『恋しくて…』
「同じ空の下」
*プロローグ*
どこまでも高く澄んだ青い空に、飛行機が飛んでいく。
その空の下では、『ファン・テギョン』が颯爽と車を走らせていた。
『一体、あの飛行機は、何処の国に行くのだろうか・・・』
ふと、飛行機の行き先が気になってしまうのは、大切なものを手離しまったせいだろうか・・・
どんなに月日が流れようが、忘れることも出来ずに、残った傷は癒えることなく、深くなるだけだった。
少し寒さを覚える季節になると、また思い出す。
この澄んだ空に似た、忘れられない誰かを思い出すたびに、胸が痛んだ。
そして、その誰か・・・『コ・ミニョ』は、遠い異国の地にいた。
アフリカの満天の星空を見つめていた。
『星を見るたびに、胸が痛み、涙が零れてしまう・・・』
ミニョの頬には、まるで、空に落ちてしまった星屑のように涙の粒が、月光に照らされ、光っていた。
離れたのは、自分からだ。
この胸の痛みに耐えきれず、もう一度、会うこともせず、遠くに逃げ出したのだ。
星の国は、遠くで見るべきだ、
あの輝く星を近くで見たら、眩しくて、目が痛くなるから・・・
だから、もう二度と会わないように、離れたのに・・・
もっと、胸が苦しくて、痛くなった。
もう、会いたくても、二度と会えない。
ミニョは、苦しくなる胸を抑え、痛みに耐えた。
★★★★
プロローグからスタートしました『恋しくて…』
タイトル、しっくりくるのがなく、結局、仮題と変わらず…
ふたり揃って、未練タラタラのようですが、とりあえず、最初のミッションは、ミニョの帰国のきっかけを作り、帰国させることなので、最初は、ミニョのハナシが主になりますので、基本的に、テギョンさん、ミニョの帰国まで出ませんので、悪しからず…(´ε`;)ゞ