子供を育てていると『お母さんといっしょ』に大変お世話になる。娘の時代は、歌の担当がけんたろうお兄さんとあゆみお姉さんで、体操担当が弘道お兄さんとちかお姉さん。この4人が僕ら夫婦にとっての黄金カルテット。何と言っても『だんご3兄弟』なのだから。

 その弘道お兄さんは、数年前に弘前大学大学院で医学博士の課程を終了。その後も青森県との接点は続き、RAB青森放送で4年前から『ひろみちお兄さんといっしょに体操』に収録出演していた。その他、親と子の体操教室を各地で何度も開催したりと、中央での仕事の合間を縫って青森で活動してくれている事がとても嬉しかった。


 弘道お兄さんは、昨年5月に脊髄梗塞を発症し、突然歩けなくなった。脊髄の一番太い神経を損傷したため、腰も含めて下半身が全く動かない。現在でも腰周辺は圧痛感が全くないという。発症後、歩けないままで一生を過ごす人も多い病気である。

 昨日、8ヶ月に及ぶリハビリを経て、久しぶりにRAB青森放送に弘道お兄さんが帰ってきた。体幹を司る脊髄がはたらいていないので、その周辺の細かい神経が働きあって何とか歩行を出来ているのだそう。少し不自由そうに立ち位置まで辿り着いたお兄さんに、迎えたアナウンサーも感極まっていた。もちろん僕も。


 弘道お兄さんは視聴者に向かって、『戻ってこられる場所を用意していて下さった県民の皆さんに感謝しています』と語りかけた。


 お帰りなさい。弘道お兄さん。