共産主義とパワハラの親和性 | tadahiのブログ

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共産主義とパワハラの親和性

 

共産党の新しい田村智子委員長の発言が、パワハラではないかと言われています。産経新聞によると、共産党大会2日目、16日の討論で、神奈川県の大山奈々子県議団長は党運営の在り方に苦言を呈したそうです。内容は、「何人もの人から『やっぱり共産党は怖い』『除名はダメだ』と言われた。問題は出版したことよりも除名処分ではないか。除名は対話の拒否にほかならない。排除の論理ではなく、包摂の論理を尊重することが党運営に求められている」というものです。この大山氏の発言に対し、田村委員長は、『除名処分を行ったことが問題』という発言者の姿勢に根本的な問題があることを厳しく指摘する」、「党員としての主体性を欠き、誠実さを欠く発言だ」、「全く節度を欠いた乱暴な発言」、「党外から出版という形で党の綱領と規約を攻撃した者を除名処分にしたことは当然だ。この政治的本質を全く理解していない発言者に大きな問題がある」と批判したそうです。それに対して、内外から「ハラスメント」との指摘があったそうです。この指摘に対して、田村委員長は「パワハラではなく発言に対する批判だ」と反論したそうです。

 民主主義の国に共産党が存在すること自体が大きな矛盾なので、その党首の主張がまともな話になるとは思えません。田村委員長は、共産主義的な視点で考えているようです。それに対して、大山県議団長やその仲間たちは、より民主的な考えを持っているようです。従って、党の運営に関しても、求めているものが違っているのだと思います。党の中での問題なので、そこに一般社会のハラスメントを持ち出すのも、野暮な話だというのが田村委員長の考えではないかと思います。しかし、日本に住んでいる限りは、治外法権など存在できません。党の内部に関しても、日本の法律は適用されるので、田村委員長の党内治外法権は通用しないと思います。客観的に考えれば、大山県議団長の感覚が通常の日本人的感覚であり、田村委員長はそこから逸脱しているということになりそうです。

 一般常識としてのハラスメント・パワハラの判断基準となるのは以下の3つが当てはまるようです。

·       職場の地位・優位性を利用している

·       業務の適正な範囲を超えた指示・命令である

·       相手に著しい精神的苦痛を与えたり、その職場環境を害する行為である

この中で田村さんの発言が触れると思われるのは、地位・優位性の利用と著しい精神的苦痛を与えているという点だと思います。また、田村さんの主張は、矛盾する点もあり、適切な指示、命令にも抵触する可能性があります。

 田村委員長の発言を考察してみます。

「『除名処分を行ったことが問題』という発言者の姿勢に根本的な問題があることを厳しく指摘する」と田村さんは発言しています。つまり、これは、思想的に共産主義になっていないということを指摘していると思われます。また、「党員としての主体性を欠き、誠実さを欠く発言だ」「全く節度を欠いた乱暴な発言」とも言っています。共産党員らしくなく、党員としての節度がないと叱責しているようです。さらに、「党外から出版という形で党の綱領と規約を攻撃した者を除名処分にしたことは当然だ。この政治的本質を全く理解していない発言者に大きな問題がある」という発言からは、共産党にとっての政治的本質とは、党の綱領、規約の批判は、共産党自体を攻撃したことに等しいという認識が伺えます。つまり、一度決まった党の綱領、規約は、絶対に服従しろというように聞こえます。一番問題なのは、「党外の人が言っていることのみで処分が問題と断じるのは、党員としての主体性や誠実さを欠く発言」という田村委員長の発言です。大山氏は自分と同じ疑問を持つ仲間は少なくないと言っていうので、党外の人が言っているわけではありません。田村さんは「党外の人がいっていることのみ」と話をすり替えているということです。間違った解釈からの反論にも関わらず、党員としての主体性や誠実さを欠く発言という厳しい表現をしています。間違った判断から間違った結論となっていることに気づいていないようです。結果として、神奈川県の大山奈々子県議団長の発言に対して、全面否定することになり、この行為は、全く民主的とは言えない言動です。党員の意見も聞く耳を持たないということになります。さらに、地方議員の発言の場がないために、今大会で再審査を請求し、処分の撤回を求めたが、間違った認識で請求は却下されたということなので、民主的とはかけ離れた存在が共産党だということがよくわかる事案だと思います。

 田村委員長は、発言に対する批判であり、パワハラではないとの認識のようですが、中国のような共産主義の国でもなければ通用しないと思います。残念ながら日本は民主主義の国なので、たとえ共産党内の出来事であっても、パワハラと認定されれば、是正を要求されることになります。田村さんの発言によって、精神的苦痛を感じたからこそ、パワハラだとの主張が出てきたのだと思います。また、他の支部の意見を全く聞かず、委員長という地位と優位性を利用した発言であったのは確かです。これだけで十分パワハラに相当すると思います。一番の問題は、田村さんのような人が、民主主義の国で生きていながら、自分だけ都合よく共産主義をまとっていることだと思います。共産主義とパワハラはセットのようのものなので、共産主義を信じている人は、パワハラを受けても、共産主義の洗礼を受けていると考えて、我慢した方がいいと思います。また、こんな共産主義の実態を感じた人は、極力近づかない方がいいと思います。