まる腰性腰痛 | 身体コンサルタント 田上耕三

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岐阜県瑞穂市【田上接骨院】院長ブログ

岐阜県瑞穂市 田上接骨院院長

身体コンサルタント 田上耕三です。

 

前回、反り腰について記事にしました。

今回は予告通り、まる腰性腰痛症について書きます。

まる腰性腰痛症というのは、骨盤が

後傾といって後ろに回転するように

なっています。

 

オレンジの筋肉は、(ちょう)骨筋(こつきん)といって

骨盤と太ももの骨を繋げています

 

赤の筋肉は大腰筋(だいようきん)といって

背骨の腰のあたりと太ももの骨をつないでいます

さらに大殿筋(だいでんきん)が短縮気味なので、

 

腰が全体として、くるっと回転したように

丸くなったな~と感じます

骨盤がまる腰の状態だと、

 

骨盤が後傾していると

足を後ろに引き上げにくくなります

試しに骨盤をまる腰にして

足を後ろに引こうとすると、どうです?

上げにくいですよね

 

足を後ろに引くには、骨盤が前傾しなければ

うごかせないのです。

殿筋は、後ろに足を引くのが役割ですから

 

足を後ろに引けないイコール、働けない筋肉

働けない筋肉は無為性萎縮、といって

動かないことで萎縮して弱くなります

 

骨折してギブス巻いたら足が細くなった

っていうやつですね。

ギブスのせいで筋肉が使えないので

筋肉が無為性の萎縮をおこすのです

 

 

さらに、

太ももの前側の筋肉が長くなり引っ張られ

後ろ側の筋肉は縮んで硬くなります。

 

さて、このようなまる腰に対して

どのような対処をするかというと

たいていは、腰を反りましょう

という説明がされています。

 

確かに、間違いではありません。

丸くなっているんだから、反ればいい

しかし、実際の臨床の場では、

そうは簡単にいきません

 

なぜなら、骨盤傾斜角だけに問題が

あるわけではなく、必ず他の要因を

複数持っていることが多いからです。

 

まる腰の場合、大抵太ももの内側や

外側の筋肉にも異常な硬さがあります

 

足の横側の筋肉に異常が出ると

骨盤は左右に傾きが生じやすくなります

まる腰+左右の傾斜の腰痛

 

こうやって二重の問題を抱えます

考えてみれば、左右に全く崩れる様子が

ないのに、前後だけが狂う

などということは、本当は起きえませんよね

 

また、百歩ゆずって、前後以外に

問題が無かったとしても

ただ、反ればいいのかというと

そうではありません。

 

まる腰の問題点は、骨盤と背骨が

丸まる方向に固定された

状態になったことにありますが、

 

股関節と骨盤の関係を考えずに

がむしゃらに腰を反らせると

かなり高い確率で悪化します。

 

上図のように赤に近づけるには

まず、股関節が前にグッと出てくるよに

股関節を前に突き出すイメージ

で出すことがポイント

股関節を前に突き出しつつ

 

背骨が伸びてくれないと

まる腰腰痛は改善しません

 

 

まる腰は股関節を診ながら

治療すると早期に改善します

 

 

體暢心愈静