微妙らしい…
いや…(汗)今週末の天候のことである。
天候が期待できないのであれば山になんて登らなきゃいいのだが、朝起きた時にもし快晴であろうものなら家のベランダで泣きたくなる…。
であるからして、山に登ろうと思っているのだが…さて何処の山にするか?
晴れたら眺めがいいところが良いに決まってるし、曇ってしまったとしても楽しい山歩きができる山なら満足するし…。
そんなワガママな希望を満たしてくれる山旅とくれば…
遠見山から三方山への縦走だっ!
~遠見山~
脊梁稜線から矢筈岳に向かって伸びる尾根にひと際、突き出た山容を示し、どこから見てもよく目立つ。
~三方山~
三方山(さんぽうざん)は九州脊梁地帯に位置し、向霧立越・那須往還の拠点でもある。ブナやモミ、ミズナラやヒメシャラの巨木が連なる自然豊かな森である。
さて、遠見山から三方山へは距離も長く、時間がかかりそうだが、標高差があまりないということでほとんどが緩いトレッキング…いわゆる山歩きだ。しかし、あまり参考にできる記事がなかったため、自分で情報を収集して計画してみた。
まず、遠見山までは問題なく行ける。ただ、その先の道は何の根拠もないために、今回は地図上にある山道を行けるだけ進んでみて、物理的にも時間的にも無理であればそこから引き返してしまえばいいという…言わば「行き当たりばったり」な…楽天的な私らしい山旅なのである。
どうなることか…神のみぞ知る…って感じかな…(汗)
朝、5時に自宅を出発する。経路は一昨年の天主山までと同じく熊本市内から山都町(旧矢部町)にある通潤橋近くを通り、鮎の瀬大橋を渡り、県道153号を東に向かう。少し先に「天主山登山口」の小さな看板のある鋭角の交差点を山側に右折し、その道をひたすらまっすぐ進み続ける。この道は舗装されたいい道なのだが、狭い道で、林業や工事関係の車の往来もあり、また崖崩れによる土砂が道に残っている箇所等もあるので注意して進もう。
ちなみにこの道は、少し前の地図等には掲載されていない比較的新しい道で、カーナビなどにも表示されない場合もある。現時点でのGoogle マップには表示されているので、それを参考にしていただきたい。
矢筈岳入口を過ぎて少し進むと遠見山の麓に「遠見山」と書かれた看板があり、その先にちょっとした駐車スペースがあるのでそこに停めさせていただく。
さすがにこんな時期、それも7時前という時間に人はいないな…(汗)
とりあえずいつものように準備と準備体操と一服を済ませて…
いざっ まずは遠見山へっ
駐車位置から、遠見山の看板からコンクリ道を登って行く。
すぐにジャリ道になるが、林道なのでまったく歩きやすい。
しばらく進むと登山道へ入っていく。看板が目印で、よっぽどのことがない限り見落とすことはまずないだろう。
道はわかりやすくて、尚且つなだらかで悪くはない。
山の懐に入るとトラバースで登っていく。山自体はけっこうな急斜面なので真っ直ぐ登ろうものなら大変だが、ゆっくりと標高を稼いでいくので安心安全な登山道だ(楽)
山を巻くように登り進むと遠見山への分岐がある。真っ直ぐ進むと三方山方向とある。
ここから三方山への登山道があるということは心配なく次へのアクセスができるじゃないか(嬉)
そんな安心感で足取りも軽く遠見山へまずは行ってみよう。
山頂へ向かう道はわかりにくいところもあるが、標識とテープを頼りに進めば大丈夫。
道自体は歩きやすく整備されているが、両側の木々がザックに当たってウザいな…(汗)
と、ほどなく山頂に到着~w
山頂は木々に囲まれてはいるが、東側の一部と北側を眺めることができる。
東側に見えるのは向坂山だ。スキー場の建物が朝日に当たってキラキラしてるのですぐわかった。
北側は広く見渡せる。山都町が広がっているのだが、霞がかかっていて、その奥にあるはずの遠くの山々が見えないのが残念である。
でもいい風景だ。
何とか遠くにかすかに見える山を推察してみたところ…祖母山や阿蘇山のようだ。
ふと、山頂から麓を見てみると…すっごい傾斜…というか絶壁だな(怖)
登山道があるとは知らなかったので、地図上での計画では駐車位置からこの斜面を真っ直ぐ登ろうと思っていたのだが…死ぬところだった…(汗)
目の前にある矢筈岳は見下ろしなので、標高は間違いなくこちら遠見山の方が高い。
ウェブサイト上では矢筈岳の方がメジャーっぽいが、遠見山に登った方がお得な気がする。
と、ここまで出発から50分ほどしか経っていない。さっさと次に行ってみよう。
遠見山分岐まで戻って、先ほどの三方山へ続いているであろう道を進んでみる。
遠見山から久保の息~切剥~三方山と続く(予定の)この道は地図上では稜線道のはずで、もちろん実際の道もなだらかで歩きやすい。
杉林の中を歩くのだが、この頃になると太陽も登ってきて、清々しい登山道だ。
杉林を抜けて自然林となる頃には空も青々としてきて最高の登山日和だね♪
ひとつめのピークの登りはなだらかな傾斜ではあるが、長い登りが続くのでゆっくりと登らないと足にくる。
遠見山からこのピークまで約30分ほどで辿り着いた。いい感じのペースなのでここでひとまず小休止して朝ごはんとしよう。
それにしても空が青くて気持ちいい。木々の葉っぱは枯れ落ちているが、枯れ木も山の賑わいで青い空に映えてキレイだね。
それにしても登山者はまったくいない。人がいないと寂しいと思うかもしれないが、慣れてくるとひとりぼっちの方がいいのだ。
休憩するにしても気を使わなくて済むのでどこでもOKだし、なんてったって山を独り占めしてる感がすごく気持ちいい。
タバコだって吸い放題(笑)…あ、山火事には十分注意しておりますのでご安心を…。
やっぱり熊本の山は人が少なくていいね~w
さて、ここからの道も非常に良い状態だ。まぁ…たまにはこんなんもあるけど…(焦)
道は最近整備したのだろうか、崩壊した部分はロープで迂回路が設けてある。
次のピークの登り途中で、木々の間から黒峰とトンギリ山が見える。懐かしいなぁ…(思)
さて、このピークは頂上の脇を進むのだが、このピークを過ぎると道が今までに増して良い状態の道になる。
何かの作業道の跡だろうか、車の轍が残っているので工事された道であることがわかる。
ただ、現在は石がゴロゴロしており、崩れたり山側の土砂が流れ落ちているので車は通れそうにない。
西側がよく見える場所に出た。天主山が美しい。その場所は上の写真、今にも崩れそうな(怖)人口の壁面が目印。
足元に注意しつつも安心して進めるこの道を歩き続けていると、一見不自然な緑に囲まれた道となる箇所がある。
今までが茶色の風景だっただけに、グリーンロードとでも名付けたくなるこの緑色はちょっと恐怖さえ覚えるほど不自然だ。
そんなグリーンロードを過ぎると、また元の枯れ木に囲まれた道となり、少し進むと「久保の息」というちょっと開けた場所に到着する。
地図にもあるこの「何でそんな名前がついた?」と不思議な名前の場所からは、これまた見晴らしがいい風景が待っていた(驚)
…がしかし、ここは帰りに大休止する場所なので、その風景と説明はその時に…。
この先も歩きやすい作業道はまだまだ続く。平坦で歩きやすいので気が緩みがちになるが、所々で道の崩壊部もあるので、足を滑らせて滑落…なんてしないように気をつけて歩こう。
しかし天高く青空の下で気温も丁度良くて気持ちいいので、やっぱり気分が高揚してくるね。
間違いなく安心して歩けるところは青い空を見上げながら歌でも歌いながら楽しく歩いていこう♪
ん?
気持ち良く歩いているはずが、だんだんと先からガスが発生してきた…。迷う心配はない一本道なのでその点は大丈夫なのだが、見えるであろう西側の景色が真っ白だし、気分的にも少しダウンしてくる(淋)
そして緩い登りを終えた頃にはガスの中に佇んでいる私がいた…(悲)
広場みたいなこの場所、とりあえず地図で確認してみると、ここが「切剥」の登り口だ。ここから切剥に向かって登りとなる。
この切剥という…山なのか地点なのよくわからないような名前のピークは、一昨年前に天主山に登った時に足を伸ばしてここまで行く予定地点だったが、あまりのキツさに断念したという苦い経験がある。今回はこのリベンジも兼ねているため、この切剥はガスがかかっていようが何としても登らなければならないっ(責)
ということで登り始める。道がないので直登りで山頂を目指すのだが、これが思いのほか急登でキツいじゃないか(汗)
しかし、苦あれば楽ありで、山頂付近になるとガスが晴れてきて青空になってきた(嬉)
最後の急登を登り終えると…
青空の切剥山頂に到着~w
期待通り(?)の眺望は木々に囲まれて残念。ただ、一昨年のリベンジは果たせたので満足♪
と、ここまで予定よりかなり早く到着できたこの勢いで三方山まで行ってしまおうっ(欲)
ということで、ヤル気も青空も高くなっているこのハイテンションを維持したまま三方山方向へ伸びる尾根を下っていく。
この尾根にももちろん道なんぞあるわけないのだが、特に歩きにくいわけでもなくスイスイ下っていける。あっという間に先ほどの林道の先に出合う。
この先は少し荒れた道となっているが、平坦なので許してやろう。
緩やかに下っている作業道をずんずん進んで行くと、いよいよ三方山への登山道の分岐点が現れる。
さぁいよいよ最後のアタックだっ
…と気合を入れて挑んだが、ここからの登山道も足に優しいなだらかな道に仕上がっており楽に進んでいけるので安心して進もう。
そしてとうとう最後の急登が出現する。
たいしたことない登りなのだが、如何せんここまで8km近い距離を歩いてきた私の足にはけっこうコタえるぞ…(汗)
と、ヒィヒィ言いながら登っていると…
あら?
山を回り込むように作られた道に出た。
なんだ…こんないい道があるじゃない…(汗)
ということでその有難いなだらかな道を進んでいくと稜線に出た。その稜線を進んでいくと…
三方山山頂に到着~w
山頂と表示されているところは木々に囲まれているために眺望はなし。ただし冬で葉っぱがないので木々の間から遠くの山々は確認できる。
とはいえ、ちょっとでも良いところはないかと探してみると…
三つある山頂の中で西峰からの景色が一番いい。
国見岳から平家山へ伸びる稜線、目丸山と京丈山が見える。
手前に明瞭に見えるのは…高岳のようだ。
北側は残念ながらガスのため見えず…(残)
さて、時間もまだ11時ということで、三方山山頂はこれくらいにして帰路につくことにする。先ほど景色も雰囲気も良かった「久保の息」まで戻って大休止するためだ。
帰りは往路と同じのために迷うことなくずんずん進める。…まぁ往路も迷うような道でもないのだが…。
先ほど切剥へ登り始めた広場までくると、またガスがかかってきた。
ここ付近にガスが停滞しているのかな?
などと考えつつも、そろそろお腹も空いてきたので、ガスの中を久保の息まで急ぎ進んでいると…
道の西側に大岩を発見っ
登りの時は気づかなかったが、けっこう道から近くで目立って佇んでいらっしゃる…。
時間がないわけではないので…近づきたくなる…(興)
岩はふたつで成り立っており、その間に小さな岩が挟まっている。
登れないような絶壁でもないので…登りたくなる…(望)
で、登ってみた。
岩の上まで登ってみると、西側に広がる谷間を見下ろせることができる眺望だった。
ガスがかかっているために眺めは良くなかったのだが…ガスがなくても然程のものでもないようだけど…(汗)
ということで仙人になったつもりで岩上に座り込みUFOを呼んでみた…。
UFOは来なかったのでさっさと登山道に戻って久保の息に向かおう。
ほどなく…というよりかなり早く久保の息まで戻ってきた。
ということでここで大休止とするっ
いつもの如くミニチェアーに腰掛けてシートを広げて靴を脱ぎ、昼食の準備にとりかかる。
本日は久しぶりに野菜煮込みラーメンを作ってみようと思う。ただ、コンビニにいつもの野菜炒め用のカット野菜がなかったので、そのままでも食べれるというサラダ用の刻み野菜で代用しようとしたのだが、これを煮込んでみたらキャベツが姿を消してしまった…(焦)
まぁ…もし溶けてしまっているのなら栄養的にはそれほどの差はないだろうから気にしないでおこう…(汗)
(実際は細かすぎたために見えなかっただけであった…)
さて、本日のメニューは…
野菜煮込みラーメン(味噌味)、高菜おにぎり、デザートはいつもの豆大福がなかったために本日は草大福、それにいつものミルクカフェラテだ♪
でゎいただきますw
さて、心もお腹も落ち着いたので、ここらで景色を楽しもう。
ここ久保の息からは正面に見える小川岳を中心に南に向坂山、北に黒峰とトンギリ山へと続く稜線と、その奥に五ヶ瀬の祇園山、手前に不自然なほど円錐状に尖った稲積山…というなかなかの景色が堪能できる。
小川岳に登った時に使った登山口のある舞岳地区と、黒峰の時に使った栗藤地区は…やっぱり見えないが、なんとなく位置はわかるので、そのルートとなっているであろう尾根などを見ながら当時の山旅を思い出しつつ、カフェラテでティータイムw
山頂ではないが、やっぱり山はいいよねぇ~♪
さて、しこたま景色を楽しんだので、そろそろ下山することにする。
ここからも往路と同じ道を帰っていくので迷うことはないが、道には石がゴロゴロしているので注意して下ろう。
途中のグリーンロードで気づいたことが…。この緑の植物たちは「馬酔木」だ。
3~5月になればこのグリーンロードは馬酔木ロードになるわけだねぇ(癒)
さて、回復した足取りは軽く、作業道をズンズン進んでいく。
細い登山道に入っても歩きやすいのでドンドン進み、杉林ゾーンに入る前に一旦休憩…。
ふぅ
その後もガンガン進んで遠見山との分岐を通過し、遠くに見える天主山にも脇目を少しふりながら登山道を下っていく。
林道に出たらコケに足を滑らせないように気をつけつつ登山口まで出ると…
駐車位置に到着~w
本日もお疲れ様でした~♪
ありがとうございました〜w
さて、今回登った遠見山と三方山の縦走路は、思っていたより…というよりかなり歩きやすいルートだった。
崩壊した箇所もあるが、迷うことなく素直に歩ける。初心者でも安心して歩けるいいルートだ。
トレッキングだけでなくトレイルランでも使える良好な整備された道である。
そんないいコースなのにマイナーなのは、やはり目玉がないことであろうと思う。何か目玉商品でもあれば登山者が挙ってやってきても良さそうなコースである。
あるサイトではヤマシャクヤクなどが見れると書いてあったが、やはり天主山には及ばないのであろう。
数ある山頂からの景色もあまり良くないのも原因であるかもしれない。
ということでマイナー感は否めないが、歩いていてとても気持ちのいい登山道なので、初心者やちょっとした運動としても楽しめるいいコースである。
ただ、登山口までのアクセスがあまり良くないのが玉にきずであるのは確かである。
~今回のルート(クリックで拡大)~
<今回の植物たち>
~Epilogue~
(写真:鮎の瀬大橋)
今回歩いたルートはほぼ平坦に近い起伏であったが、総距離は16km近くであった。久しぶりに長い距離を歩いたわりに足の疲れはそれほどでもなかった。ザックにはほとんど完全に近い荷物を詰めていたが、それでも足が痛くなるわけでもなく比較的楽な山歩きであった。
やっぱりインソールの効果であろうか…(嬉)
などと思ってはいるが、やっぱり疲れは癒しておかないと来週からの仕事に支障をきたす恐れがあるので、さっさと帰って風呂に入ろう…。
ということでここらで失礼する…。
おわり