最近ちょくちょく問合せをいただくようになってきました。
以前の記事で書いたように、当院では導入する予定はありません。
いくら同時接種を上手に組み合わせたとしても、生後6か月までにロタウィルスの接種を(2回も)完了させるのは難しいというのが理由の一つなのと、罹っても嘔吐・下痢だけで済むロタのためにわざわざワクチンなど不要という僕の考えがあるのが理由その2です。
まれに死亡するウィルスとはいっても、その可能性はヒブや肺炎球菌の危険性に比べれば雲泥の差だというのが僕の持論です。
経口の生ワクチンなので、接種後は4週間あける必要があります。
その間に、ヒブや肺炎球菌など早急に接種しなければならないワクチンが遅れてしまうというのは困るし、もしそれで髄膜炎にかかろうものなら本末転倒でしょう。
これも以前書いたように、ロタワクチンなんてのは、6種混合などが当たり前となっている国で使われるものです。
ただでさえ同時接種を避ける人がいまだにいる日本で、ロタワクチンを追加するなんざ、国は一体何を考えているんでしょうか。
国どころか、同時接種を嫌い各ワクチンを1個ずつ毎週個別接種している上さらにロタワクチンを希望するママや、個別接種を平気で推奨しているけどロタワクチンも入荷したりしているクリニックは、何を考えているのかと問いたい。
あなたがたの方法では絶対に無理ですよ!
そもそもこんなワクチンを導入する前に、不活化ポリオワクチンの承認をさっさとして欲しいし、接種率が低いB型肝炎ワクチンの公費助成などを考えていただきたいものです。
必要度・緊急度で言ったらどちらもCでしょうね。
そんなのの開発・承認にせっせと動いたのはおそらく・・・
厚労省の役人さんとメーカーとの間に、何か「おまんじゅう」のやり取りがあったのかもしれませんね。
当院が導入しない理由はもう一つ、輸入ワクチンだけあってバカ高いことです!
すでに導入を決めておられる医院さんに聞いてみると、相場はだいたい1回14000円程度、これを2回です。
必要度・緊急度ともにCのワクチンに2万なんぼも払うことを、この不景気の中親御さんに勧めることはどうしてもできません・・・
まず欧米諸国のように、日本でもっと同時接種が当たり前になってきて、5種や6種混合といった他種混合ワクチンが承認されるようになった頃に検討すべきワクチンでしょう。
(同時接種をうまく組み合わせないとロタの接種は不可能です)