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知識不足による誤認識の予防

 

 新宿区の公園の座面中央が盛り上がったベンチを見て「排除ベンチ」と誤解してしまうように、SNSにあげられている写真や動画を見て、誤解した印象を持ってしまうことは多いと思います。それほど興味がなくて、誤解の印象を抱いたとしても、改めて、それを深掘りして調べることは、滅多にないと思います。写真や動画に添えた言葉も誤解を定着させたり、誘導する力があります。その添えた言葉自体が、投稿者の誤解したものだとしても、見た人の多くは、その人の誤解を正解のように感じ、誤解のままの認識を持ってしまうと思います。

 TOGO INOMATAさん、多分、沖縄で活動する、大袈裟太郎こと猪股東吾さんではないかと思いますが、彼のXに、辺野古のゲートの警備員が引き継ぎをしている動画が載せてあり、「まるで人間性を失う儀式のように見えた」との文章が添えられています。何も知らなければ「そうなのか」と思ってしまいます。しかし、今ではコミュニティーノートがついているので、追加の情報を知ることができます。それによると、動画は、指差し確認であり、国鉄由来の安全対策で、今では工事現場などで広く行われている、安全対策としては有効で、一般的なものだということがわかります。

 投稿者の感じたことを載せたに過ぎないとは思いますが、誤解を広めることにはなると思います。そして、誤解の中には、知識不足だけでなく、ある種のバイアスがかかっていて、そのバイアスのためにそのように見えてしまった、ということもあると思います。今回の場合、もし、投稿者に辺野古基地へのネガティブな思いがあったとしたら、どこでも行われている安全確認の動作が、「人間性を失っていく儀式」に見えてしまうのではないでしょうか。そして、それを感じるままに投稿すれば、知らない人は、そのネガティブなイメージごと誤解するでしょう。今回は、意図があっての投稿か、感じたままの投稿だったかは、わかりません。しかし、もし、意図的にやろうと考えれば、印象操作として使えると思います。しかし、コミュニティーノートの存在がそれを防いでいるともいえます。イーロンマスクへの批判は多いと思いますが、コミュニティーノートは称賛されるべきだと思います。

 このようなコミュニティーノートではなく、反論のポストの使い方も、いろいろあると思います。主張されていることの不備を大袈裟にいうことで、間違った主張のように操作することもできると思います。それを感じたのが、泉房穂さんのポストに関する否定的なリプライではないかと思います。泉さんは、国民の負担率の国際比較のグラフを出し、日本の上昇が著しいと主張しています。そのリプライとして、グラフの不備を指摘し、負担率は国際的に高くない、とする意見が多く見られます。しかし、最近の岸田政権は、隠れ増税を行なっています。保険料の値上げや、電気料金の値上げ、補助金の削除など、見えないところでの実質的な増税を行なっていて、それを指摘する人もいます。私は、捻くれているので、このリプライは財務省の仕業ではないかと勘繰ってしまいます。しかし、よく見るとグラフは2020年までしかないことに気づきます。岸田政権になってからの方が、隠れ増税を行なっているのは確かだと思います。泉さんも賃金の上昇よりも隠れ増税による負担率増加の方が大きいと言いたかったのではないかと思います。つまり、2020年までのグラフでは、リプライのように、負担率はそれほど高くなっていないのだと思います。そのような現在の状況を見ることのできないグラフを使って、現在の状況を訴えても、不備を指摘されるだけで、泉さんの訴えは響かないのだと思います。これも私の邪推ですが、少し的外れのグラフだけど誤魔化せると思って出したのが逆効果だったのではないかと思ってしまいます。

 何かを判断するためには、広い知識と考える力が必要であり、目の前の情報をそのまま何も考えずに受け入れることは、邪悪な情報操作に乗ってしまう危険性が高いということだと思います。SNSに載っていることは、そのまま信用せずに、一度疑いの目で見ることも大切だと思います。