非常に多くの質問を受けます。
ポリオに関することは以前の記事を参考にしてください。
また、当院がなぜ不活化ポリオワクチンを推奨するかはこちらを参考にしてください。
今回は、最近よく聞く質問にお答えします。
ネット上などで多くの情報が氾濫していて、正しい情報ならまだしも誤った情報がまことしやかに語られたりしているので、注意が必要です。
正しい知識のみを持っていただき、誤った情報に惑わされないようにしましょう。
Q.不活化ワクチンを接種していますが、4回接種が終わらないとだめなのでしょうか?
A.2回接種が終了した段階で「基礎免疫」が完成しています。1年後と3年後の2回は、ついた免疫を長引かせるために行う「追加免疫」です。
ですので2回接種終了した方は、充分な抗体を持っていると考えてよいでしょう。
Q.生ワクチンを接種している他の子と接触しない方がよいのでしょうか?
A.生ワクチンを接種した子の便からはウィルスが出ているので、そこから感染する可能性が確かにありますが、生ワクチンしかなかったこれまでの時代に、接種前の6カ月未満の子が接種した子から感染したというケースはありませんでした。あくまで可能性があるだけであって、そこまでナーバスになる必要はないと思います。
(最近のネット上ではこういった可能性に関して盛んに言及していますが、それを気にしていたら外出もできなくなってしまいます)
ベビースイミングなど、プールでの感染があるという話もありますが大嘘です。プールにまぎれたわずかなウィルスは希釈されてしまいますし、そもそもポリオウィルスはプールの塩素で死滅してしまいます。
Q.昭和50年~52年生まれの人は抗体がないって本当?
A.調査により、この年周辺で生まれた方のポリオ抗体価が低いことが分かっています。原因は分かっていませんが、そのころに使われたワクチンの質が悪かったのではと考えられています。
お子さんが生ワクチンを接種するのであれば、その便から感染してしまう可能性があるので、もしご心配ならば以下の手段があります。
1.病院で抗体価の検査をしてもらう。
2・調べずにとにかくお子さんと一緒にワクチンを接種してしまう。
(当院ではこちらを推奨しています)
Q.不活化ワクチンは腸管免疫がつかないと聞きましたが大丈夫なの?
A.どこかの論文を調べた者がこんな話を持ち出して不活化ワクチンの弱点を自慢げに言ってますね。
ちなみにこれは事実です。
生ワクチンは飲むワクチンなので、腸内に免疫が出来て、腸からウィルスが侵入するのを防ぐ効果があります。
対して不活化ワクチンは注射なので腸内に免疫は出来ず、血液中に免疫が出来ます。ですので腸からウィルスが侵入することは防ぐことはできませんが、侵入したウィルスが血液に乗って脳に到達する前に退治されてしまいます。
「腸管免疫が付かない」イコール「ポリオに罹る」訳ではないので、あしからず。
血液中の抗体がしっかりとポリオを駆除してくれますので安心してください。
不活化ポリオワクチンは世界中の先進国で普通に使われているワクチンです。
使われていないのは日本だけなんです。
ネットを中心に否定的な意見が多くみられて混乱される方も多いかと思いますが、どうか惑わされず恐がらず不活化ワクチンを接種してください。
同時にまたまたこの場をお借りして言わせてください。
B型肝炎ワクチンを受けましょう!!
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