8月末、勤め先の公休としては最大級の5連休、である夏休みがだんだん迫ってくる。
毎日、変わる気配のない天気予報を、スマホに穴が開くほど眺め、悶々とした毎日を送っていた。
例年、なんの後ろめたを感じることなく休めるこの貴重な5日間の天気は決まってグズグズ、スカッと晴れるのは5年一度、奇跡が起こらない限り、ずっと晴れることは今後もなさそうである。
天気には何も希望を持てないながらも、今年の夏休みは、ほぼボルダリングしか知らない自分のクライミングの世界を少し広げるべく、あるレジェンドに瑞牆山に連れて行ってもらうことになっていて、ある程度の準備も整えていた。
しかしまー、今年の天気はといえば、晴れたと思えば雨、雨だと思えば晴れ、そんな、例年以上のグズついたどうしようもないもので、、晴れマークと傘マークが、天気予報図の中で、いわば友好同盟を結んでいる状態だった。
夏休み2日前
8月24日
この世の終わりかと思えるくらい、瑞牆行きは絶望的になった。
はてまー、どうしましょう、諦めきれず、日本の天気予報図を眺めていると、、なんと、晴れマークが一箇所あるではないですか!!おー、なぜ今まで気付かなかったのか
というわけで、年甲斐もなく、、あてもない南の島への旅が始まったのである。
前日の夜、自分の中で最終ジャッジが下され、夢の下地空港行きのチケットをゲット。ジェットスター様、勇気ある値段設定、ありがとうございます。
旅のお供に買っておいたトラベルピローとアイマスクは、果たして効果はあったのか、とりあえずバスに乗り込みいざ関空へ。こちは愛媛県松山市、関空までの道のりの方が、値段時間ともに食うのは言うまでもない。ただ、これから始まる長旅のことを思えば、不思議と時間は感じなかった。三ノ宮経由で空港に着いたのは、出発2時間前くらい。ようやくスタートラインに立つことができた。徐々に旅の実感が湧いてくるころである。ゲートを潜り、何か食べようと思いきや、何も売ってない。しょうがないのでビールとおつまみでやり過ごす。
ふと、その日の宿を決めていないことに気づき、なんとなく調べていた、下地空港からほど近い、ゲストハウスへ電話をしてみた。
電話口にはサバサバとした女性の声、「何泊ですか?」 「とりあえず1泊で」 「大丈夫ですよ!」
ふー、なんとか初日の宿は確保できた。とりあえず1泊、と言うのは、他力本願というわけではないけど、楽しかったら連泊しよう、楽しくなかったら宿を変えよう、そう思っていたからである。結論を先に述べよう、そんな心配は全く無用だった。
中古であろうエアバスは、ジャックされたのか?と思えるほど揺れ続け、自ら体を揺らして揺れを誤魔化すという、数年前に編み出した対処法でなんとか切り抜けることができた。
ようやく揺れがおさまり、窓から外をのぞいてみると、なんとなく、飛び立った時とは雰囲気が変わっていることに気づいた。
ネパールに来たのかと勘違いするような、山脈のような雲の下に、割と大きめの島が浮かんでいた。
おー、間違いない!緊張と期待で、胸が高まるのを感じる。久々に味わう、この中2以来感じたことがないような感覚。
たまんないなー
空港に降り立ち、早速タクシーに乗るのも味気ないと思い、徒歩で宿を目指す。徒歩の方が、その土地の空気をいち早く感じ取ることができる思ったからだ。が…それも束の間、宿までは意外と遠く、半ば後悔しながらなんとか宿に到着した頃には、辺りは真っ暗。それでも、宿からほど近い和佐田の浜の夕暮れは見事なもので、それが拝めただけでも良しとする。明日は沈む夕日を見ようと胸に誓ったのでした。
宿に着いたのは、頼んでおいた夕飯前。
趣味の良いエントランス、中から漏れ出すあかりにより、この宿への期待感が膨らむ。
親切なスタッフによる宿の説明を受け、早速夕飯。美味しすぎて、画像は残ってないけど、食べきれないほどの、高知県民びっくり、出来立てカツオのたたきは、1日の疲れを無条件に癒してくれた。
いろんな、さまざまな考えを持つ、それぞれの境遇を持つ旅人達、宿のオーナーに囲まれて、初日の夜を優雅に過ごすことができた。ありがとうございます。明日のドナドナツアーが楽しみだ。
泡盛を4杯飲んだ時点で、長旅の疲れと相まって、そのままダウン。起きた時には、撤収モード、、それでは、おやすみなさい。また明日。



