3月21日はランドセルの日だと、フォローしている方の投稿で知った。子育て経験のある親御さんからすると、ランドセルは一番思い入れのある品ではないだろうか。
6年間使うランドセルは、ピカピカの一年生にとってはとても大きくとても重いもので、娘が背負っているのを見ていて可哀想だと思ったものだ。まるでランドセルが歩いているみたいにも感じた。そのランドセルは身長が伸びていくとともに違和感がなくなっていき、重そうで大変だと言う感じもなくなる。やがて卒業を迎え、ランドセルはクローゼットにそっとしまわれる。
そのランドセルに思わぬ出番が回って来た。東日本大震災でランドセルを流された子供達にランドセルを送ろうという支援だった。百貨店が窓口となって使い終わったランドセルを募り、当時中学生だった娘が持って行くと言った。
実は、使い終わったランドセルは記念にミニチュアにリメイクして、残りも何かに加工してもらおうかなどと話していた。しかし、この話を聞いた娘は、大好きなピンクのランドセルを使ってもらうことを選んだ。
娘は手紙を書き、ランドセルのポケットにそっと入れた。
その後、ランドセルはどこに行きどんな子に渡ったのかも分からないが、その子を笑顔にさせられたことだけは間違い無い。
とても大切に使ったランドセルは、ピカピカのままだったから。