今週末は全国的に高気圧に覆われ、風も穏やかで過ごしやすい行楽日和になるでしょう〜
…こんな情報がテレビで流れると…
山に行かなきゃっ(焦)
ということで…
〜障子岩〜
祖母山頂から東北にゴツゴツした岩山が連なる障子岩尾根と呼ばれている尾根に大きなふたつのピークがあるが、祖母山寄りの高い方が大障子岩で、尾根の先の方が障子岩である。
障子岩は標高1,409.2mで、別名「前障子岩」とも呼ばれている。
登山口は上畑健男社からと林道からのコースに加え祖母山〜大障子岩との縦走も可能。
岩の山頂まで登れば緒方平野や竹田盆地、さらに祖母山から傾山へと連なる大パノラマを一望できる。
大障子岩に2年ほど前に登った時、近くに見えたこの障子岩にもいつか登ってみようと計画だけは企てていたのだが…なかなか行けず、今回やっと登る機会ができたのである。
障子岩への登山口は東側麓の県道7号沿いにある健男社。
熊本市内からだと3時間ほどかかるため、朝早くに出発して一路竹田市を目指して車を走らせ、竹田市から豊後大野市に入って県道7号まで進み、この道を南下していくと健男社に到着する。
道の反対側にある狭い駐車場に停めるはずが…この日はすでに3台停められており満車状態…(汗)
仕方ないので、今回は参道入口側の脇に邪魔にならないように停めさせていただく。
天気予報通り風も穏やかで青々とした空が広がっている。
そんな最高のコンディションの中で、逸る気持ちを抑えつつ準備が整ったら、健男社に道中の無事を祈願して…
障子岩を目指して出発〜っ
まずは県道を少し戻り、西側に上がるコンクリ道へと進入する。
シャクナゲが咲く生活道路を民家を抜けるように登っていく。
見惚れ過ぎて民家に入らないように気をつけよう…(紛)
途中、健男社へと続く道が左手に現れる。
ここに登山届所が置いてあるってことは、健男社からも来れるみたいだな…まぁ帰りにでも通ってみよう。
登山道は引き続きコンクリ道を上がっていく。
朽ちた無人の家を通り抜け、砂防ダムを右に登る急なコンクリ道を進む。
砂防ダムの右手に出ると、道が未舗装となっていよいよ本格的な山道になる。
ということで、ここでゲイター装着。
ここから急な登りとなる。道はそれほど良い状態ではないが、ヒラヒラテープがしっかりと表示されているので迷う心配はない。
ただなかなかキビシイ急登なので気合入れて登っていこう。
尾根に取り次いだら、ここからは害獣ネット沿いの尾根直登り。これも急登でなかなか手強い…(汗)
登山道は害獣ネットの右側なので、左側を進んでいる場合はどっかでネットを跨がなければならない。
足の長さがバレてしまう行為なのでなるべく低いところを見つけてさりげなく跨ごう…(短)
急登を登りきって道が緩やかになったところで南側の眺望が開けた。
天候に恵まれた本日は傾山の美しい眺めが楽しめる。
山と緑と空の青がとてもキレイだ。
そんな眺めにうつつを抜かしていると岩場が登場する…。
ここからは急登の痩せた尾根を登っていくのだが、その勾配はどんどん急になってきて気持ち的にもどんどん焦ってくる…(汗)
がそこはご安心、これ以上は進めませんよ…ってところから尾根の左側(南側)をなだらかに進む道に変わるので大丈夫だ。
登山口からずっと登りが続くので足への負担が厳しい登山道だが、それでも木漏れ日の森林の中を歩くのはなかなか心地よい。
急な尾根もなるべく歩きやすい左側を通行。
ルートを考えた人はとても心優しい人なんだろねぇ…(感)
…と、そうでもないかっ…(油)
杉林をトラバースして進んだ先で大きな沢を渡って次なる尾根に取り次ぐ。
ここからはこの尾根伝いに登っていくワケだが、地図によるとここから先も急登が続くらしいので油断は禁物である…。
それにしても急登が続く山だな…(汗)
ちょっとナメていたので、そのキツさに後悔しまくりながらも、とにかく少しずつ登っていく。
急登は、まだまだ続く…。
山登りしてる感がハンパないぞっ(大汗)
そんな最中、岩場も再登場する。
大きな岩の右側を登るこの岩場登りは果てしなく急で、脚力だけでなく私の心さえも挫くつもりのようだ。
しかし、そんな急登の先に美しい花が垣間見える…
あれってアケボノツツジではないかっ
そういえば…
前回の「冠岳」でアケボノツツジとミツバツツジを間違えて紹介してしまったが、今回は間違いなくアケボノツツジである…(汗)
遠くに咲く花に導かれるように岩場をグイグイ登っていく。
そしてなんとか登りきって一旦休憩…。
アケボノツツジ鑑賞〜
やっぱりキレイなお花だねぇ〜(癒)
アケボノツツジ群落岩場を過ぎると、ちょっと平坦になった…。
しかしホッとしたのも束の間、気がつくとまたもや急登に突入していた…(汗)
加えて岩場もまたまた登場し、これでもかと私の足を痛めつける…(泣)
もう勘弁してくださいの気持ちでいっぱいになった頃、道は少しずつ緩やかになって岩尾根を大きく回り込むように進む。
すると広々とした尾根に出た。
ここは景色が良いとかそういうワケではないのだが、なんか雰囲気のイイ感じな場所だ。
ちょっと休憩しちゃおっ
さてここからはこの尾根を登っていくこととなる。
…と、またまた急登っ(汗)
でも頂上付近にはまたアケボノツツジが待ってくれているっ
がんばろっ
アケボノツツジも美しいその頂上付近に聳え立つ岩の上に登ってみた。
おぉ
もうここをゴールでいいんじゃないかと思うくらいステキな景色が見える岩上だ。
しかしその岩をもう少し進んだ先にあるピークには、もっとステキな景色が待っていた。
絶景のせいなのか太陽のせいなのか分からないが、とにかく眩しい景色が目の前にドーンっ
美しすぎるぞ…(感)
…とまぁ感動もひとしおではあるが、障子岩山頂はまだ先なので道を急ごう…。
少しデンジャーな岩場を進み、しばらくなだらかな道を進み稜線に出ると…とうとう本日のラスボス障子岩が姿を現したっ
尖ってる…(汗)
ラスボスの見守る中、しばらくはなだらかで馬酔木の花も美しい稜線道を気持ち良く歩いていく。
そして障子岩の懐に入ったら最後の急登だ。
いくぜっ
最後の長い登りはセオリー通りに登っていこう。
歩幅は狭く小さく、膝は一歩一歩しっかり伸ばして、慌てず急がずゆっくりと、足元を見て少しずつ少しずつ…。
木の根はありがたく使わせていただきながら、安全確実に登っていく…。
そうするといつの間にか第一急登が終わった。
続いて岩場急登の巻…。
しっかり三点支持して安全を確保しながらゆっくりゆっくり…。
岩場を登りきり、その先の痩せた尾根を進み…
そして最後の岩尾根…え?…ここ…マジで?(焦)
これまでもいろんな危険なルートを経験してきたが、これほど解りやすく危険をアピールしているところも珍しい…(焦)
思わず笑いが出てくるほどの岩場をマジ真剣に安全確保だけを考えてゆっくり登っていく…(真)
その先で、これまたデンジャラスな稜線を進み…
障子岩山頂に到着〜っ
やっと辿り着いたっ(汗)
しかし山頂部はあまり眺望が良くない…(悶)
で、もう少し先まで…
と、先っちょに出たっ
おぉ
祖母山方向が丸見えじゃないかっ(麗)
阿蘇山とその外輪山、それに九重連山もうっすらと見える。
とまぁ、大変よい景色なのだが、以前に大障子岩から見た景色と然程変わらないために感動が薄い…(残)
う〜む…
もう少し感動できるところはないものか…(悶)
お?
そういえば、危険岩場を登ったすぐの大きな岩って登れそうだったな…(閃)
ということで山頂手前にあった岩まで戻る。
その岩に安全を確保しながらも恐る恐る登って飛び込んできたのは…
うぉっ
これだっ これこそ絶景だっ
お向かいの傾山がキレイっ
それに竹田盆地と緒方平野の広がりが雄大で眺めが素晴らしいっ
北方向遠くに見えるのは由布岳と鶴見岳ではないかな…(楽)
傾山から本谷山を経て古祖母山から祖母山へ連なる山々も丸見えで、大障子岩も見える贅沢な景色だ。
雄大な景色ってこのコトだなぁ(感)
ホント、空中遊覧してるような気分だね(浮)
うんっ
そんなステキな景色だし、この岩の先に休憩出来そうなスペースもあるので、ここで大休止としようっ
でゎ早速昼食としよう〜
さて、過酷な急登を登らされて腹ペコな本日のメニューは…
カップ麺(担々麺)と高菜おにぎり、デザートは塩豆大福とカフェラテ。
でゎ〜いただきます〜♪
食事も終わり、周りの山々を眺めて至福の時間を過ごす…(癒)
済んだ青空…清々しい風…素晴らしい景色…
やっぱり山ってサイコーだねっ(感激)
まったりと山からの景色を眺めていると時間が過ぎるのを忘れてしまう…
しかし宿泊するワケにもいかないので、そろそろ下山することにしよう。
山頂直下の岩場下りは命懸けだ…(汗)
ロープくらいあっても良さそうだけど…でも安全策がないのが逆に慎重さを持たせることになり事故防止になっているのかもね…(納)
その先もしばらくは急な下りが続くので、足を踏み外さないように気をつけてゆっくり下っていこう…(怖)
山頂近くの急登ゾーンが終わっても、この先も所々に急な下りが手ぐすね引いて待っている…ゆっくり安全に休憩をとりながら下っていこう…。
膝の痛みも気をつけてね…(怖)
そういえば…
下りとかによく起こる「膝の痛み」について…
これは完全に私的な考えではあるがひとつの対処法を実践したところ、痛みを感じなかったので紹介しよう…。
それは足の使い方にある。
私は普通に歩くと膝が外側に開く…いわゆる「ガニ股」ってヤツだ。
普通に歩くと膝の外側が痛くなっていたのだが、ガニ股を直すつもりで膝を内側にする…そう「内股」に意識して歩くことを実践したみたわけだ。
そうするとどうだろう…膝の痛みがまったく起こらなくなった。
このような急な下りが続く時には必ずと言っていいほど痛くなっていた膝がまったく大丈夫なのだっ
これは私的にとても嬉しい発見だったので紹介してみた次第である。
自分がどういう歩き方をしているかを知るためには、歩行している姿をスマホなどで動画を撮ってみればわかりやすい。
もし、膝の痛みに悩んでいる人がいたら試しにやってみてはいかがだろう…。
…そんな独りよがりな話をしているうちに大きな沢まで下りてきた。
流れる水でリフレッシュする(冷)
そこからもまだまだ下りが続く…。
膝の痛みはまったくないが、太ももへの負担は相当なものだ。
なるべく足への負担をかけないように歩いているつもりなのだが、とにかく急な斜面を下るためにどうしても太ももに力がかかる…(痛)
もうムリです…限界です…(泣)
太ももの乳酸が溢れんばかりにたっぷり溜まった頃、なんとかコンクリ道に出た。
ここまで来ればゴールはもうすぐっ
がんばろっ
そのまま登山口まで下るつもりだったが、朝に見つけた登山届所のあるところから行けそうな健男社…せっかくなのでこっちに行ってみよう…。
コンクリ道を進んでいくとT字路に出た…たぶんこの道が健男社の入口から右上に伸びる車道のはず…。
少し進むと駐車場発見。
なんだ…ここまで車で来て、ここをスタート地点にしてもよかったんだな…。
その駐車場から参道の石段を下ることも可能だったのだが、関係者の方が清掃作業をしておられるようだったので、邪魔にならないようそのまま車道を下っていく…。
そして駐車位置まで戻って…
障子岩の山旅はこれにて終了〜
いやぁ〜ホントに大変お疲れ様でした〜っ
今回登った障子岩は、とにかく全行程が登りで、そのほとんどが急登という途方もなくハードなコースであった。
山頂までの距離も、地図での平面距離では3.5kmほどなのに対して実際の距離は5km強もあった。
それだけでもその勾配の具合がおわかりだろう。
また安全策もほとんどないので危険度も高く、緊張感による疲労も蓄積される。
ということで体力気力の消耗は甚だしいので注意が必要だ。
ここからの祖母山までの登山道が続いているが、縦走はかなりのお覚悟が必要な気がする。
山頂までは別の短い林道コースもあるようだが、今回私が利用した健男社からのルートはかなりのハードコースなので、しっかりとした計画と十分な準備をして臨んでいただきたい。
ただ、山頂からの景色は他の山では見れないような絶景で、苦労して登る価値はあると思う。
興味のある健脚な方は是非チャレンジしてほしい…そんな楽しい山である。
〜今回のルート(クリックで拡大)〜
<今回の植物たち>
〜Epilogue〜
今年2021の登山は、目的を「お花鑑賞」基準に考えていたので、今回はかなり迷った挙句にこの障子岩に決定したのだが、天候に恵まれて素晴らしい景色を観れたこともさることながら、アケボノツツジに出会えたのが私的に一番嬉しい出来事であった。
前回登った冠岳でアケボノツツジだと思っていた花が実はミツバツツジだった(慌てて記事を訂正っ)ということが発覚し、なんとも恥ずかしいやら悲しいやらで落ち込んでいたのだが、その本命のアケボノツツジを今回観れたのはホントにラッキーだった。
実は花にはあまり詳しくない私…
それでもやっぱり間違った記事を書くのは良くないっ
読んでくれている方々に失礼だっ
…ということで、これからはキチンと慎重に調べてから書くことにしようと思う…(省)
…そんな猛省の中であるが…あまりの急登続きのキツい山登りだったため汗をかき過ぎて、山頂での休憩中に足が攣り、のたうち回って死ぬかと思ったことも余談としてお伝えしておく…(苦)
みなさん、これからの時期は塩分補給も忘れずに…。
おわり