エナジー メディテーション ヒーラーの
猪井清花（いのい さやか） です。
「気づき」にはとても価値があります
「気づき」によって変化を起こせるからです
このため私は、
「気づき」の価値をお伝えし続けています
前回は
キラキラしていた
昭和のデパート思い出の中に
父が不在だった話を書きました。
当時の父は
本来の気難しい性格に加え
仕事が多忙のあまり
いつもイライラしていて
怒りっぽく
一緒にいて気が休まりませんでした。
そのため
父の不在は
子どもの私にとっては
逆に気楽だったのです。
年月が経ち……
父が歳をとり
軽い認知症の症状も出始めると
元々の気難しさが激しくなり
介護が大変でした。
暴言はしょっちゅうですし
父によかれと思って
私が買ってきても
父が気に入らないと
「こんなもの！」と
投げつけられたことも
あります。
もう歳だし、認知症もあるのだから
と、父を理解して
優しく接しようと思いましたが
できないことも度々。
そんなとき
幼い頃から父に対して
抱いていた想いが蘇りました。
父は、昔から身勝手だった。
自分の思い通りにならないと
怒り出す、大声を出す、ちゃぶ台返しをする……
それと同じことを
また私にするのか、と。
子どもの頃、父と出かけるのが
嫌だったけど
今は父の介護をするのが苦痛……
そんな想いで心がいっぱいになりました。
父へのネガティブな想いばかりが
思い出され
もっと優しい父だったら
私も、もっと優しく介護できたのに
とも思いました。
そうではない父を疎ましく思い
また、そう思ってしまう
自分に対して
罪悪感も
ありました。
でも
父が亡くなり
数年が経った頃
朝、瞑想をしているときに
ふと
父の別の一面が思い出されたのです。
きっかけは
またしても
「デパート」と関係がある
父との出来事を思い出したからでした。
私が大学生になり
初めて一人暮らしを始める
ことになったとき
大学生になるのだから
多少きれいな格好をした方がいいと
父は私に言い
一緒にデパートに行こう、と
誘ってくれました。
父は私が服を選んでいる間
少し離れたところで
ずっと待っていてくれました。
私がすぐに決められず
あれこれ迷っていると
「それを候補にして
他のところも見に行こう」
と声をかけてくれたりもしました。
私は幼い頃
父とデパートに行ったことも
一緒に買い物をしたことも
ほとんどなかったので
父のこんなふるまいに驚きました。
父は自分のものを買うわけでもなく
ただひたすら
私に付き合ってくれたのです。
そしてようやく私が
服を選んだとき
父は
「お母さんからもらった
こずかい、残っているから」
と少し照れながら言い
私の選んだ服を
買ってくれたのです。
あとで聞いた話ですが
姉にも同じようなことをしていたようです。
ひょっとしたら
父は仕事ばかりで家族と一緒に
過ごせなかったことを想って
こうやって私たちと
デパートに行ってくれたのかもしれません。
このときの父は
私を何よりも優先してくれました。
今から思っても
父に見守られている
という不思議な安心感がありました。
それは幼い頃に、父に対して
体験したことがない
感情でした。
そんな父のことを忘れ
ネガティブな面ばかりを
思い出して嘆いたり
怒っていたことに
ようやく気づきました。
そして
父への感謝があふれてきました。
久しぶりにたくさん泣きました。
お父さん、ありがとう。
悪くばかり言ってごめんね。
落ち着いてから思いました。
脳は
一度ネガティブなことに目がいくと
そればかり拾ってしまうのだと。
確かに介護中の父との関わりは
辛いことが多かったのですが
父との思い出は
それ以前にもたくさんあったのです。
私はそこに目を向けることを
していませんでした。
父不在の、幼い頃のデパートの思い出
学生になってから父と行った
デパートでの思い出
デパートつながりから
大きな気づきが訪れました。
いつも読んで頂いて
ありがとうございます。