプルなスライドジョイントなんですけどね。
レッグビームも意外に外れないし。
パッケージイラストイメージで。
適当にポーズ付けすれば、おかしなプロポ-ションもそれほど気にならなくなるかと思ったんですが・・
やっぱりどう見ても胸からいきなり脚生えてますよねぇ。
VS プレダキング!
完全に大人と子供やん・・
以上、“MPG ライデン” でした。
ついに完成したライデン。感慨も一入・・と言いたいところだったのですが、なかなかの難物でしたね。
個々のトレインボットの出来は、ビークルモード重視のマスターピースと考えれば、まぁ多少の扱いにくさもこういうものだろうとある程度納得できる部分はあります。
カエンだけ、ロボットモードのサイズ感がほかの面子と合わせられなかったのが残念ですが、けっきょくのところそれもビークルモードでのスケール統一の結果。
そしてそれが、ライデン形態での仕上がりにも非常に大きく影響してしまったわけですね。
上半身を構成する3人はいいんです。
問題は下半身。申し訳程度の腰部のせいでプロポーションが破綻し、長さの違う脚部のせいで自立安定性が損なわれてしまった・・
ぶっちゃけ、ユキカゼとカエンが戦犯です。
ビークルモードのスケールではなく、サイズ感が統一されていれば、当然ロボットモードのサイズも揃ったわけですし、ライデンのプロポーションも整い、自立も安定、可動性もより高くなったことでしょう。
ライセンス所得の関係でスケールを統一しなければならなかったとか、そんなことはない気がするけど・・
結局のところ、どの形態を重視するかという話になってくるわけですが、合体ロボなんだから合体形態をまず第一とすべきではないかなぁと思うんです。
まぁ、プレダキングの例もあるし、単体状態があまりに雑だとそれはそれでがっかりするんですが、トレインボットがそうなる可能性はかなり低いと思いますし。
レガシーのタイタンクラスでライデンとか、妄想してたんですけどね。
どうやら通常ラインでライデンは無理なようです。
だからMPGで、となったんでしょうし、そうまでしてリメイクしてくれたことには素直に感謝しています。
絶賛する人がいるのもわからないではないんです。
ただ、僕がトランスフォーマーに求める、各形態である程度破綻なくまとまっていて、それなりによく動いて、なによりさほど気を遣わずガシガシ遊べる・・というものではなかったです。
マスターピースブランドにそういったことを求めることが、そもそも間違いと言われればそれまでなんですけどね。
でも、扱いにくい、あんまり動かない・・までは大目に見るとしても、ならせめて見ためだけは文句なく格好いいものであってくれ、と。
なお、続くMPGの新作、ショウキのリデコのギンオウにはライデンのプロポーションを改善する腹部パーツが付属するそうですね。
わかってんじゃん! ライデンが格好悪いって・・
でももういいです。ギンオウも、その次のヤマブキも僕は遠慮しておきます。
さて、先日予約解禁されたMP ライデン、そしてMPG最新作のスーパージンライ。
ライデンは限定品含む通算100体めのマスターピース商品だそうで、それをもってMPシリーズは終了。以降、MPGに統一されるそうです。
え? ならもう、合体系のキャラしか発売されないの?
いや、たぶん普通にこれまでのMPのリカラーとかも出すでしょうし、ただブランド名として統合するというだけでしょうね。
数年後にはMPGの “G” ってなんだったっけ? みたいな話になってるんじゃないかな。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。