「あなたの職業は?」と聞かれると、「はり師です。」と答えます。

 

仕事として「師」が着く方と「士」が着く方がある。

 

この事について不思議に思いませんか?

 

私は思いました。

 

思わせてくれたのは整動協会の次のブログ記事でした。

 

『 脳科学で、はり治療は医学になる。 』

 

ここから始まった はり治療効果の科学的証明 への旅。

 

昨年末から始まった試みで、約半年が経ちました。

 

先日の協会内での経過報告に、病院内での鍼科設立の話が出ていました。

 

小さいけど、とんでもなく大きな問題

 

現状、はり師はり師として病院内で働ける機会はあまりないです。

 

これははり治療が医業の中での地位が低いことに原因があったりします。

 

そのはり師が病院内で雇用される日が来ようとしています。

 

はり師としては嬉しいことですが、これまで院内での仕事に従事していた理学療法士柔道整復師の立場からすると心中穏やかではないことが想像できます。

 

小さいことと見出しにしたのは、本来医業は患者様のためのものであると考えるからです。

 

患者様を中心に考えるならば、身体が良くなる可能性、機会が増えることは医業にとっては大きなメリット。

 

ですが、従事している者の立場から考えるとバッティングする仕事が増えてしまう可能性も高くなります。

 

悪く言えば、後から参入した者が仕事を奪ってしまう可能性が高くなるということ。

 

医業連携 という言葉がありながら、行うのは人ですからここは細心の注意と心遣いが必要なこと。

 

共に、病で困っている患者様のために連携できることが、おそらくどちらの立場からしても望ましいはず。

 

私はそう思っていますし、そのように願っています。

 

脱線しましたが本題

そういうムーブメントが目の前に文字で届けられ、気になったのが『師』と『士』の違いでした。

 

1番参考になった資料はこちら ⇒ 『師業と士業の由来』

 

共通としては

師または士の付く職業は、法律で業務や試験内容等が規定された国家資格の職業である。

 

師としては

  • 技術を有する専門家であること。
  • 奈良、平安時代から使用されて来た歴史的な職業名表記。
  • 現在では保健医療の分野における技術的な職業であること。
  • 第二次世界大戦前に既に職業として成立している(認知されている)こと。

士としては

  • 明治時代以降、西洋の制度を導入するようになってから使われ始めた職業名表記。
  • 当初は技術的な職業以外に用いられていた。
  • その後、職業の性質及びその成立時期を問わず、専門的な性質の職業を表わす共通の接尾辞として使用されている。

補足

現在はジェンダーフリーの観点から、職業名を設定する場合の接尾辞としても使用されている。
(例)看護婦⇒看護師、保母・保父⇒保育士
 

まとめ

士とは「さぶらう」という意味もあり、患者様に従事する役割を担う立場とも解釈できます。
 
だから、師士業は自分が主役という奢った気持ちを持たず、何事にも謙虚に接することを大事にしなければならない職種なのだと知ることが出来ました。