今の子供たちは外での遊びをあまりしないと聞く。先日、札幌市内でロケをする『発見タカトシランド』で小学生にに話しを聞くと、冬は寒いから家で遊ぶのだそう。テレビゲームなどない時代だが、僕たちは雪の中で遊んで汗だくになって帰ったことを思い出す。
中学生から25歳位まで、家族でよく山菜取りに行った。ふきのとう、タラの芽、わらび、ふき、細竹、行者ニンニクを採った。
我が家では、ふきのとうは茎を酢味噌で食べる。重曹でアクを取り、さっと水に晒すと綺麗な若草色になる。少しだけ残る苦味と微かなハーブ系の爽やかさが美味しい。
タラの芽は天ぷらで。
わらびは一番多く採った。いいわらびが生えているところを3箇所知っていた。林の中に立ち入ってすぐ見えるところにも生えてはいるが、50cm位の下生えの草の中や、細い蔓性の低木の中の方が良い。少し黒や紫がかったのが良い。柔らかくて噛むと少し粘りがあって。
細竹は少し高い山に入る。クマザサは名前の通り熊の大好物なので、車道から深く入るのは危険なので、あくまでも車が走る道路から3〜4mしか入らない。また、5m以上入ると方向を失う。たまに顔を上げて居場所を確かめるのが大事。豚肉と炒めたり煮付けにしたり。
やまニラともアイヌねぎとも言われる行者ニンニク。生えているところを一箇所しか知らなくて、他の人とのタイミング勝負。どうしても少し早めに行きがちだが、仕方がない。重曹でさっとゆがいて茎の下の方の薄皮をスルッと剥がすと、下に向かって緑から赤の綺麗なグラデーション。僕はニンニクやニラよりも行者ニンニクの方が好きだ。
細竹を撮りに出かけたある日、ふとカラスの気配に気付いた。と同時に、一人3個ずつ、計9個のおにぎりをスーパーのビニール袋に入れて野晒しにして置いていたのを思い出す。遅かった。カラスは重い重いスーパーのビニール袋を持って、わっさわっさと羽ばたき飛んでいった。
あれだけの個数のおにぎりを一羽で食べるとは思えない。きっと、親戚中に振る舞ったに違いない。