2度目の最大級の寒波が終わり、春らしい気温になりつつある。青森は、12月20日頃から年明けまでとてつもない大雪となったので、実質3回目が終わることになる。週間予報でもやっと春が近づいて来ていると思えるようになった。雪国にとって春は一番のご褒美だ。


 春の兆しが始まると、片付けてたんまり積み上げた雪を、アスファルトが顔を出した道路に少しずつ出して解かす。積み上げた雪が自らの重みでぎゅっと詰まって固くなってることもあり、雪片付けの時に使うプラスティック製の雪ベラだけでなく、スコップも必要になる。

 我が家では物置が家の裏側にあるので、そこまでの雪を解かさないと物置から夏タイヤ(ノーマルタイヤ)を出せない。体力仕事ではあるが、毎日少しずつこの仕事をしないと、今履いている冬タイヤ(スタッドレスタイヤ)が陽に当たった暖かい路面ですり減ってしまう。

 冬タイヤはゴム(コンパウンド)が柔らかいので、乗っていると滑らかな走り心地を地面から感じる。夏タイヤは硬めのゴムなのでしっかりと路面を噛み、直進性をはっきりと感じられる。僕は、夏タイヤに履き替えて走るのが大好きだ。冬が終わったのを実感できる瞬間だからだと思う。

 夏タイヤに交換する時には、既に道路には雪が無い。山に入る時だけは注意が必要だが、タイヤ交換に時間がかかるので、雪がありそうな所へはそもそも行かない。街ではたまに雪がちらつく事もあるが、アスファルトに触れた途端、積もることなく消えてしまう。


 いけないいけない。


 まだ道路に雪は残っているし、物置までの雪切りも手付かずなのに、わくわくが止まらない。夏タイヤの軽快な走りでどこまでも行けそうだと思ってしまう。


 まずはどこに向かって走ろうか。