カレー味のウンコとウンコ味のカレー、どっちを食べますか?

という阿呆な質問がありますが、それはさておき。



よくあるたとえ話に「AさんとBさんがおぼれてます。1人しか助けられません。どちらを助ける?」的な質問があるじゃないですか。


そんなん無茶してでも2人助けようとするに決まってるじゃねえか!ってのが模範解答なんだろうけど、医療の場なんかでは事情が違ってくる場合もあります。


もちろん僕ら医師は困っている人すべてを助ける義務があるし、そのために文字通り粉骨砕身するのが仕事です。


でも例えば災害現場だったり特殊な状況下では、もう助かる見込みのない人を見捨てるという選択肢を迫られることだってあるわけです。


こういうのをトリアージというのですが、まさに「命の選別」が僕らにゆだねられる、それだけ僕らの持つ資格ってのは重い。とっても重い。。。



医療はつねに平等であるべき、、、というのが通用しないシチュエーションもあるってことを知ってほしいんですよね。


そしてそれは、なにも災害現場に限った話じゃないんです。



僕はふとこんなことを考えて悩んで寝れなくなります。


2人の病気の子供が同時に来ました。

1人は当院の長年のかかりつけ患者さん、もう1人は見ず知らず初診の患者さん。


手元には特効薬が1個しかありません。

どちらに使うか?!



僕の答えは、、、答えられない。



もちろん前述のおぼれてる人を助けるたとえと一緒でシチュエーションが荒唐無稽なので非現実的だからと思われるかもしれないけど、似たような状況ってのは実は日ごろ意外に多く直面しているんですよ僕ら。