いよいよ9月より国承認の不活化ポリオワクチンの定期接種が開始されますね。
危険な生ワクチンは許せない!未承認というリスクを背負ってでも安全なワクチンをお子さんに接種させてあげたい!
そんな願いから、我々有志は輸入ワクチンを続けてきて、同時に国に訴えかけ続けてきました。
その甲斐があったのか、国はようやく重い腰を上げてくれました。
危険な生ワクチンが廃止されたことで僕としても一安心ってとこですが。
さて、それでも問題点はいくつかあります。
それは接種方法です。
9月から始まる不活化ポリオワクチンの接種スケジュールは、
3カ月から開始、3回接種、1年後に追加
といった、DPTパターンです。
背景には11月から開始されるとされている4種混合との兼ね合いもあって、DPTと同じスケジュールにしておいた方が混乱が少ないといった考えもあるでしょう。
ですが、このブログでも散々書いてきたように、世界標準の接種方法は、
2カ月から開始、2回接種、1歳(あるいは1年後)で追加、4~6歳で追加
の方法です。
特に4歳で接種する追加接種が、抗体を長持ちさせるためには非常に重要です。
日本の方式では4歳での追加接種はありません。
いずれ4歳の追加接種も承認されて計5回接種になるのではという見方もありますが、僕に言わせれば楽観的な意見だと思います。
厚労省はおそらく、不活化ポリオの接種をとにかく始めたことで「はいOK」と考えてるでしょう。
4歳での追加接種の必要性をどれだけ重視しているのか、甚だ疑問です。
もちろん5回接種になってくれれば言う事なしですが、果たしてどうなのか。
厚労省はどうも、「追加接種の重要性」に関してあまり考えてくれてないような気がします。
例えば水ぼうそうやおたふくのワクチンは1回接種というのが日本の「常識」とされてますが、本当は2回接種しないとダメなのです。
全てのワクチンに言えることですが、単発では効果がなく、適切な時期に追加接種を行わないと抗体が長く持続しないのです。
ポリオも同様。
4~6歳での追加接種により、抗体価がより長く持続することが世界的に証明されています。
なので世界標準の接種方法に4歳での追加接種があるのです。
ただ、前述のおたふく・水ぼうそうの例からしても、厚労省が今後4歳でのポリオ追加接種を検討する可能性は低いと僕は踏んでいます。
ではどうしたらよいか。
2通り提案しましょう。
1.厚労省の指定通り接種を進める
こうすると1歳半には4回接種が終了します。本当は不十分ですが、いずれ厚労省が5回目の追加を承認してくれることを期待して待つ!という選択肢です。
2.裏技を使う
今回公費助成される不活化ワクチンの接種期限は生後90か月までです。
つまり7歳半までの間に4回接種すればよいということです。
であれば、こいつを逆手にとって当院がこれまで進めてきたようなアメリカ方式で4回接種してしまうという裏技です。
生後3カ月、4カ月、1歳、4歳で計4回接種。これなら世界標準の方法で、効果も充分期待できます。
裏技といいましたが、ちゃんとした期限内の接種ですので、もちろん無料ですし健康被害時の補償も受けられます。
予防接種は日本ではあくまで任意ですので、どのタイミングで接種するか決めるのは最終的には親御さんになるのです。
当院としてはあまり表だって2の方は勧めません。
厚労省が推奨する方針を粛々と進めていくのが最も無難かとは思いますが、やはり厚労省も100%信じられないので、今回のような裏技を紹介しました。
・・・でも2の方がお勧めかな。。。