加藤農園の中にて試験圃場区画を作って作物の栽培を行っておりますのでご紹介します。

区画は航空写真の黄色ハイライトしたA、B、Cの3区画があります。

 

1)経緯と目的

試験圃場が始まりました経緯としては、異常気象ともいえる、夏の暑さや経年の連作障害の可能性も含めて、作物の栽培がうまくいかないケースもあり農園主さんと土壌改良の取り組みを検討する中で最初の取り組みとして敷地内で使われいない敷地に、雑草、残渣、米ぬか、土壌改良資材を入れての改良を行って生育状況改善の取り組みを始めました。

〇土壌改良資材投入による試験、評価、検証

〇土壌改善による連絡障害が起きていると想定される作物評価、検証。

〇新規作物、植付時期の変更による、防虫効果の評価検証

 

 

2)土壌改良への取り組み

有志のメンバーにより、Aの区画にて雑草の刈り取り処理、残渣置き場のごみ(ビニール、プラスティック、ひもなど)の除去作業を繰り返して、有志により草刈り機の取り扱い研修外部講習にて受講し、安全対策を行い、草刈り作業の手伝いを含め区画の土づくりを開始。

土壌改良資材メーカーに声掛けを行い、いくつかのメーカーより勉強会の協力、評価用試験資材の協力をお願いし、土壌改良に当たっては、土壌改良メーカー様の助言もいただき、雑草、残渣以外に、竹藪の竹のチップ(竹チップ硫安)、米ぬか、カルスNCRの資材を使って行っています。

試験圃場区画内については、通路にえん麦、大麦などを植えて、雑草の防草対策と土壌改良、天然資材によるマルチの原材料として使用することを想定して植付を実施しています。

3)試験圃場で栽培している作物

 

A区画

 

〇ニンジン

目的 春から夏の人参の植付は希望はあるもののとう立ち(花が咲く)してうまくいかないリスクがあるということを踏まえて

試験的に実際に植え付けて評価検証中。

結果 発芽は夏に比べて順調に発芽されたが、葉っぱの生育は順調だが、土中の人参の生育は今一つの状況

継続して観察中。

 

〇大根

目的 春大根もニンジン同様とう立ちしやすいので難しいということで評価検証

結果 発芽生育ともに順調、土壌改良の効果?もあり根こぶ病も発生せず、二股に分かれるなども少ない。良好

 

〇里芋

目的 種芋収穫後に廃棄される予定だった親芋を種芋にして逆さに植付をおこなったものと正常な天地での植付を行い生育状況を評価

結果 ほぼ100%発芽される、収穫量は今後の栽培を行い評価、現在までのところ親芋を使っても順調に栽培可能であると評価し継続観察中。

 

〇じゃがいも

目的 

じゃがいもの中が黒ずんでいるという理由で農園主さんに用意していただいたキタアカリが残渣置き場に多数捨てられていたため、土壌改良を実施した土地に植付をおこなう。その際、キタアカリ、男爵イモで全員植付終了後に残ったものを植付。

 

通常、芽かきを行った芽は捨ててしまうが、根っこの活力剤資材をつかって捨てずに芽の植え付けを行い生育を評価。

 

結果

黒ずんで擦れられていたキタアカリを含めて順調に生育されており、今後収穫。

芽かきをした芽も活着し生育中。

 

〇トウモロコシ

目的 早い時期に植え付けてカメムシなどの防虫対策検証

結果 マルチ、ビニールトンネルの設置費用がなく設置しなかったため発芽不良となる。

 

〇かぼちゃ、ズッキーニ、ごぼう、アスパラガス

目的 新規栽培練習

 

結果 苗づくり、植付までは成功

 

〇枝豆

目的 早い時期に植え付けてカメムシなどの防虫対策検証
結果 マルチ、ビニールトンネルの設置費用がなく設置しなかったため発芽不良となる。

 

〇茄子

目的 新しい品種の苗を準備し栽培

結果 マルチを設置して順調に生育

 

〇トマト

目的 新しい品種の苗を準備し栽培(アイコ等)、一部残って処分予定だった苗の植付

結果 順調に生育

 

〇ネギ

目的 有志で新しい品種を栽培(九条ネギ、万能ねぎ)

結果 順調に生育

 

〇ほうれん草

目的 土壌改良評価、新しい品種種を4種類使って検証

結果 区画の半分は栽培に成功したが半分は失敗

 

〇スイカ

目的 残渣置き場のごみ(ビニール、プラスティック、木材他)を除去して土壌改良を行い、果物の栽培の検証

結果 栽培中

 

新しい品種、土壌改良資材を農園主さんの確認を行い、農薬は未使用すべて無農薬の有機栽培となります。

有志の皆さんに、除草作業、日々の栽培管理を行っていただいております。

苗の作成、作付けする苗の準備、資材類のメーカーとの折衝、新しいマルチ、敷材等々の購入費の分担を行っております。

一緒に試験圃場の管理作業、観察検証評価、利用したい資機材の評価など。苗、種、資材購入の費用分担も発生しますが

ご希望のはお申し出ください。

 

区画B

昨年のサツマイモの収穫後に土壌改良作業を実施、サツマイモの茎を緑肥として使用して米ぬか、カルスNCRを使用して実施。

土壌改良評価のため、区画Bは、全員の作付け作業完了後に残っていたもの、もしくは生育がわるく返却された苗の植付が行われています。

生育が悪いものが多かったので、根の活着資材、葉面肥料の散布などを行って個人区画で使われている苗と同じものなので土壌改良、葉面散布肥料などの使用による生育の比較検証としての栽培と、個人区画で生育できなかった場合の収穫用で栽培されています。

有志の作業内容としては、除草作業、管理作業、資器材に関しては有志により購入したものと廃棄材、竹の再利用した資材を使用しています。

 

区画C

農園主さんの栽培予定だった茄子、キュウリ、ピーマン、トマトの栽培がおこなわれています。

有志により除草作業、管理作業、有志と加藤さんの資機材を使用しています。

 

ネギに関しては全区画の植付完了後に残っていたものを今後の会員の皆様の生育状況が悪かった場合の収穫用も想定して栽培されています。

 

試験圃場区画、苗の数も多いため資材購入費用分担、暑い中の防草など平日、休日の管理作業負担が発生しますがご希望の方はお申し出くださいよろしくお願いします。

常時有志でご参加いただける方募集しています。