今朝のNHKニュース『おはようニッポン』で、面白い話題に触れた。海外の老人ホームでお悩み相談室を開設し、窓口の電話番号には沢山のアクセスがあるそうだ。入居者の話を録音して、お悩みの方のアドバイスとなればと開設したとのこと。
試しにネット検索してみればよく分かるのだが、『老人ホーム・入居者・悩み相談』で検索しても、これから入居を検討している人たちや家族が正しい選択をできる様にサポートしてくれる窓口しか出てこない。
そもそも老人でくくられる方々は人生の先輩である。僕もそうだが、現役世代や現役を退いて間もない世代は、時代が違うのだから昔の人にアドバイスを求めてもズレているだろうとか、現代の技術に付いて来られないだろうという感覚があると思う。
しかし、考えてみて欲しい。そろばんと電卓で何が違う?帳簿とパソコンで何が違う?新聞とネットで何が違う?
『何が違う?』と表現しているが、本質は変わらないと明確に認識しながらもわざと書かせてもらった。極端に時代を遡るのもどうかと思うが、敢えて考えてみたい。
平安、鎌倉、室町、そして江戸時代と、沢山の人たちが生き、世代を繋いで今に至る。その仕事の環境は現代とは比べ物にならないアナログで、移動手段は主に徒歩。現代では効率や便利さを享受するために、車の運転を練習して免許を取得する。コンピュータで仕事をする時は、ソフトの使い方を良く理解しないといけない。それら現代の『訓練』を凄いだろ!と言うのだろうか。
形が変わり、生活の流れの早さが変わり、自ら移動できる距離が変わっても、生きて笑って苦しんで老いて行くことに変わりはない。いつの時代も生きるために一生懸命だったのだろうと思い巡らす。
人生のイベントを積み重ねて、今、老人と呼ばれる人たちは様々な感情を経験をして乗り越えて微笑んでいる。
経験した感情の歴史から学ぶことは貴重で、かけがえの無いものである筈だ。