午前3時、未明の赤沼茶屋に明かりが灯り

ひっきりなしに車が停まり、釣り人が解禁券を購入してゆく。

前日から赤沼茶屋奥の駐車場に車中泊していた釣り人は

ワタシ以外に見当たらない。

それにしても寒い。車後方の窓ガラスに霜が降りている。

エンジンをかけ、社外温度を確認するとマイナス3℃まで

下がった。

釣り支度をするも、ここでの釣り客は他にいない。

解禁日だよ?

まだ時間があるので、湯滝駐車場の様子を見に行った。

すると、ごった返している(驚)

なぁーるほど、みんな滝壺かわ上流部狙いかい?

こっち側でもいいんだけれど、大勢のルアーに叩かれると

どのみちフライでは出なくなってしまう。

勝負にならない。

初志貫徹で、赤沼に戻ることにした。


ワタシにとって、湯川はチョークストリームの

青木橋から下流部のほうが好きである。

ついでに言うと、湯滝駐車場の公共トイレは現在故障中で

使えない。

赤沼茶屋の駐車場に車を入れ、用意していると

一人釣り人が熊鈴を鳴らしながら遊歩道を入っていった。

しまった、先を越された。

あわてて支度して川へ向かう。

先行者は見当たらないので上のほうまで行ったらしい。


川の縁には霜柱が立ち、木道は凍っている。


ワタシのアルミバー付きのパタゴニアウェーディングシューズは、

凍った木道では、まるでスケートリンクのように良く滑る。

アルミバーシューズの弱点見つけたり!

ま、メーカーのPATAGONIAさんもフライマンが凍った木道を歩くことは

想定外だったであろう(笑)


湯川を上から眺めていても仕方がないので始めることにした。

川の中へ入って(ウェーディング)して、少しの間キャスティングしてみたが、

反応どころか、逃げる姿も見かけない。

まだ寝ているんじゃないの?


こちらも寒いので、一旦引き上げて日が高くなるまで仮眠をとることにした。

7時半、さっきより随分暖かくなったがまだ外気温2℃。

これ以降、グングンと気温も上昇してくるだろう。


お腹に暖かいものを入れ、お腹の中の出すものも出して

再度入渓。

それにしても、赤沼茶屋側つまり青木橋までの下流側を釣ろうという

釣り人はいない。

こっち側には、魚がいない?

いやいやイヤイヤ、去年はかなりいい思いをさせてもらったんだから

上流側程の魚影は濃くないにしても絶対そんなことはない筈だ。



まだライズはないので、今度はニンフを結んで流すことにした。

再入渓してすぐ、ニンフに反応!

次のキャストでヒット!

2015初ヒットで20cmの良型(ここでは)が出た。


さあ、これで気持ちに余裕が出たぞ。


ついでに、今日の魚の付き場所も分かった。

まだ気温も低いので、ライズがあるまでは

徹底的にそれを攻めながら釣り上がる。


すると、小型からちょっと良い型18cmくらいまで

出るわ出るわ、青木橋まででついに「ツ抜け※」。


※釣り人の数の数え方で、ひとつふたつみっつ、と

「ツ」が続くのが九つ(ここのつ)までで、その先は

とお、じゅういちとなって「ツ」がつかなくなるので

10匹以上釣ることを「ツ抜け」という。


いったん駐車場に戻って仕切り直しをしようと

木道を戻る。



「暑い…」。

ハイキングをしている観光客の皆さんは半そで。

それに引き換えこちらは、ネオプレーンのウェーダーに

真冬用の分厚い防寒着。

ジャケットを脱ぎ、ウエーダーを腰まで降ろし、歩き出す。


途中フライマンと出会って情報交換。


やはり、湯滝側は凄い人の数で

「入る場所が無いのでこっち側に逃げてきた」という。


「プライベートストリーム状態で快適でした、10匹出ました。

しかし、ライズはまったくありません」とワタシ。


午後は上に行こうかと思っていたが

今日はこれで終了。




昨年度の湯川・湯の湖調査票提出の抽選で招待券が

当選したので、次回はライズ狙い撃ちドライフライの釣りで

アトムさんと湯川・湯の湖の1泊2日釣行に来よう。