昨日行われた白玲戦七番勝負の第4局は後手番だった挑戦者の西山女流三冠が勝ち、これで里見白玲は通算1勝3敗で後がなくなりました。
昨日の朝の対局開始直後の様子。午前中はしばらくYouTubeを見ていましたが、対局前はいつもと変わらずに黙想をして精神集中を図り、敗れてしまった対局後のインタビューでは、これは良し悪しあるところかもしれませんが、やっぱりいつも通りというか、やや憮然とした感じでボソボソと歯切れが悪く、最後は次局頑張りますというコメントも焦燥しきってなんとか言葉を絞り出すようでした。
先手の里見さんが中飛車から居飛車に戻す、この両者特有の対抗形で始まり、序中盤は優勢に進め、昼休み明け位はかなり良さそうでしたが、▲６二銀のところで▲６二角が良かったそうで、また後手６筋に壁を作らせての９筋端攻めまではリズムも良かったと思うのですが、思うように差を付けられず、本人インタビューにあるように終盤戦の受けに難があって逆転されるという残念な結果になってしまったのかと...。
全体を通して、最近の星勘定の成績具合から調子は良くは無いのでしょうが、時間の使い方や最後苦しくてもぎりぎりまで粘っている様子からは、弓折れ矢尽きるまで戦い抜く里見さんらしい戦い方だったのではないかと。直接対決の勝ち負けは、西山さんの調子との兼ね合いで、相対的な部分もあるので何とも言えないところもありますし。対局相手が誰であれ、結局は中終盤の地力向上を課題としてずっと掲げてきたところもあるので、どういう戦法を選ぶかなどの選択の幅はありますが、大きな意味でのスタイルは変わっていないのかなと。（自分の予想以上に勝てちゃう時よりは、しっかり戦って負けている時のほうが次に繋がるのではないかと。）
白玲戦のタイトルを防衛するにはここから3連勝しないといけないので相当厳しいですが、一つ返して流れが変わればまだチャンスはあると思うので、次局は10月14日の2週間後になりますが、（こちらも）気持ちを切り替えてしっかり応援したいと思います。