持ち時間1時間の短期決戦、今日は久しぶりの先手での中飛車で（里見さんが）、対する後手の冨田四段は居飛車で対抗形となりました。じっくりとした睨み合いの序盤が続き、ともに中々仕掛けられず、後手は居飛車穴熊に、先手は銀冠に組み替えてという長い中盤戦。金銀の守りは居飛車の方が玉周りに集結しているので、互角で進むとちょっと不利なのかなぁという感触。後手が66△８六飛と飛車を切っての飛角交換から、角を打ち込んできて戦いが始まりました。その後も微妙な均衡を保ってじわじわ進んでいくような流れで、時間があれば、こういう展開は里見さん好みのような気もしますし、穴熊攻略のために1筋を突いて反撃のチャンスはあったのかと思いました。どこが勝負所だったのか、この一手がとかいう感じでもなく、終盤戦の地力勝負の攻防で競い負けだったかもしれません。結果は残念でした。
ちょうど昨日になりますが、朝日新聞デジタルのインタビュー記事が出ていました。いろいろと答えられている中で、最近ずっと言われていることですが、もっと地力をつけたい、特に終盤力を磨きたいとのことです。プロの世界でこの先、どれくらい強くなれるのか分かりませんし、女流棋士としては10年以上トップを守ってきて、まだ先を目指すのかというのもあります。やはり、西山さんの存在は大きいですし、また、この前の白玲戦でタイトル戦登場の一歩手前で足踏みしてしまったというのもありますし...。ただ、そういうことよりも、本人にどれだけフツフツと燃えたぎる気持ちがあるかということだと思うし、この先少なくとも5年くらいはさらなる向上を目指し、自分との戦いを続けていかれるのかなぁって。年齢的なことを考えると、婚期を逃しかねない？みたいなところだけは、ちょっと心配ですが、そういうのは、それこそ運命とか出会いでガラッと変わりますからね。
ということで、あまり結果自体には一喜一憂せず、かと言って負けても仕方ないと納得しちゃうのも違うだろうし。戦う姿を応援しつつ、やっぱり相手が誰であれ勝って欲しいと思う。