日本の本来であれば労働卒業世代である人たちが、少額年金で暮らせているのはその大半が「贅沢な貯蓄」があるからであると推定する。無論そんなものはなく爪に火を点すような生活の人も入れば、お金が有り余っている人もいることも承知している
2022年に70ー74歳だった層である
直近では国民の金融資産が2,000兆円という言われている
日銀の資金循環統計にもしっかりと明記されている
①2023年9月末日時点(速報)では、家計総計 2,121兆円、現金・預金 1,113兆円と記されている。証券が402兆円
②一世帯あたりの年齢別平均貯蓄額を厚生労働省の「国民生活基礎調査2022年、II各種世帯の所得等の状況、5貯蓄、借入金の状況」に示すグラフで確認する
総務省統計の「家計調査報告(貯蓄・負債編)」のグラフ
いづれの統計値も同じ傾向を示している。50歳以降は貯蓄が借金を上回り60歳以降は1,000万円以上の現金・預貯金があるのが普通であると記されている
③内閣府の税制調査会の資料においては年代別の資産状況がある
令和5年6月の資料
少し前の資料と比較すると年齢と共に順調に貯蓄が増加、国民生活基礎調査と同様の傾向がうかがえる
第27回資料とある(時期は不明)
とりあえずは分かることは、貯蓄したまま年を取っている。
上のグラフから60歳以上が保有する金融資産(おそらく大半は現金・預貯金だと思われる)を書き出す
1989年 313.3兆円
1999年 685兆円
2004年 767.6兆円
2009年 942兆円
2014年 1,007.5兆円
2019年 1,200兆円
日銀資金循環統計の2019年12月の家計金融資産額が1,885兆円、すなわちその差額685兆円が20〜50代の金融資産額となる
確かに隔たりがある
とりあえずここまでは戦後の日本経済とそれを担ってきた「ピーク1:70ー75歳」世代周辺のお金の事情を確認した
今の日本政府が促しているのはこの60歳以上が保有している現金・預金を投資に回せ!と言っているのである
さらにいうとこの60歳以上が保有している2,000兆円を裏付けとして無限国債の発行をし続けている状況であると思う
老後で資金がショートすることが許されない世代のお金をターゲットにして兎に角お金を消費させようとしている
次に続く