昔々、子供向けのスーパーヒーローで、ミラーマンと言う変わり種がいた。鏡に入り込み、離れた場所にある鏡から出現する。『どこでもドア』の鏡版とも言える。

 空間をすり抜けたり瞬間移動したり、子供達は4次元の世界だと言って興奮した。日常では考えられない『不思議』をひっくるめて、結構色々なケースで4次元という言葉を使っていたように思う。


 僕たちが生きている世界は3次元。縦と横と奥行きのある世界である。しかし少し誤解がある。3次元の世界とより高次元の世界とは、別々と言うより交錯していると考えられる。言い換えると、僕たちは3次元以上の『要素』を認識できないと言ってもいい。


 低次元の世界で考えてみる。


 3次元の一つ下の2次元世界とは厚みがゼロの平面である。2次元しか認識できない生命は、野球のようなゲームをすると常に地を這うゴロを打ち、ゴロで送球する。3次元の生命がいたずらをしてボールをつまみ上げると、ボールが消えたことなる。

 では1次元はどうだろう。1次元は幅がゼロの線である。生命と生命は線上の『お隣さん』しか認識できず、すれ違いもできない。一生を『お隣さん』を含めた3人で過ごす。

 で、0次元は点である。


 ここで高次元に戻ってみる。


 僕たちにとって次元の4つ目は時間軸であるとも言われている。「何だぁ。それじゃぁ、もう既に4次元世界を生きてるじゃないか」と思うかもしれないが、かなり違う。

 次元とは、特定の位置を指定するための『方向軸』なので、過去の時間に戻り、3次元での存在の状態を『指を指して示せる』事なのだ。僕たちは時間が経過する事を体感しているが、1時間前に戻って3次元の状態を『指差す』事はできない。


 『超ひも理論(別称:超弦理論)』では11次元まで存在する。『近代の相対性理論』とも言われていて、数理的にも証明が済んでいる理論である。


 30年ほど前に本で読んだので、理論部分の詳しい質問はご容赦を。