[将棋]福間香奈女流王位、圧巻の3連勝で防衛 | 福間香奈さんを応援するブログ!

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本日行われた第35期女流王位戦五番勝負の第3局は、先手番の福間女流王位が115手まで、加藤桃子女流四段を下し、シリーズ3連勝でタイトルの防衛を果たしました。

 

午前中は予想通り、先手中飛車、銀対抗、銀冠対左美濃といった第1局と似た戦形から、後手の加藤さんが8四に移動した角を9三に引いて8筋の飛車先突破を狙うという展開になりました。この日の最初の山場は早くも午前中に加藤さんが昼休憩を挟んで92分の大長考に入ったところでしょうか?まだ中盤戦が始まったところ位かと思いましたが、カド番の一局で自分の力を出し切るために最善を尽くしたいという気持ちだったのかなと。結果として本局自体では持ち時間差でも福間さんを楽にしてしまった感もありますが、それは結果論ですし...。

 

午後に入ってからは自陣の2枚角の利きを活かしつつ、1筋の端攻めに入った福間さんが魅せました。モバイル中継のコメント欄にも書かれていますが、▲3三歩と打ち込んだところから連続で歩を突き捨て、13手一組の▲5七角!既に1筋を破られ1三に成香がいて、次に▲7五角と王手で出られると後手は防御困難と、ボクシングに例えるならワンツー、ワンツーの連続で崩した相手の顎に完全に突き刺さったKOパンチ級のアッパーカット...。最後も後手玉を一気に詰まし上げ、終盤戦は完全に福間女流王位の独壇場となってしまいました。

 

3局を通じて、ストップウォッチ方式4時間の戦い方で、経験値の部分もあるかもしれませんが、加藤さん側から見て、ちょっとこれは敵わないんじゃないかなという形になってしまったようでした。福間さんの方は逆に、少し対局間隔が開きつつの3戦でしたが、非常に充実して隙が少なかったかなと。

 

次局は分かりませんが、タイトル戦としてはそろそろ清麗戦へと。西山女流三冠も盤石の3連勝で女王を防衛しており、清麗の挑戦者として名乗りを上げる可能性が高いですが、本選決勝(いわゆる挑決戦)の相手は加藤桃子女流四段と、ここも大勝負となります。

 

女流王位戦の話に戻って、普段私はラグビーの大西鉄之祐氏の「展開・接近・連続」を真似して、「観戦・応援・お祈り」と言ってますが、今日は午後に入ってあんまり応援する必要すらなく、華麗な決め技の手順に魅入っていただけでした。