昨日、布団乾燥機をかけた。僕の布団とタオルケットと毛布を2回回して6時間。妻の方も2回回して6時間。布団に横になるとふんわりしてサラサラでとても気持ちがいい。布団乾燥機を使い始めて30年位だろうか。本当に便利になったものだ。


 昔は、晴れた日に良く布団を干したものだ。しかし、布団を干すのには丸一日かかる。午前で半面を干して布団たたきでぱんぱんする。お昼でひっくり返して逆の半面。敷布団が2枚と掛け布団と、一人の寝具でかなりの干し場所を必要とする。我が家では干し場所が足りなくて、たまに屋根に干したりもしたものだ。母方のおばあちゃんが一緒だった時には5人家族だったので、全員分干すとなると三日は掛かる。雪国は5月から10月までに干すので、一年に3回位だったと思う。

 干した後の布団に寝るとお日様の匂いがした。雑菌やダニを殺してさっぱりとした布団であることを教えてくれる大好きな匂いだった。


 今では、天気の良し悪しも干し場所も気にする必要もなく、気になったらすぐさま乾燥させることができる。


 しかし、昔の干し場所を確保する時の賑やかさや、布団たたきを使ってひっくり返す時のわくわく感が楽しかった。初めて寝そべる時の匂いだって、乾燥機のそれとは違った様に感じられた。


 わいわいがやがやの後の満足感と幸福感が懐かしい。