魔女の娘のおとしまえ1️⃣魔女と名乗る母親? | いろいろしぃーのブログ

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夜、部屋にひとりでいた時だった。


いつの間にか窓が開いていて……


窓を閉めようとした時!


「こんばんは、関カヲルさん」


「ひっ!」


カヲルの背後から声がして、慌てて振り返った。


そこには黒髪ロングヘアーのイケ女が、いつの間にか立っていて……!

次の瞬間、黒髪イケ女が人差し指を立てると。


こ、声が……


カヲルは声が出なかった。


「単刀直入に言うわ、わたし、魔女なの、だから今、あなたがしゃべらないように術をかけているのよ」


自称、魔女がそう言う。


カヲルは口をパクパクするしか出来ない。


「とりあえず、今は話を聞いてちょうだい、それが終わったら術を解くから心配しないで」と魔女。


そして、


「関カヲルさん、25歳独身、あなた、間地菜乃(マジ ナノ)と同級生よね? 同級生だったわよねの方が正しいかしら?」


そう聞かれて、え、カヲルとなる。


間地菜乃……間地……


あ! 確か、中学生の時の同級生だったことを思い出す。


「わたしね、菜乃の母親なの」


カヲルは目を見開く。


菜乃のお母さん……


菜乃とは……どうみても似ていないような気がした。


「信じられないって顔をしてるわね、似てなくても何でも、菜乃は私の娘なの。


あなたは知っているかしら? 菜乃は死んだわ」


カヲルは驚く。


でも、何とも思わない。


特に親しくもないし、つるむこともなく何もかもほぼ接点はなかったからだ。


「自分に何の関係もないって顔だわね。


でしょーね、娘は内向的でそれに視力が悪くてメガネをかけていて地味で、わたしとはダンチだったもの……」


そこまで言うかとなるカヲル……


「あなただってそう思っているでしょう?」


ギクッとするカヲル。


心を読まれてる?


「大体、顔を見れば判るもの」


魔女は何事もなく会話を成立させていた。


カヲルは心の中まで黙る。


「あ、そうそう本題ね、わたしがここに来たのはね、娘の……おとしまえの代理で来ているのよ


おとしまえ……?


カヲルは首を傾げた。


「あなたは覚えていないけれど、菜乃に借りがあるのよ。


それを返して貰う為に来たわけ」


魔女は真顔で見つめた。


途端、


「借り? なんてないですよ! 何なんですか? 言い掛かりを言わないで下さい!」


カヲルから声が出た。


「あ、しゃべれた」


どうやら魔女が術を解いたらしい。


「……そういうと思ったわ、とにかく返して貰うから、なぜなら間地菜乃は魔女の娘だからよ


尚、冷静に魔女は言い放つ。


「……そんなの知らないから」


カヲルは突っぱねる。


「そう言うと思った、それなら今からその時の記憶を見せてあげるわ」


魔女が指をまっすぐカヲルに向けた途端、部屋がグニャリと歪んで溶けていき……!


「え?」


その代わり、別の空間が現れ……


そこは、


「学校……?」


まさにカヲルの中学生の頃のクラスの中に自分はいた。



続き