イクメンという言葉がポピュラーになって久しいですね。


僕なんかが子供の頃なんざ、「父親は仕事に専念し、育児は母親がやるべき」なんて考え方でした。

「男子厨房に入るべからず」なんて言葉もありました。


それがここ10年くらいでしょうかね、父親が積極的に育児に参加するようになり、今ではそれが当たり前の世の中になりました。


不景気なこのご時世、共働きが当たり前ですから、男女は仕事が対等であるわけだから家事も育児も対等に分担すべし、と考えるようになってきたようです。

母親だけが家の事すべての負担を背負う世の中ではなくなったんですね。


僕なんかは結婚当初は古い考えを持っていて、結婚を機に妻は仕事を辞めて家庭に入ったので、だから育児は妻だけがやればいい!なんて考えを持っていた時期もありました。

ただでさえ身を削るような毎日を送る小児科医ですから、せめて家の中の事はやらなくていいじゃないか。

そう考えていた頃もあったもんです。


そこに来てこのイクメンブームです・・・

こんな用語が出来たからには、その流れに乗らない訳にはいきません

最初は仕方なく・・・って感じでした。


でも、実際に(本当に微力ですが)育児に関わるようになると、母親の負担の重さというのがいかにすさまじいものか、身を持って体感できました。

そして、あ~自分ももっと育児に関わらなきゃいけないなと自主的に思うようになってきました。

また、それが診療の場でも応用され、育児相談などでは積極的に父親の育児参加を促すような指導をするようにもなりました。


男はもっともっと育児に関わるべきだと思います。はい。



さて、最近は小児科に自分の子供の受診に来るパパも珍しくなくなりました。


でも思うんです。

例えば予防接種や乳児検診にママと一緒についてくるパパが増えましたが、パパはその日は休暇を取っているわけですよね?

まあ数週間前から予約が決まっている予防接種などは分かるんですが、通常の風邪の診療にもパパがついてくるケースが目立ちます。

急な子供の風邪ですが、ちゃんと育児休暇として取っているのでしょうか。それとも有給などを消費しているのでしょうか。


イクメンおおいに結構ですが、平日に普通にパパが受診に来るのを多く見るようになり、ふと疑問に思ったもんです。