20歳の頃、生後2ヶ月くらいの『プンタ』を拾った時の事を『プンタ』の目線で書きました。
怯えていた『プンタ』は、恐い思いもしたと思います。だって、あんなに明るい女の子が小さく小さくなっていたんですから。
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
夏の終わり 秋の始まりの夕暮れ
子犬は小さくなって座ってる
お店のシャッターにもたれて
沢山の足が通り過ぎる
でも 近づいたら 気づかれたら
また あっち行けって蹴れるかな
どうして ひとりぼっちなの
箱に入れられて 遠いところに置かれて
箱から出たら もういない
ずっとここにいる
寂しいよ おうちはどっち
喉が渇いたよ おうちはどっち
クンクンク〜ン おうちはどっち
あれ 誰かこっちに来る
ゆっくり歩いて こっちに来る
逃げた方がいいのかな
キョロキョロ どうしたら
そっと しゃがみこんで
そっと 話しかけてくる
そっと 手を広げて
そっと 包み込んで
そっと 抱き上げられた
話しながら ほっぺをすりすり
話しながら お鼻をつんつん
抱かれてるとあたたかい
でも いいのかな
その時 はっきりと聞こえたんだ
『もう大丈夫だよ』 って
『うちにおいで』 って