本日行われた第31期倉敷藤花戦三番勝負の第2局は、先手の里見倉敷藤花が逆転また逆転の大激戦の末、171手で挑戦者の西山女流四冠を下し、去年に続いてシリーズ2連勝で見事にタイトルを防衛しました。
今日は倉敷ケーブルテレビによるYouTube放送がありました。午前中は対局場の様子の放送で、形勢が大きく動くのは午後からになるので、対局者の様子を見るだけで十分という要素もありますが、お昼休み前は若干先手が模様良しだったようです。
倉敷藤花戦独特のシステムで、午後は対局場所を移動しての公開対局となり、別室では地元菅井八段による大盤解説会があり、そちらを惜しげもなく放送してくれるので、倉敷まで行くのは遠いのでなかなか難しいですが(3年前にgotoトラベルを利用して一回だけ行ったことがありますが)、とっても嬉しい限りです。聞き手の大島女流初段は手持ちマイクにモバイル中継での棋譜確認用にタブレットを持って、文字通り手一杯の状況で菅井さんと会話しなければならないので、結構ハードワークですが、なんとか上手にこなしていました。ただ、結構大変そうというのもあってか、応援に現れた清水常務理事が最終盤のぎりぎりまでトークに加わっていました。午後になって、上の写真は108手目のところですが、形勢は逆転し、後手良しとされていました。ただし、この局面で両者持ち時間がちょうど並んで8分。その後まもなく両者1分将棋となり、一時は西山さん必勝かと思われましたが、後の感想戦でも言われていた130△6五桂に131▲3七飛と逃げる手をうっかりされたとのことで、その後もさらに40手の応酬が続きましたが流れを取り返した里見さんが盤石の態勢に立て直し見事に勝利されました。
今年は大山先生生誕100周年。
— 里見香奈 (@Satomi432) November 18, 2023
今期の倉敷藤花戦は第1局から倉敷市で対局させていただきました。
関係者の皆様、ご来場いただいたファンの皆様、誠にありがとうございました。
写真は対局終了後、伊藤市長、清水理事と。伊藤市長には例年にも増して力を入れていただき、感謝の気持ちでいっぱいです😊 https://t.co/rnXSsb2Y24 pic.twitter.com/oIRwVHB7Fz
先月の白玲失冠は残念でしたが、その後はむしろ調子&勢いを盛り返しているように見えます。ネガティブになってしまったら、そのままずるずると倉敷藤花も失冠というピンチになってもおかしくない状況のはずながら、初戦もそうでしたが、そういうムードは皆無だったように思います。ファイティングスピリッツが漲っているというか。そういうのがunusual(普通でない)で、いろいろと毎日の積み重ねによって成り立たせているのかなぁと。今日も序盤で細かく仕掛けた結果(技術的には分からないので勘で書いてますが...)、西山さんの方が早めに時間を削られましたし、神経も使い、中盤戦も激戦だったからこそ再逆転があったのかなと。
さて、少し気が早いですが来週は24日に女流名人戦リーグ9回戦の最終戦です。