ひろゆき氏の嘆き | tadahiのブログ

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ひろゆき氏の嘆き

 

 高橋洋一氏が円安を肯定的に話したことに対して、「本当に学者?」と批判しているようです。私のひろゆき氏に対する評価は、はっきり2分します。全く同じ意見と思えるものと全く違うと思えるものに分かれ、曖昧なものはあまりありません。今回は、全く違うと思える意見です。

 高橋氏の指摘は、自国の通貨安は自国のGDPを押し上げ、他国のGDPを押し下げることになり、結果的に自国の景気を良くするというものです。円安によって、利益のでない業種もありますが、大きな利益を得る業種もあり、相対的に利益の方が上回るという話です。高橋氏は、円安によってマイナスとなる業種には、得られた利益の一部を補助すればいいと解説しています。自国の通貨安は自国のGDPを押し上げ、他国のGDPを押し下げることになり、結果的に自国の景気を良くするという話は、高橋氏の持論ではなく、ノーベル経済学賞を受賞したクルーグマンの説ということです。

 ひろゆき氏は、「燃料費・肥料代、輸送費が2倍になるので農作物・水産物の価格は2倍。輸入品の価格は2倍以上。電気代も上がります。国内向けで働く人・公務員・年金受給者の手取りは変わらないので、実質的に半額で暮らす。」と反論しています。これは、円安によって不利益を生じる面であり、当然の話です。このような例を出すのであれば、円安による利益の出ている業種の状態も同じように示すべきです。GDPの上昇による税の増収があるので、それを補助に使えばいいというのが高橋氏の話だと思います。GDP増加による税増収は、タイムラグがあります。逆に、円安による負の影響は、タイムラグがありません。それを調整するのが政府の役目であり、政策だと思います。今の岸田政権は、増税しか考えていないので、補助政策を実施するかどうか疑問です。そういう面での心配であれば、「岸田政権下での円安は容認できない」というべきです。

ひろゆき氏の指摘に対し、高橋氏の「政府の補助があれば円安はいいこと」という前置きを無視した発言に、「切り取り」という指摘がありました。しかし、ひろゆき氏は『『埋蔵金』に騙されるタイプの人ですね」という、得意な的外れな返答をし、「物価が2倍になった場合には、現在の家計支出と同額の手当が出ればトントンです。日本の家計支出総額の280兆円が必要になります。2023年の外為特会評価益が6兆円。2023年は4.2兆円。全然足りないのは小学生でもわかります。」などという過去の数値を出して、誤魔化しています。増収は、これから起こることであり、過去の数値を出すことに意味はなく、外為特会評価益を持ってくることも理解できません。

 円安で不利益を被る人の中には、日本で利益を得ていながら、海外生活している人がいます。ひろゆき氏や中田敦彦氏などがいます。単純に考えて、彼らにとって円安は大きな損失になることは明らかです。日本に住んでいて、日本の市場から利益を得ていれば、まだ損失も少ないでしょうが、海外では損失は相当大きくなり、このまま円安が続けば、海外生活も破綻するでしょう。このような人は、自身の生存の危機感から円安をなんとかしろ、円安をやめろと言いたいのだと思います。切羽詰まった状態なのに、「円安は日本にとっていいこと」と言われれば、噛みつきたくなるのもわかります。しかし、一般的な日本人にとって、まともな政府であれば円安はいいことなので、それに反発するということは、ひろゆき氏は一般的な日本人ではないということになります。海外にいながら、日本をあてにして生きていることは明らかです。ひろゆき氏のような人は、もう少しその点を自覚するべきだと思います。日本が侵略されても逃げるなどと言っている人は、日本がなくなれば、少なくとも今のレベルの生活はできなくなるということを真摯に考えるべきだと思います。そう思えば、もう少し日本の利益になるようなことをするべきだと思います。今のままでは、日本人の利益よりも自分の利益を優先する、盲目で身勝手な人ということになります・・・もうなっている?