今日は山梨県都留市にある「ミュージアム都留」に行って、掲題の展示会を見てきました。駒マニアでもないのに何故見に行ったかというと、行ってちょう~だい(「近くて行けるじゃん」)、と言われたから。借りがあるわけじゃないんだけど、えっちゃんが日頃から「ビリー先生!」ってお世話になってるし、まぁ暇だったから・・・。問題は近いのかって話で、辻堂(茅ヶ崎の手前)からバスを使うと2時間くらいでまぁまぁかなと思ってましたが、朝7時台の一日1本、完璧な地獄表でした(^^;。仕方ないので、ローカル線をえっちら、こっちら。
我が家の最寄り駅の洋光台で11:22発の電車に乗った。
根岸線→横浜線→中央線と乗り継いで、大月からは機関車トーマス列車の富士急行に乗って、あともう少しだ。
都留市駅の隣の谷村長(やむらちょう)駅に到着。駅からミュージアムまでは歩いて3分。
時刻は午後2時20分だった。一つ先の十字路に見える信号を右折。信号は普通は「3ツ目」だと思うのですが、ここは「1ツ目」でしたね。車もそんなに通らないだろうし。上の写真で、どれが信号か分かりますか?
到着しました。小ぎれいな建物です。
現地に行った証拠写真。右側のガラスに私の姿が写ってますね。
入ってすぐのエントランスで将棋駒作りの教室をやってました。事前調査が不足していましたが、どうせ行くなら、これ申し込んでおけば、わざわざ行った甲斐があったのに・・・少し悔やまれます。ちなみに、体験教室は今日と3月14日の13:30~16:30、定員20名予約優先で材料費(2点)1000円とのこと。講師は大澤富月氏、遠藤寉峯氏、富士駒の会所属作家とのことでした。教室はその2日間だけのようですが、2月1,8,23日、3月8日は遠藤寉峯氏を中心に実演がある(見学は無料)とのことで、それも良さそうですね。(インタビュー好きの人は・・・23日ありますよ)
現地滞在時間は正味50分で、15時11分の谷村町駅発の上り富士急行に乗って、洋光台に18時6分に戻ってきました。
駒(および一部木材と盤)の展示は、上の案内図の⑥のところでした。写真撮影は基本NGで、一部はokっぽい感じもしましたが、止めておきました。毛筆を使う人は珍しいと思いますが(本当に現代人か?または書家か?)、万年筆やサインペンもダメとのことで、インクがぽたぽた落ちるリスクが有るものはダメということでしょうかね?
これはもらったチラシに書いてある説明。
こちらは上にも書きましたが、教室と実演の実施要項。
現地で、受付のところに1800円ならお買い得かなという質感のオリジナル駒袋が20袋ほどありました。駒の(根付とか)お土産はなかったかも。
写真ダメってことだったので、文字で書きますが、展示は良かったと思う(なんだ、その簡単な表現力は)。まず、駒の種類のイロハを知らない人は情報が非常にまとまっていて勉強になります。まずは材木の種類、それからプラ、スタンプ、書き、彫り、彫り埋め、盛り上げの駒の種類、代表的な字体として錦旗、水無瀬、巻菱湖、源兵衛清安など、導入部で基本的なところの説明あり。ひとつ勉強になったのは、駒の模様は木のどの部分でとれるかということ。柾目、板目、赤柾、虎斑、虎杢、孔雀杢、稲妻杢、縮み杢、根杢。
その後に駒の展示が始まり、古い時代から金龍(市川米庵書、江戸時代)、大橋宗桂(幕末~明治、水無瀬、明治15年7月、竹内伊右衛門氏より賜)、竹内淇州、続いて豊島龍山、奥野一香、木村文俊、宮松影水、金井静山となり、その歴史コーナーの最後でまた清安、安清と戻ります。ビリー先生懸案の宮松影水、昭和27年作で会心2作の一つという錦旗駒も見れました。そうだと思って見るからかもしれませんが滋味あふれる一品かと。何年か前(2017年の竜王戦の時だった?)のニコ生放送で、錦旗の駒が(羽生さんが選んだ?)使われた時に立会人の中村修九段が、年とるとやっぱり錦旗は(目が)疲れなくていいんだと。羽生さんもそういう年になってきたから、みたいな話をされていた気がします(ディテールは違うかも・・・)。いずれにせよ、ひと目格好いいのは巻菱湖、落ち着いてるのは錦旗でしょうか。
その他、変わった展示としては、坂田三吉が東京サイドと反目していたときに、段位免状を独自で発行していたらしくその現物がありました。署名(自筆ではないはずだけど)は「大正十年六月十八日 坂田三吉準名人」ってことで、そこは一歩控え目ではあったのですね。実力制名人が始まる前ですか?
それと、近年の話ですが、2017年12月4,5日に羽生九段が竜王戦で永世七冠を達成された時の盤駒が展示されていました。駒はやはり宮松影水作の錦旗。
その他は、大澤富月氏、遠藤寉峯氏、および富士駒の会の方々の駒の展示があり。行って見てきて損は無し。ただ遠いとどうですかね?ってところです。→ビリー先生