[将棋]渡辺弥生女流初段、10連勝 | 福間香奈さんを応援するブログ!

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 昨日行われた、女流王座本戦トーナメントの1回戦で、渡辺女流初段は山口恵梨子女流二段を破ってベスト8に進出するとともに、今期負けなしの10連勝となりました。
 里見女流四冠、西山女流二冠のツートップも両者の直接対決が多いので、今年度のこの記録を抜くのはなかなか難しいかなと。それにしても、渡辺さんは東大卒の女流棋士として、私のイメージですが頭の良さと、将棋大好きといった少しオタク風のエッセンスがあるのかなと。その意味ではAI研究なども取り入れ、逆に他のプロの多くが早見えで子供時代から頭角を現してきたような将棋人生とは一風違って、少しずつ努力してここまでやってきました、という感じでしょうか?
 
 昨日の対局のAIグラフを見ると、途中で渡辺さんが2回、山口さんも2回、大きめのミスがあったように見えます。最後の72△7九金は致命傷となったので、えりりんさんもやってしまった感をツイートでぼやかれていました。

 

43▲6六角と52△5三同金はどちらも自然な応手のようでしたが、連盟のモバイル中継で見ていると評価値が急変。じゃぁ正解手はなんだったのか?という次の一手クイズになる訳ですが、当然自力では分からずガーンですが、家のソフトによると、それぞれ代えて43▲7四歩、52△5七桂成だそうです。43▲6六角は12秒で指されていて、一瞬で通り過ぎたことになります。52△5三同金も20秒で、先手の角桂、後手の金銀の総とっかえになる一連の手順なので、その途中で先に5七桂成の王手を入れた方が得というのは、手順前後みたいな話かもしれませんが、言われてもなかなか理屈がよく分からないという...。63▲6六金と打ったのは、NHK杯の里見さんの(形は違いますが)こんなところに金を打つんだ!という手のオマージュ?結果的には玉が上に逃げて行くことになったので、その助け駒になったでしょうか?ソフトは▲6二金と詰めろで追撃しておくべきと。

 

 それで、痛恨の72△7九金でしたが、山口さんは残り時間1時間2分余していたので、もう少し時間を掛けておくべきだったかという気持ちもあるのか?ただし、この時点で相手の渡辺さんはなんと1時間51分も残していました。そこから先手はひたひたと入玉を目指していく訳ですが、山口さんも簡単には諦めずに必死に食い止めようとしますが、渡辺さん最後までなんとか逃げ切りました。135手まで進みましたが、渡辺さんは結局2時間51分を消費。その意味では中終盤まで飛ばすだけ飛ばして、たっぷり時間を残しておこうという時間戦略だったのか?(と言っても相手が間違わなければ時間が余っても無駄になりますが)。前に、里見さんと対局した時は、なんとかいい勝負にするために序中盤に惜しみなく時間を投入し、中終盤は力尽きて時間も少なくそこからはダメでしたみたいなことだったような記憶もあり。一つひとつの対局で、取り組み方を変えたり工夫をされているのでしょうか。

 いずれにしても10連勝は見事で、今期女流棋戦で大躍進と言えそうです。