選挙区内の水田も、田植えから1ヶ月が過ぎ、水稲の成長に合わせて、水面が緑一色になってきました。この景色は日本の原風景とも言える牧歌的な美しさがあります。これから、大きく成長して黄金に実り、美味しい米が収穫されることが期待されます。


さて、水田には、私たちの主食であるお米を生産してくれる機能のほかに、雨水を一時的に貯留して洪水を防ぐ役割があります。日本全国の水田に貯留できる水の量は、約50億㎡になると言われています。

この量は、東京ドーム(124万㎡)の約4000杯に相当します。畦畔に囲まれた水田は、大雨の際、雨水を一時的に貯留し、時間をかけてゆっくりと下流に水を流します。


過度な開発が進めば、雨水の浸透が減少するとともに、降った雨が一挙に水路や河川に流れ込まないような緩衝効果が失われ、水害の危険性が高まることになります。


その意味でも、長い年月をかけて代々受け継がれてきた田んぼの多面的機能に着目し、農業の持続性を考えなければなりません。改めて、美しい田園風景から農業の豊かさに思いを馳せたいものです。

(ふるさと通信員)