実は数週間前に空き時間活用で見に行こうとして、結局当日完売で見れずじまいだったのだ。
その間見たい思いは相当に溜まりこみ、事前に小説を買って本編の内容はほぼ読み込んでしまっていたし、他の人が上げたサイトやネット記事で「感動したけどよくわからなかった」という話も知ったため頭のなかで二転三転、練ってから見ることになった。
「それぞれの相手がこの2人である必然性がわからない」という意見もあったようだが、とりあえず自分としては、この展開には「必要なものである」と考えられた。
頭のなかに情報を色々入れた状態で見た映画は、予想外に尺が速く進み、「え、もうそこ?」という感じが強かった。時間の経過を忘れていたのかもしれない。
かんたんに言ってしまえば、三葉が入った瀧は三葉死亡ルートの世界線の3年後の瀧で、三葉のほうはそうとも言い切れない。多分最初から生存ルート。
(一瞬だけ死亡ルートのような描写もあるが)
瀧は意識のみならず実体も片割れ時に3年前に飛んで、生き残る三葉に会い、生き残る世界線を実現した。
片割れ時が終わると同時に3年後に突き返さえるが、歴史を変えた引き換えに相手の名前やらなんやら徐々に殆ど忘れてしまう。そしてその3年後は元とは違う世界線(生存ルート)。
何年も前からネット上にある記事の「ジョン・タイターのタイムトラベル」のような話と考えればからくりとしては成り立つ。
物理的なことを色々考える方向の物差しに使うと、却ってわからなくなる。「そういうもんだ」で割り切るしかない。物語なのだから。
実は飛騨への道中までに既に世界線がずれだしている。
携帯の記録が消えだしたりするのは多分それ。
野暮ついでに。
1:ティアマト彗星は架空の彗星だけれども、よくよく考えると速度とかが設定が変。(小説を先に読んだから?)
秒速30キロで降ってきた、という設定だけれども、地球の太陽公転速度は大体29.7km/s。
これに30km/sで突っ込むには巡行(地球と同じ回転方向で太陽を公転)であれば地球近傍での公転速度が60km/s弱になってしまい(それは太陽系離脱速度を越す:つまり行ったきり二度と帰ってこない天体になる)、逆行だと対地速度が60km/sになる。
辻褄をあわせるには太陽赤道面上、ほぼ地球軌道の辺りで太陽に最接近する軌道傾斜角90度前後の極軌道しかないけれど、描写はそうではない(ように見えた:というのは劇中写ったテレビ画面では航路がさらに金星軌道など、より内奥へ向かっているような感じだったから。水金地火木土天海の8つの星の軌道傾斜角はさほどないので(一番大きい水星で7°、ほかは0°台~1°後半)、地球近辺で地球軌道(≒太陽赤道面)と直交するとそれより内側の星の軌道には全く向かわない)。直交する描写だったとして地球の直径は大体13,000㎞ほどなので、直交の瞬間はほんの400秒、つまり7分程度のことになる。日数をかけて見れる天体ショーではたぶんない。
地球と同じ巡行で30km/sなら地球との相対速度は0.3km/sしかなく(高度12万km地点でこれではロシュ限界どうこう関係なく地球重力に捕捉される:より遠方の月でさえ公転速度は1.2km/sある)、あれほどの高速になるのか・・・な?
2:新幹線の席の向きが逆。新幹線でに3人がけの席で窓が右肩に来るように前向きに乗り、それが下りだとなると、東北・北海道・北陸方面行になる。
新幹線はどの線でも東京駅で海側になる方が3人がけなので、名古屋方面に向かう東海道新幹線だと3人横並びで窓が左肩に来る描写か、右肩にするなら2人がけにするしかない。(業々逆向きに直して後ろ向きに3人グループだけで座る人はいまい)
エンドロールのなかには「ジェイアール東日本企画」とある。JR東海の子会社(ジェイアール東海エージェンシーが同業としてある)の名前はない。窓口がJRグループ全体でそこ一括なのか、JR東海がさほど協力してくれなかったから全部JR東日本の電車で概略図を作ったのか。
意図的に「太陽を2つ置く」演出があるのだから勿論これらは枝葉末節なのだが。
(後日記:あれは意図的なもの、つまり「これから時間を遡らせる」という隠喩である、と指摘されている方もいる。その為、三葉が上京する時の新幹線も実際とは逆向きになっている、という)
作中に出てくる「消えた糸守町」と殆ど同じ図式の写真を書店で見たことがある。5年前の震災の記録写真で(版元は確か河北新報かどこか、東北の大手新聞社だったと思う)、日付だけが違う。(勿論監督は東日本大震災を念頭に置いたことは明言されている)
「2013.10.4」か「2011.3.11」か。見出しの文面は日付以外全く一緒。
学生時代の知人が支援で東北へ赴任したり、一緒に仕事をした人の学生時代の友人が震災で亡くなっていたりということから、その本の見開き写真は強烈に印象に残っている。
正直なところ、あの瞬間は心苦しかった。救えたはずの命が、どれだけあったのか、と。
ついでに。実はしばらく全く更新していないのだが、その間の出来事も今後書きたい。
これも逆行。










