突然ですが僕は立ち蕎麦が大好きです。
最近は車通勤なのでめっきり行かなくなりましたが、電車通勤していた頃や学生時代などはいろんな駅の立ち蕎麦を食べてきたものです。
早い・安い・美味い
これに尽きるし、実際へたな蕎麦専門店に入るよりずっと美味しかったりします。
基本的に僕はリッチに「天玉そば」です。
もう鉄板ですね。
マニアックな話になりますが、池袋駅の埼京線のホームから階段を降りたところにある立ち蕎麦屋さんが好きです。
スタッフにより蕎麦の固さが一貫しないあたりは御愛嬌。
お立ち寄りの際には是非!
さて、そんな庶民の味方である立ち蕎麦屋においても僕は小市民だったりします。
(以前の記事「どこまでも小市民」 を参照)
ある日僕はとある立ち蕎麦屋に入りました。
「天玉そば一つ」
「あいよ!」
う~ん、この掛け合いが醍醐味・・・とかなんとか思いながら待ちます。
ところが応対した初老の店員は、僕の注文を聞くや即座にうどんをつかみ湯へ投入。
ん?と思いましたが、その瞬間僕の頭の中では、
「うん、きっと他のお客さんのうどんだよね」
と思ったのです。思うことにしたのです。
でも周りを見ても僕以外に客は居なかったのです。
そこで僕のお人よし頭脳はさらに回転、
「うーん、あ、そうか、店員さんのまなかいだ!」
そう結論付けました。
そうにきまってる。
だって滑舌が悪いなりにちゃんと天玉そばと言ったもん。
さて。
おっちゃんが威勢よく、
「えい、おまち!」
う~ん、さすが早い!
そう言われ僕の前に出されたのはたぬきうどんでした。
もう何もかも間違いでしたが、「違うよ」とは言えませんでした・・・
だってそう言ったら、おっちゃんはきっと悲しい顔をしてたぬきうどんを捨てた事でしょう。
そんなもったいないことはできないし、せっかく作ってくれたおっちゃんが可哀相だ。
言う勇気はでませんでした。。。
僕は黙ってたぬきうどんを食べて家路についたのでした。
とても美味しかったです。