タイパ全盛時代なのだそうだ。タイパとはタイムパフォーマンスの略で、若者を中心に時間を節約しながら物事を体験する嗜好が強まっているようだ。
例えば、サビだけ歌えるカラオケ。通常の1/4〜1/5の時間しかかからないため、たくさん歌えるし、サビしか分からなくても歌えると言うことで流行りつつあるらしい。
良いのかなあ。
最初から歌うとサビに入る時には感情が昂って最高なんだけどなあ。それって『歌うこと』なのかなあ。
続いてドラマや映画やYouTube動画を倍速で観ること。時間が足りない事が理由らしいが、『ただ観るだけ』で『内容が分かれば』良いらしい。友人との会話に出遅れたく無いと言う本音が見え隠れする。
良いのかなぁ。ドラマも映画も倍速で観るために作られてないけどなあ。それ以前に役者が絶妙な間と表情で必死に演じているのに。何だか失礼な話。
最後に、本を要約して読み上げてくれるサービス。時間の短縮と、難しい言い回しなどを理解する時間を回避して、内容だけが分かれば良いのだそうだ。
良いのかなあ。そんな事していると、人生訓の最短の要約は『良い人であれ』で、哲学の最短の要約は『人は生きる』になっちゃうぞう。
歌は静かな導入部分から丁寧に歌う。
ドラマや映画は間や表情を楽しむ。
読書は、素敵なフレーズに出会えたらコーヒーを入れてブレイクする。
もっと余白を楽しもうじゃないか。