奈良公園(Deer Park)は世界一の都市公園 ~まほろばの国~奈良探訪記 1
写真:南大門前にて① (一番人懐こい鹿たちのいる場所)
「大和は国のまほろば……大和し、うるわし」
奈良の魅力について少しずつ私のブログで紹介したいと思う。題して『まほろばの国~奈良探訪記』。
もちろんお隣の京都はグローバルな有名観光地として押しも押されもせぬ存在だが、京都は街中にコンパクトに収まっているのに対して、奈良は見所が点在していて不便な点は否めないが、それぞれの持つスケールの大きさや、まったり流れる心地よい奈良時間は京都にはないものである。
まず最初に取り上げたいのが奈良公園である。地理的には意外にも奈良県の一番北側に位置する。
奈良公園は日本が世界に誇るべき公園であり、都市公園としてはそのユニークさにおいて世界一だと私は思っている。
1300頭も生息する野生の鹿(ニホンジカ)にいつでも触れ合え、日本の歴史を体感できる世界遺産の東大寺、春日大社、興福寺があり、見どころ満載の数々の公園スポット、奈良市街を一望できる若草山、さらには手つかずの春日山原始林まである。とにかく変化に富み、私たちの心を豊かにしてくれる公園である。
外国人は奈良公園のことを「Deer Park」と呼ぶ。
すなわち、鹿の公園だ。世界でここにしかない奇跡の場所、という認識を彼らは持っているのだ。「Deer Park」と言えば、日本の奈良公園のことだ。それを知っている日本人はどれだけいるだろうか?
なお、奈良公園の年間の観光客数は国内外合わせて1300万人程度となっている。
南大門前にて② (一番人懐こい鹿たちのいる場所)
奈良公園の広さは東西4km、南北2kmで、総面積が660haもある。大規模な都市公園として有名なニューヨークのセントラルパークが341haなのでほぼ2倍近い大きさだ。
あまりに広いためエリアごとに固有の名前が付けられている。登大路園地、猿沢池園地、浅茅ケ原園地、荒池園地、浮雲園地、春日野園地、飛火野園地、東塔跡園地、茶山園地、みとりい池園地…という具合だ。だから、「奈良公園に行きました」と言われても、どのエリアに行ったのかまで伝えてくれないと、聞いた方もイメージしにくいわけだ。
「東大寺の大仏ってすごい!鹿がいっぱいいて楽しい!奈良公園ってやっぱりいいね!」なら半日あれば、お手軽に良い思い出が作れると思うが、本当の奈良公園の良さを存分に味わおうとするなら丸1週間くらいかかりそうだ。それくらい広いのだ。改めて驚いてしまう。
それぞれのエリアは異なる趣を持っており、お手軽観光するだけではもったいない…ということで、まずは魅力満載の奈良公園を紹介していきたい。
なお、奈良公園の全体像が比較的分かりやすいのが、こちらの地図なので、拡大して参照していただきたい。
太田忠の縦横無尽 2020.12.20
『奈良公園は世界一の都市公園 ~まほろばの国~奈良探訪記 1』