話はトントン拍子に進み、モラ男くんが仕事の調整をして、二人きりでご飯に行く日程はすぐに決まりました。

再会してから約一ヶ月後、その日彼は、彼の叔父さんの車を借りて、私を家まで迎えに来て、帰りに送り届けるまで、最初から最後までレディファーストを実践していました。私は『こんな優しい人と出会った事がない』と思えるくらい、物腰も柔らかで、ちょっとドキドキしてしまいました。
かなり話も盛り上がって、次の日も、前から誘われていたドライブへ行く事になり、私は、ちょうど桜の時期だったので、県内でも有数の桜の名所に行きたいと伝えました。
毎日のように、モラ男くんから手紙がくるようになりました。ちょうど、その頃の私は、転勤したばかり。今までの職場環境とはガラッと変わってしまって、慣れない環境にちょっと落ち込んでいました。プラス、タイミング悪く、祖母が心筋梗塞で入院し、高齢なのでもしかしたら長くないかも…という状況でした。以前ある男性から、連日手紙着信をもらって迷惑だった事を思い出し、彼の事を同級生の1人としか見ていなかった私は、彼本人に『毎日連絡されると、かなり引くんだけど汗』とはっきり言いました。それでもめげずに!?連絡してくるモラ男くん。どうでもいいような、でも、ちょっと笑える内容の手紙。私のアドレスから誕生日がわかったようで、誕生日当日のおめでとう手紙。一ヶ月やりとりしているうちに、彼からの何気ない、でも優しい言葉いっぱいの手紙にすっかり癒されるようになっていました。ついにモラ男くんは、『一ヶ月に一度仕事の関係で地元に帰るから、今度帰った時にでも、一緒にご飯を食べに行こうよナイフとフォーク』と誘ってきました。『ご飯だけじゃなく、どこかしゅうみかちゃんの行きたいとこにドライブ車DASH!に行こう』とも。私は、二人きりで会う事に抵抗はなくなっていました。

これは、モラ男の特徴『付き合い始めの頃は過剰なくらい優しい』にピッタリ当てはまります。その時は気付きませんでしたが、その状況はもう既に始まっていたのです。
かなり酔っ払っていた私は、帰りぎわちゃんとお礼を言いそびれた気がして、翌日、別の同級生からモラ男くんの手紙アドを聞き、お礼の手紙を送りました。

飲み会でのモラ男くんの立ち振舞いはとても紳士的でしたが、見た目がちょっとがっかりだったしあせる、その時は、本当に下心とか全くなく、ただお礼をちゃんと言いたかっただけでした。次の日既に関東に帰っていたモラ男くんからも、『楽しかった』旨のけっこうな長文の返信が来ました。後は、またしばらく会う事ないんだろうなと思ってました。