最近デビュープロモーション付きで期待の女性アイドルグループがいろいろデビューしていますがイコラブやノイミーやニアジョイは派手なデビュープロモーションはありませんでした。これについて私の想像で記事にしてみます。


イコラブがデビュープロモーションがなかった理由はプロジェクトが失敗すると予想されていたからだと思います。これは前に記事にしたラジオの秋元さんと指原Pの対談でイコラブのプロデュースについてワンチャンあるとすればという発言からの推測です。上手くいく可能性がワンチャンなら9割方は失敗するという見込みとなります。この予想に関する利害関係者の考えは次のようなものだったと思います。

 まず代アニからのプロデュース依頼を断って指原さんに廻した秋元さんは失敗から学ぶことは多いと思っていたのかもしれません。もちろん1回アイドルプロデュースに失敗すればしばらくは指原さんにアイドルプロデュースの話は来ないと思いますが秋元さんがAKBのプロデュースを譲る分には支障がないと考えたのでしょう。実際には指原PとAKB運営がこじれている現状で指原PがAKBのプロデューサーになる可能性は限りなくゼロに近いといえます。ただ秋元さんはワンチャンと言っていましたが実際はもっと成功確率は高いと予想していたと思われます。それは秋元さんの弟さんが代表を務める会社Y&N Brothersをイコラブ運営に参加させていたことから推測できます。

 次にイコラブ運営の代アニの考えですが秋元さんには断られましたが指原Pが上手く行かなければ秋元さんがサポートするだろうと読んだと思われます。そのためY&N Brothersの運営参加を容認したと考えられます。

 1番不可解なのはソニーミュージックの判断です。イコラブは4月結成で9月にはソニーミュージック傘下のSACRA Musicからメジャーデビューしているので事前にソニーの内定があったと思われます。ソニーはビジネスに厳しい会社なので失敗する可能性が高いプロジェクトに参加した理由が謎です。私の想像は指原さんの力量を試して見たかったからだと考えています。これはアーティストは大勢いますが音楽プロデューサーは数少ないからです。それでアイドルプロデュースに成功している秋元さんが後継者だと公言している指原さんの実力を確認したかったのだと思われます。また音楽プロデューサーでなくても作詞家としての力量を見ておきたかったのかもしれません。将来秋元さんが何らかの理由で引退した際に乃木坂、日向坂、櫻坂は1人の作詞家でなく複数の作詞家の楽曲提供となると思われますがそれに指原さんが参加できる力量があるかどうかの確認の意図もあったと思います。これはソニーミュージックのリスクマネジメントといえます。


このような四面楚歌の状況でイコラブを存続できた指原Pのプロデュース能力はさすがだといえます。

指原Pのイコラブ1年目に行った活動については過去に記事にしたのでご参考ください。

ポイントは短期間に成果を出すためにアイドル経験者を多数(8名)採用して顧客としてアイドルファンをターゲットとしてイコラブのデビューステージをTIFにしたことなどです。




次にノイミーがデビュープロモーションがなかった理由はコロナ禍だったからだと考えます。

コロナ禍で数々のアイドルグループが活動停止になっている状況でデビュープロモーションを行う余裕はなかったと思われます。

 そもそもノイミーは募集段階から問題がありました。指原Pにイコラブ2期生募集の提案がされました。提案者は代アニとソニーミュージックと思われます。指原Pはその提案に反対して別グループとしての募集を提案しました。2期生や研究生の募集はどのアイドルグループでも行っていることなので代アニの提案は妥当な提案でしたがメンバー間の人間関係のトラブルの可能性を考慮して指原Pは反対したと考えられます。その際に指原Pは欅坂とひらがなけやきの関係性を参考にしたといわれています。実際にノイミーの結成時にはひらがなけやきは日向坂と改名して名実ともに別グループとして活動を開始しました。この交渉の結果別グループとしての募集となりましたが、そのせいかノイミーのソニーミュージックからのデビューはなかったようです。しばらくノイミーのデビュー先が決まらない状態が続きましたが、おそらく指原Pが秋元さんの影響力を頼ってキングレコードからのデビューとなったと思われます。HKTの村重さんがツインプラネットの所属になったエピソードで秋元さんやツインプラネットの社長さんがいる会食の場で指原さんが秋元さんに「村重をどこかの事務所に入れたい」と相談して秋元さんが「ツインプラネットでいいんじゃない」と社長に振ったという話がありましたが同様のことがキングレコードでもあったのかもしれません。

 キングレコードは日本的な経営をしていると思われるので恩義のある秋元さんの提案を断れなかったと想像します。キングレコードがコロナ禍デビュープロモーションが出来ないと判断したことにある程度数字的な予測があったのかもしれません。キングレコードはAKB48やSTU48との経験からCD売上は結局はメンバー数に拠ると考えていたと思われます。メンバー1人あたりのCD売上が多かったのはコロナ前のSTU48で1人当たり1万枚でしたがコロナ禍では半減して1人あたりの5千枚でした。ノイミーがSTU48と同じ程度売れた場合で12名で6万枚となります。6万枚は決して少ない数字ではありませんがデビュープロモーションを行うかどうかは微妙な数字といえます。実際のノイミーの1stシングルのビルボード初週売上は5.2万枚だったので予測の範囲内だったといえます。

 その後のCD売上で初週売上12万枚まではSTU48での経験がありましたが「想わせぶりっこ」のビルボード初週売上24万枚はキングレコードにインパクトがあったと思います。苦難のスタートでしたがノイミーはしっかり販売実績を上げてきたと言えるでしょう。



 ニアジョイのデビュープロモーションがなかった理由はプロモーションがなくても売れるとソニーミュージックが判断したからだと思っています。

 新人アイドルグループのデビュープロモーションの有無とCD売上の大小の組み合わせでその利益を考えるとこうなります。

  * プロモーション有り、CD売上 小、利益 マイナス

  * プロモーション無し、CD売上 小、利益 小

  * プロモーション有り、CD売上 大、利益 マイナスから小

  * プロモーション無し、CD売上 大、利益 大


 新人アイドルグループをまともにプロモーションするにはかなりの金額が必要になると思われるのでその規模によってはCD売上を上回る可能性もあると思います。つまりデビュープロモーションはデビュー作だけでなく2作目や3作目の売上まで予測して行う必要があるでしょう。

 この組み合わせではデビュープロモーション無しでCD売上が多い場合が利益最大となります。ソニーミュージックはニアジョイでこれを狙って成功したと考えています。そう考える根拠はニアジョイのデビューミニアルバムのビルボード初週売上が10万枚だった点です。CDプレスは短時間でできるかもしれませんが同封してある歌詞カードの印刷や梱包には時間が掛かるので初週売上分は最初に準備していた数量となります。つまりソニーミュージックは新人のニアジョイのデビューミニアルバムが10万枚売れると予想して準備していたことになります。シングルより価格が高いミニアルバムで10万枚の予想はかなり強気の予想といえますがソニーミュージックにそう確信させたのはイコラブやノイミーの販売実績があったからだといえます。



失敗すると思われてデビュープロモーションがなかったイコラブから売れる確信があったからデビュープロモーションがなかったニアジョイまでの変遷は興味深いと思いました。


(追記)ニアジョイの1stシングルの表題曲「体育館ディスコ」のMVが公開されましたがニアジョイらしい楽しさに溢れた曲なのでデビューミニアルバムに続きシングルCDの売上も期待したいと思います。